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![]() みなさんおひさしぶりです ずっとブログに来ていなくて申し訳ありません ちょっと仕事が忙しくて休日も疲れてブログに来れませんでした コメントもレスしないまま、ずっとため込んでいて申し訳ありません・・・・ さて、前回までの記事で第2次怪獣ブーム終焉期における怪獣の煮詰まりとその後訪れる怪獣氷河期、そして80年代に入ってからの新しい怪獣の時代到来について書きましたが、やはりこの時期、怪獣と並行して怪人においても煮詰まりや閉塞感、そして新たな時代の到来というものがありました 怪獣、怪人ともに山と谷を通過していたわけですね 怪獣についてはウルトラ怪獣を中心に、その過程をなぞって書いたので今回は怪人の栄枯盛衰、そして復活について書きたいと思います 怪人は第2次怪獣ブームの時代、東映が「仮面ライダー」を放送した時期に新しいタイプの怪獣として登場します まあ厳密にいえば仮面ライダーのショッカー怪人以前に「人間のような姿をした怪獣」はウルトラQのセミ人間や、やはり東映の「ジャイアントロボ」のBF団の幹部、マグマ大使のボスキャラ、ゴアなど存在はしていましたが等身大のモンスター、怪人をメインに番組通して登場しヒーローと戦うという基本コンセプトの先駆けは仮面ライダーからではないかと思います 怪獣よりサイズの小さい怪人は怪獣ほどのスケールを感じさせないとして失敗するかと思えば、まったく逆で怪獣ファンからは大歓迎され、主役の仮面ライダーともどもショッカー怪人は大人気となりました 怪人はその体のフォルムが人間とほぼ同じということもあって人間とは異なるフォルムの怪獣よりもはるかにスーツを作りやすく、またスーツを着ての激しい演技も可能となったことで製作サイドからは大いに歓迎されたのではないかと予想できます ヒーローと対決するアクションの面では怪獣には出来なかったスピーディーで激しいスタントが実行可能になり、これまでになかった見せ場を実現します 怪人は低コストでのスーツの製作可能、また激しいアクションを売りにしているところから自分はロックにおけるパンクの登場を重ねて見てしまいますね 楽器のテクニックが無くても(低コストでも)演奏することが出来て、激しく熱いサウンドを(アクションを)表現する 怪人はまさに革命的なモンスターであると思います 旧来のロックの豪快さ、スケール感は無いもののパンクにはスピード感、チープながらもスタイリッシュで切れ味の鋭い先鋭性がありました ロックとパンクの対比はそのまま怪獣と怪人の構図そのものだと自分には思えます イギリスでセックスピストルズが火をつけたパンクムーブメントが発生すると、「俺もパンクをやってみたい!」と思う若者が急増、ぞくぞくとパンクバンドが現れたのと同様、日本の特撮界においても次々と怪人が登場しました もっともこのショッカー・ムーブメントはパンクムーブメントよりずっと前に始まったものですが・・・ 仮面ライダー以降の怪人を東映特撮をメインにざっと見渡してみますと 超人バロム1のドルゲ魔人は、ショッカー怪人よりもさらにグロテスクさを前面に押し出したトラウマ級のハードコア 仮面ライダーV3のデストロン怪人はショッカー怪人をベースに機械との融合を果たしたテクノ路線 キカイダーのダークロボットはショッカー怪人同様、動物や昆虫といった生き物をモチーフに最初はショッカー怪人との差別化はそれほどでもなかったものの、徐々にポップアート感覚を身に着け独自の路線へと進むポストパンク~ニューウェーブ イナズマンのミュータントはそれまでの東映怪人がモチーフに選ばなかったもの、非生物、無機物など怪人になりにくそうなものをあえて選び実験的な怪人を作り出すことを標榜したオルタナティブ イナズマンFのデスパーロボットは機械、メカニックのかっこよさを前面に押し出し、まさに怪人の究極ともいえる人間型軍用兵器でありデジタルロック、クラブハウス