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1巻4話入りの「ウルトラマンA」のビデオを、前半2話を見た後に、残りの3,4話鑑賞しました。 カメレキングの記事では「Aは超獣は素晴らしいがストーリー的には見るべきところはない」と書きましたが、バキシムの登場する第3話「燃える!超獣地獄」とガランの登場する「甦る3億年超獣」を見て、いや、ウルトラマンAはストーリーも面白いじゃないか!と考えを改めましたね。 もっとも第1次ウルトラシリーズに見られたような優れたストーリー性、メッセージ性、SF性、あるいは「返って来たウルトラマン」に見られた高いドラマ性とはまた違った種類の面白さです。 ウルトラマンAのストーリー、ドラマは、登場する超獣同様に、かなりドぎつく即物的な面白さを持ったものでした。 質の高さよりインパクトの強さを狙ったものであります。 質が高く、内容の優れたストーリーを求める特撮ファンには不評と思われますが、しかし理解力の発達していない子供にとっては、なにがなんだかわからないけどとにかくすごいことが起きてる!と思わせるのに充分なものであり、さらに言えば俺みたいに俗物的な物語を喜んでしまうような人間には非常に楽しめるものでありました。 ウルトラマンAの第3話、および第4話はいずれも怪奇性の強いストーリー、いうなればB級ホラー風の物語です。 こういう話が大好きな俺には、たまらなく面白く感じられましたね。 第3話、「燃える!超獣地獄」は人気超獣バキシムが登場。 バキシムは大好きなんですが、そのエピソードは30年ぐらい前に見た限りですっかり忘れていました。 しかし今回ビデオを見て、バキシムは単純にかっこいいだけの超獣ではなく、非常に不気味な存在であることがわかりましたね。 なんとバキシムは人間の子供に変身し、言葉を喋ることが出来る高い知能を持った超獣だったのです。 とある過疎化の進んだ寂れた山村で、2人っきりで暮らしていた老人夫婦の家に、子供になりすまして住んでいたのです。 人のいい老人夫婦は子供に変身したバキシムを自分たちの本当の孫のようにかわいがり育てているのですが、ある夜、子供は豹変、妙な顔になり(怖い顔のつもりなんだろうけど今見たらメイクが安っぽすぎて失笑もの・・・・・まあ古い時代の作品だから仕方ないか)、今まで自分を可愛がってくれた老人夫婦を惨殺してしまうのです! 障子の向こうの子供の影がバキシムのものに変わる場面は不気味です。 さらに子供が口から吐き出した光線を首筋に受けた老人夫婦のその首筋には、なにか妙なものが突き刺さり、殺されてしまうのですが、それはどうやら小型のミサイルのようです。 優しい老夫婦が無残に殺されてしまうという展開は強烈です。 まあ、子供が見る作品ですから血が噴出したりする場面は無いのですが、この展開はまるでスプラッターホラー。 当時のテレビ番組においてはかなりの残酷シーンであると思われ、しかも子供が見たら相当のショックを受けるのではないかと思いますね。 子供が残酷な殺人を犯す。 優しい老人が無残に殺される。 なんというか血も涙も無い、しかしかなり衝撃的な展開であります。 バキシムが子供に化けて老人夫婦を欺いていた目的は、TACを油断させTAC基地が手薄になることを狙っていたということらしいですが、ずいぶん回りくどいやりかたであんまり説得力がありません。 とにかく子供が親切な老人を殺す、という鬼畜のような場面を撮りたかっただけのような気がします。 その後、TACに正体がばれたバキシムはTAC隊員に追いまわされるのですが、その場面に流れるBGMがなぜか当時若者の間で流行していた切ないフォークソング風のギターインスト。 なんで、こんな切なくなるような曲を流すのか、いまひとつ理解できませんが、妙な物悲しさを感じてしまいます。 そして子供はバキシムに変身! 空をガラスのように叩き割り、異次元経由で移動したバキシムは手薄になったTAC基地を襲撃、口や鼻からミサイルを発射し、さらに両手から火炎放射、兵器ロボットのようと表現される超獣らしい攻撃を繰り広げますが、そこにウルトラマンAが登場、バキシムの多彩な攻撃を受けつつAも多彩な光線技で迎え撃ち、フィニッシュはウルトラマンでいうところの八つ裂き光輪のような光の刃を飛ばしてバキシムの首を切り落とします。 ヒーローもののお約束にならって、めでたしめでたしとなるわけですが、見終わった後でも、報われないままにバキシムに殺された老人夫婦のことが心にしこりとなり残ります。 一見、普通のヒーローもののように見えて、このエピソードのそこには、なんとも俗悪な怪奇趣味がうかがえますね。 しかし、悪趣味な好奇心にアピールするインパクトはありました。 