ゴジラに破壊される国会議事堂。
ゴジラに破壊される建造物は幸せである。
ゴジラに壊されると言うことは、その価値を認めてもらったということである。
東京タワーも幸せだ。
あのアナウンサーが放送を続けながらゴジラに東京タワーを倒される、名シーン
「みなさん、さようなら!さようなら!」
巨大怪獣による都市破壊の恐ろしさを見事に表現したシーンである。
人間が作り出した英知の結晶である、都市という巨大な存在が、まったく無力なままゴジラに破壊されていく。
それは文明に対する自然からの逆襲であり、奢れる人間に対する警鐘である。
人間も、人間の作り出した最高傑作「都市」も、大いなる自然の前では無力である。
しかしゴジラが都市を破壊するのは、ゴジラが都市を、破壊するにふさわしい存在価値を持ったものと認めてもらった証しであるのかもしれない。
徹底的に破壊され、焦土と化した都市は、むしろ、そこまでゴジラに破壊されたことを誇るべきであるとも言える。