アクマイザー3のアクマ族は古典的な恐怖の対象である悪魔をモチーフにし、さながらゴシックパンクといったところでしょうか? というように見事にパンク以降のイギリスのロックミュージックの変遷の歴史を先取りしているかのように見えてきます こうした様々な怪人が生まれ多様化し進化を進めていった全盛期にすこし陰りが見え始めた時期、この怪人を根本から見直そうと原点回帰を試みたのが「秘密戦隊ゴレンジャー」の仮面怪人です 仮面ライダー以前の怪人のルーツを辿り、月光仮面や七色仮面といったレトロヒーローの敵、仮面をかぶって悪事を働く怪人物を思わせる古典的なスタイルの怪人を登場させます ゴレンジャー最初の怪人、黄金仮面はそのネーミング、その姿、共に往年の連続活劇ドラマに登場した怪人物を彷彿させるものでありました 丸い黄金でできたニヤリと笑った顔の仮面、全身を覆う黒いマント、大きな鎌を携えたそのいでたちは怪人の究極進化形態デスパーロボットを見たあとではなんとも時代に逆行した姿に見えましたが、それゆえに実に新鮮に見えたものでしたね ゴレンジャーの仮面怪人はその後も「三日月仮面」、「ヒスイ仮面」、「ドクロ仮面」、「毒ガス仮面」とレトロな怪人を登場させ続けます このように究極的な進化を遂げた後はルーツに原点回帰しようとする動きはロックミュージックにも同様にありますね アフリカ音楽、民俗音楽をロックにより再現しようという試み、80年代におけるアフリカバンバータ、エスニックあるいはワールドミュージックといわれた民俗音楽の要素の強い音楽などなど さて原点回帰した後の怪人でありますが、一旦時代に逆行した後はさらに時代を先に進むのはなかなか難しかったらしく、ゴレンジャーの仮面怪人は番組途中からコミカルなユーモア路線へと舵を向けます 野球のボールに目玉がくっついた野球仮面、テレビに目をつけたテレビ仮面、果ては蛇口仮面、機関車仮面とどうも真面目に考えたとは思えないギャグ怪人たち これはウルトラマンタロウの怪獣が新たな方向性を見つけあぐねた結果、ユーモア怪獣に至った経緯と似ていますね ただゴレンジャーは番組自体がコミカルな要素を許容しうるものであったせいかタロウ怪獣に感じた「怪獣を真面目に作ってないんじゃないか?」という不満はあまりありませんでしたね ゴレンジャー後期の面白おかしいユーモア怪人は自分も周りの怪獣怪人好きの子供たちも歓迎していたように思えます ただ、やはり「お笑い」に進むことは逆にその先の進路を見い出せない手詰まり感の表れでもあるようで、ウルトラ怪獣がタロウのユーモア怪獣以降の新たな方向性を見い出せずウルトラマンレオでは迷走を続けていたのと同様、ゴレンジャーの後番組「ジャッカー電撃隊」もやはりまた迷走します ジャッカー電撃隊の怪人はアイアンクロー率いる犯罪組織クライムに所属する機械的怪人で、ロボットなのかサイボーグなのか、はたまたそういう生物なのか詳しい設定を知らないのですが見たところどうもあまり新鮮味を感じられないものでした イナズマンFのデスパーロボットの劣化コピーとでもいいましょうか? デスパーロボットのようなスタイリッシュで「これぞメカ怪人の究極!」ともいうべき有無を言わせぬカッコ良さ は感じられません ただメカっぽいだけ、というかやはりどんな怪人を打ち出していくかというところで迷走していた感があります 番組自体も怪獣ブーム終焉を迎えた時期だったため、思うような人気を獲得できず番組途中でビッグワンというカリスマ感漂う新ヒーローが登場するものの人気は振るわず最終回を迎えるとともに、この戦隊シリーズ第2弾は続編を作られることなく終了します 自分も怪獣から関心が失われジャッカー電撃隊は早い段階から見るのを辞めていましたね そして怪獣氷河期が訪れるのですが、ちょっと仮面ライダーシリーズにおいての怪人の変遷にも書いておきましょうか? 