つづく「甦る3億年超獣」はさらに怪奇的なエピソードです。 3億年前から生き続けている古代魚を北斗と南を含むTAC隊員が護送中にヤプールによって古代魚が奪われ、その古代魚は超獣ガランへと姿を変えられ都市に姿を現し大暴れ、という怪獣ものとしてはよくあるストーリーと同時に、まるで江戸川乱歩を思わせる猟奇的怪奇趣味の物語が語られます。 TACの美人隊員、美川隊員の中学時代の同級生であり、今は売れっ子漫画家の「栗・虫太郎」(おそらく古典怪奇作家、小栗虫太郎からとった名前であろう)は、美川隊員を中学の同窓会と偽って自分の屋敷に呼び出し、薬で眠らせ監禁する。 不気味な洋館、暗い天井裏に縄で縛られて監禁される美女、不気味な風貌の栗・虫太郎など、この雰囲気は江戸川乱歩か、あるいは団鬼六のSMポルノ風。 おいおい、こんなの子供に見せていいのかよ!といいたくなるような淫靡で猟奇な展開です。 栗・虫太郎は中学時代から美川隊員に片思いしつづけた偏執的な男で、美川隊員を自分の手に入れるためにヤプールと悪魔の契約を結ぶ。 自分の書いた漫画が現実になるという力を手に入れたのだ。 栗・虫太郎の書いたとおりに超獣ガランは姿を現し、暴れまわる。 ガランによってTACを殲滅し、美川隊員を自分のものにしようとした・・・・・・のだと思う。 ちょっと考えるとなにもこんな力を手に入れなくても美川隊員を拉致監禁できたと思うのだが・・・・まあ、とりあえず異様で怪奇なムードだけは味わえるし、書いた漫画の通りに怪物が暴れまわるというのはなんとも幻想的な物語である。 栗・虫太郎は異常な速度でつぎつぎと漫画を書き進め、その通りに暴れる超獣ガラン。 虫太郎の漫画は、もっと怪奇タッチのものかと思っていたんだけど、実際画面に現れたその絵柄は「ゲームセンターあらし」を書いた、すがたみつるの絵柄にそっくりな気がするのは俺だけか? いたって正統派の児童向け漫画風の絵柄だ。 栗・虫太郎の屋敷に調査に向かったTAC隊員がなんだかんだで美川隊員を救出。 ウルトラマンAが登場しガランと対決。 Aがガランの腕をもぎ取ると栗・虫太郎の腕にも激痛が走る。 虫太郎とガランはテレパシーで通じ合っているらしい。 Aが光線を放ち、ガランは炎に包まれると、虫太郎もまた炎に包まれる。 漫画の原稿が焼けていき、虫太郎の屋敷は炎に包まれ、焼け落ちていく。 ガランと虫太郎は葬られ、一見落着。 TAC隊長は「今度の超獣は人間の欲望と妄想が生み出したものだ」と語る。 ヤプールは人間の心が抱える暗い闇を利用したのだ。 美川隊員は栗・虫太郎が中学時代に美川隊員に贈ろうとしたラブレターに書かれていたガランの絵にライターで火をつけ燃やし、奇怪な体験を忘れることにする。 ウルトラシリーズとは思えない、なんとも怪奇猟奇奇譚。 映像もアダルトでサスペンスフルである。 怪獣ものに江戸川乱歩風の猟奇趣味をブレンドしてしまった異色作であるが、なんというか悪趣味であると同時に異様なムードのあるこのエピソードが俺は非常に面白く思ってしまった。 これも先のバキシムと同様、なにか不健全さを底に秘めた作品だった。 そして、悪趣味、不健全だからこそ強烈にアピールするものがある。 こうした生理的に訴えかけるインパクトがバキシム、ガランの両方のエピソードにはある。 理性ではなく生理で感じられるもの、そこが理解力のまだ充分でない子供や、俺のように悪趣味な人間には非常に面白く思えるのだ。 この2つのエピソードのみで、ウルトラマンAを悪趣味な娯楽作と切り捨てることは出来ないが、しかしそれまでのウルトラシリーズに見られる、上品さからは得られない原初的な、言ってしまえば俗悪さが堪能できる、B級ホラーサスペンス的な面白さが味わえるという感想を持った。 俺好みである。 そしてガランはなかなかかっこいい。 ガランもまたB級、俗悪、といった感じの悪趣味なデザインのモンスターだ。 ごてごてしていてケバい。 しかしインパクトは強烈だ。 鋭く尖ったぶっとい鼻、ぎょろぎょろした目、うちわのような手、やたらと長いひれのついた尻尾。 やりすぎとも思えるデザインだが、しかしそこがいい。 栗・虫太郎という偏執的な男が夢想した、悪夢のような風貌だ。 インパクトのみでトータルコーディネイトされたややお下劣なこの超獣は、だからこそ魅力がある。 上品な第1次ウルトラ怪獣にはない、ぶち切れて向こうの世界にいっちゃったような、狂気や幻覚を感じられる悪趣味モンスターである。 この下世話な感じがガランの最大の魅力である。
by pulog1
| 2005-09-15 10:20
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