仮面ライダー怪人は動植物、昆虫などの生き物をモチーフにした怪人という東映怪人の基本コンセプトから出発し番組後期に2種類の生き物を融合させるハイブリット怪人、ゲルショッカー怪人を発明 そして仮面ライダーV3においてはこのハイブリット路線のさらなる進化、機械と生物の融合したデストロン怪人を生み出すなど好調に怪人を作り続けていきました しかしV3は番組途中からこの機械+生物というナイスアイディアをなぜか放棄、原始時代の生き物をモチーフにしたキバ一族が登場しますが、これは実にマニアックなモチーフの選定であったせいかいまひとつ人気が得られませんでした 今見ると自分は結構このキバ一族怪人は好きなんですがね キバ一族の人気不振からかV3怪人は早々と路線変更して鳥やコウモリなどツバサを持つ生き物をモチーフにしたツバサ一族怪人を登場させますがこれは輪をかけて人気が出ず、またもや路線変更、ヨロイ一族怪人は基本的には甲羅などの鎧を思わせるものを身につけた生き物をモチーフにしますが、ネタが切れると特にヨロイが無くてもOKという感じでわりとアバウトになるのですが、それでよかったらしくガルマジロンや吸血カメレオン、そして幹部のヨロイ元帥が変身するザリガーナとなかなか面白い怪人が出てきます ライダーマンの登場もあって番組の人気も盛り返し、次回作「仮面ライダーX」へと続きます そしてXライダーの怪人、神話をモチーフにしたGOD怪人はまさしく怪人の傑作ともいえる素晴らしいものでしたね ギリシャ神話の神々をモチーフにするというアイディアの秀逸さもさることながら、きまった形の存在しない伝説上の存在を独自の解釈で怪人化したそのデザインの素晴らしさはまさしく神の如く神々しく思えました ネプチューン、パニック、メドゥーサ、マッハアキレス、ユリシーズ、プロメテウス・・・・ ギリシャ彫刻を思わせる見事なデザインと造形 神の名を名乗る怪人たちのなんと美しいことか! GOD怪人はまさしく怪人の頂点に君臨する傑作ではないかと思います さきほど怪人をロックミュージック、パンクロックとそれ以降の音楽に準えてみましたがGOD怪人においてはパンクロックというよりクラシック、あるいはオペラに例えるのが順当ですね そしてXライダーは番組後半、この神話怪人路線の究極ともいうべき巨大な大幹部キングダークが率いる歴史上の人物+生き物のハイブリッド、悪人怪人へと路線変更 これもアイディアの秀逸さで人気がありました 続いて仮面ライダーアマゾンでは、怪獣への対抗という形で現れた怪人にあえて「怪獣」の要素を持たせ、怪獣と怪人の中間的存在と言える獣人が登場します 怪人に怪獣の持つ重量感、スケール感を持たせた獣人は実にカッコよく、自分は大好きなのですが怪獣ブームに陰りが見え始めた時期だったためか仮面ライダーアマゾンは人気がやや振るわず、放送期間が1年というのが通例のライダーシリーズにおいて、若干早めに番組が打ち切られ新番組「仮面ライダーストロンガー」の放送となるのですが、ここにきてネタが切れたかのように見受けられます ストロンガーの怪人、ブラックサタンの奇ッ械人はショッカー怪人同様、動物昆虫などの生き物をモチーフにしていますがジャッカー電撃隊のクライム怪人同様、機械の要素を感じさせるものでしたが、やはり新鮮さが感じられませんでした 番組もいよいよ怪獣ブーム終焉の時期にあり、人気が低迷し苦戦していたようですが、しかし番組途中から現れた新幹部ジェネラル・シャドウの際立った個性によりドラマ自体は悪くなかったと思えます そして番組後半になって、ライダーシリーズもいよいよこれで終わりということが決定してしまったのか最後の底力としてスタッフの全精力を注ぎ込んだとおぼしき傑作エピソード「デルザー編」に突入 怪人を超えた怪人、怪人であるとともに幹部であるというデルザー怪人はカリスマ性を感じさせる素晴らしい者たちでした 中でも鋼鉄参謀は東映怪人の最高傑作の1つでもあるイナズマンFのウデスパーαを彷彿とさせる怪人の歴史に燦然と輝く極めつけのカッコよさでした 荒ワシ師団長、隊長ブランク、岩石男爵、マシーン大元帥などもよかったですね ライダーシリーズはその最初の終焉において見事に大花火をあげていったん幕を下ろしたのです 怪人の歴史においては語ることが多く、なかなか先に進めないのですが本題に戻ります ジャッカー電撃隊の終焉とともに怪人ブームも終わり、怪獣と同様、怪人も氷河時代を迎えます この時期に放送されていた東映特撮番組といえば「忍者キャプター」、「ザ・カゲスター」、「超人ビビューン」あたりですが、やはりブームの時のような人気は獲得できなかったようです 怪人においてもキャプターではスーツではなく役者がメイクしただけの悪の忍者、ビビューンは妖怪をモチーフにした怪人でしたが第1話に登場したバックベアード以外はあまり印象に残っていません カゲスターはちゃんと見ていなかったためどんな怪人が出ていたのかよく覚えていません 自分自身、怪獣怪人から興味を失ったせいもありこの時期の怪人はあまりよくわかりませんね しかしこの時期には今もなおカルトな人気を誇る「快傑ズバット」もありました ただズバットの敵は、怪人というより特殊能力を持つ人間でしたね その後、マーベルから権利を得て制作された日本版スパイダーマンが放送されたのですが自分がそのころ住んでいた地方ではズバット同様放送がなく見ていませんでした そのため日本版スパイダーマンについては語れないのですが、しかし怪人においてはかつての怪人ブームの復権を睨んだかのような意欲的なものが生み出されていたようでした スパイダーマンによって特撮ヒーロー、怪人の人気は持ち直したかのようで、東映はジャッカー電撃隊の惨敗によって中断していた戦隊ヒーローものに再び着手 「バトルフィーバーJ」が登場します そしてこれが大ヒットとなり東映特撮ヒーロー、怪人は見事に盛り返したのでした しかし・・・・・・・自分はそのころ中学に進学し 「もう僕は子供じゃないし怪獣や怪人なんて興味無いんだもんねー」 みたいな気持でいたのでした 大人ぶりたい年代の自分は「バトルフィーバーJ」が面白いと話題になっていることを風のうわさで知りながらあえて気にしないそぶりを装っていましたね しかし・・・・・・ やはり怪獣ファン、怪人好きの血は抗えません 「べ、別にあんたなんか興味無いんだからね!ただ・・・・ちょっとだけ見てやってもいいと思って・・・・」 「か、勘違いしないでよね!あんたなんか全然興味無いんだから!」 とツンデレ状態になった自分は「ちょっとだけ見てやろうかな」と虚勢を張りつつ「バトルフィーバーJ」を見たのです ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ うう・・・・完敗です 滅茶苦茶おもしれえ! 滅茶苦茶かっこええ! ツンデレがデレデレ状態になってしまいました バトルフィーバーJは戦隊というジャッカー電撃隊で終わってしまったはずのヒーローのスタイルを完全に復活させていました ゴレンジャーのスタイルをそのまま踏襲しただけのはずなのに「戦隊ヒーローってこんなにカッコいいものだったのか?」と認識を新たにさせられましたね どこかユーモアを感じさせると同時に洗練されていて大人っぽくも感じられるニュータイプのヒーローでした その後、今に至るまで戦隊シリーズは1度も途切れることもなく放送され続け国民的な人気を誇ることになることはみなさん御存知でしょう 今や戦隊ヒーローはウルトラマン、仮面ライダーに並ぶ日本を代表するヒーローです 自分は「バトルフィーバーJ」を見て、再び特撮ファン、怪人ファンへとフィードバックしてしまいました そして・・・・・ バトルフィーバーJの敵、エゴス怪人はゴレンジャーが怪人の原点に立ち返ろうとしたのと同じような怪人の新たな魅力、怪人の新たなスタイルを模索していた実験室であるかのように思えます 怪人の名前にはストレートに「OO怪人」と付きます このネーミング1つとっても原点回帰の意思が伺えますね そしてエゴス怪人は動物、昆虫といった生き物に留まらずありとあらゆる素材を怪人として構成していこうという実験精神がありました コウモリ怪人、バッファロー怪人はオーソドックスに生き物をモチーフにした怪人であるかのようなネーミングですが、その実、古代文明の遺跡から発掘された彫刻だとか仮面などをモチーフにした意欲的なデザイン 日本の遮光器土偶をそのまま怪人化したドグウ怪人などもいます この路線はのちに宇宙刑事シャイダーの不思議獣バリバリに継承されますね 忍者キャプターの忍者やズバットで試みられた役者の素顔をそのまま出した格闘技怪人、バラリンガなども怪人のバリエーションを広げようという試みの1つであるように思えます ちなみに格闘技怪人を演じるのは後にデンジマンでバンリキ魔王を演じる大前均さんです ネンリキ怪人、魔術怪人、など生き物モチーフではありますがその能力に焦点を当てて造形された怪人 シンゾウ怪人(心臓)、ヒダリテ怪人(ヒダリテ)などの体の部位をモチーフにするというバロム1のドルゲ魔人的コンセプトの怪人 ベンキョウ怪人(勉強)、ヘンショク怪人(偏食)などの人間の行為をモチーフにした怪人まで現れました とにかくなんでもかんでも怪人にしてやろう、どんなものでも怪人に成り得るんだというチャレンジ精神がエゴス怪人からは伺われ、怪人の新たな時代を作り出してやろうと意思が強く感じられましたね そんなエゴス怪人の高い意識はバトルフィーバーJに続く戦隊シリーズ「電子戦隊デンジマン」において見事に結実します デンジマンのベーダー怪物はまさにバトルフィーバーJでの実験、試行錯誤の結果到達した新たな怪人の時代を到来させました ベーダー怪物についてはこのブログでも何度か取り上げているので詳しくは語りませんが、天才怪人デザイナー野口竜の手によって生み出された革命的怪人であり、「エイリアン」のデザイナー、H・R・ギーガーから大きな影響を受けたおぞましくもアーティスティックなクリーチャーであります 左右非対称というこれまでありえなかった斬新なデザイン、80年代のドルゲ魔人ともいうべきトラウマ級のグロテスクさ、ゴレンジャーやバトルフィーバーJで試みられていた意表をついたモチーフの選び方などなど 評価するポイントが山のようにある素晴らしいもので、自分にとって非常な大きな存在となっています デンジマンが放送されたのはまさに1980年、80年代の到来と同時に怪人の新しい時代が訪れたのです 第1話に登場したムササビラーを見た時の衝撃は忘れられませんね これまで何度か書いてきましたがベーダー怪物の「内臓を思わせる」デザインという表現はまさにこのムササビラーを念頭に置いての発言でした 幾重ものヒダに覆われたかのように見えるその姿は学校の授業で習った生き物の「腸」を連想させました こんな異様な姿でありながら「ムササビ」の怪人だというのも面白い ムササビといったら仮面ライダーのムササビートルをまっさきに思い出しますがムササビラーはムササビートルとはまったく違っています 宇宙のムササビがこんな異様な姿をしているものなのかな?なんて想像が膨らんでしまいます グロテスクである様は子供にも容赦しないぞ、とでもいうべきスタッフの挑戦的な姿勢が伺え、それはまさにセックスピストルズ以来のパンクスピリッツ! 逆になにかすごいものを見せられたという気持ちになり興奮してしまいます 衝撃的な音楽が登場するたび言われる「第2のセックスピストルズ」というキャッチコピーをベーダー怪物にも捧げたくなります 過激に挑戦的で、そしてユニーク、さらにイマジネイティブなベーダー怪物は閉塞状態にあった怪人氷河期をブチ破り、通常の美的概念に対するファックユーの雄たけびと共に怪人新時代をスタートさせたのです 怪獣がウルトラマン80において、王道回帰することで新たなスタイルを獲得したのに対し、怪人はまったく逆にありえないほどの変化球を豪速球で投げ込んで立ちはだかる壁をぶち破ってきました 実に痛快で爽快ですね 怪獣と怪人から興味を失った自分も、再びハートに火が付き、一度死んだかに見えた怪獣怪人ファンとしての心が完全蘇生したのです 今回、ブログを長く休んでいたせいか反動で長い記事になってしまいましたが最後まで読んでくださった方、ありがとうございます 次回の記事はまた先になるかもしれませんが、どうぞ気長にお待ちくださいませ これからも怪獣ブログをどうぞよろしくお願いいたします!
by pulog1
| 2009-04-15 01:01
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