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![]() ジャミラは悲劇の怪獣だ。 もともとはジャミラは人間であった。 フランスの宇宙飛行士ジャミラは地球人から英雄と呼ばれ、宇宙へと旅立つ。 しかし宇宙ロケットの事故で金星に不時着。 金星は灼熱の地獄である。 地球に助けを求めるが地球は危険な金星への救助は不可能とし、ジャミラを見捨てた。 かくしてジャミラは灼熱の金星において地獄のような苦しみを味わう。 金星の環境のせいで体に変化を起こし、人間とは思えない化物のような姿に変わり果てる。 ジャミラは自分を見殺しにし、こんな姿へと変えた地球人への復讐を近い、金星ロケットを改造「見えない円盤」へと改造し、地球へと飛来した。 決して拭えない地球人への恨みと怨念を胸に抱いて・・・・・・。 「ウルトラマン」は巨大ヒーローと怪獣の対決という基本構造をベースに多彩な「怪獣物語」を生み出した。 ありとあらゆるパターンの「怪獣の物語」を生み出しつづけるうちに、制作サイドにある疑問、怪獣物語を語る上での壁が生まれた。 「怪獣だからといって、それだけで殺してもいいのだろうか?」 自らが作り出した、ウルトラマンは正義、怪獣は悪、という単純な構図に疑問を持つ。 「果たして怪獣だからという理由だけで、悪役扱いし、平気で殺すのは良いことだろうか?」 ウルトラマンの基本構造を根底から揺るがす疑問。 円谷プロのウルトラマン制作スタッフは、この疑問、命題からどうしても目をそらすことは出来なかった。 それは円谷プロが、ウルトラマン制作スタッフが、怪獣をただの悪役、やられ役ではなくて、まるで我が子のように愛していたからではないだろうか? 悪役として、やられ役としてウルトラマンに殺されつづける怪獣に、心の中で申し訳なく思っていたに違いない。 そうした「怪獣を殺す」行為についての疑念に対する回答とも思えるエピソードがウルトラマンの中でいくつか見られる。 「恐怖の宇宙線」のガバドン、「怪獣墓場」のシーボーズ、そして「故郷は地球」のジャミラである。 ジャミラはたしかに怪獣であり、人間をおそう危険な存在だ。 しかし元は我々と同じ地球人。 それを他の怪獣と同列にあつかい、退治し、殺してしまうことは果たして正義なのか? ジャミラを怪獣へと変貌させたのは地球人の責任である。 科学特捜隊のイデ隊員は言う 「俺、ジャミラを倒すのはやめた!考えてもみろ!俺たちだっていつジャミラと同じ目にあうかわからないんだぞ!」 しかし科特隊キャップは 「たとえジャミラが人間であっても地球人にとって危機である限り、ジャミラをたおさないわけにはいかない。地球人を怪獣の危機から守ることが我々科学特捜隊の責務である!」 と、ジャミラ討伐を決定する。 ジャミラは日本の小さな村に現れ、口から吐き出す炎で村を焼き払う。 逃げ惑う村人達。 イデ隊員はジャミラに向かって叫ぶ。 「ジャミラ、てめえ!人間の心まで失っちまったのかよ!」 ジャミラは燃え盛る村、悲鳴泣き声をあげて逃げる人々をじっと見つめる。 復讐の塊と化したジャミラ。 しかし、わずかに残った人間の心が、自分がやった地球人の攻撃について、わずかな自責の念が浮かんだのであろうか? ジャミラは、ジャミラを宇宙に送り込んだ国際宇宙センターを攻撃しにやってくる。 全てのジャミラに対する不幸の原因と責任はここにある。 この宇宙センターこそがジャミラの本当の復讐相手だとばかりに、ジャミラは燃えるような復讐心に身を焦がしながら、やってきた。 それを阻止するためにハヤタはウルトラマンに変身。 ジャミラと戦う。 ウルトラマンもジャミラの悲劇、不幸がわからないわけではない。 しかしジャミラを止めるにはジャミラを倒す以外になかった。 両手から噴射するウルトラ水流をジャミラに浴びせるウルトラマン。 ジャミラは水に弱く、濡れると溶けてしまうのだ。 悲しげな泣き声をあげながら泥水の中でのたうちまわって絶命するジャミラ。 ウルトラマンには怪獣を倒した達成感はなかった。 ただ、なんともやるせない気持ちにかられるだけだった。 ジャミラには立派な墓が立てられ埋葬された。 墓碑銘には「地球の英雄ジャミラ、ここに眠る」 墓碑銘の刻まれた墓の前からいつまでも離れられないイデ隊員。 「いつだってそうだ・・・・・・、言葉だけは立派だ」 イデは地球のジャミラに対して行った仕打ちと、怪獣と成り果てたジャミラを邪魔で危険な存在と見なした後で、死んだ後に偽善に満ちた言葉ですべてをなかったことにしようとする身勝手さに、静かに怒っていた。 ![]() 子供心にこれはなんだかいつものウルトラマンと違って難しい話だぞ、ということはわかっていたが、なんだかあまりよくわからない話だった。 しかし大きくなり、成長した視点で、この「故郷は地球」のエピソードを見ると、そのあまりのテーマの奥深さを知り、驚くのだった。 ウルトラマンのエピソード中でも屈指の名作としてファンには語り継がれている。 怪獣を単純な悪として捉えることの疑問を投げかけ、さらに人間のエゴイズムについても語っている深い物語である。 一般的に単純明快とされている「怪獣の物語」の中で、ここまで深遠なテーマを語ることに「怪獣物語」は、より幅と可能性を広げたことからも評価されるエピソードだ。 ウルトラマンは自分で自分の喉元に刃を向けるような、このエピソードをしっかりと語ったことで、非常に志の高い名作であることがうかがえる。 「怪獣だからといって倒していいのか?」 ウルトラマンという物語の根底を揺るがすこの命題をしっかり語った「ウルトラマン」は、勇気と責任感、物語の語り部としての、表現者としての自覚をもった、尊敬に値する「怪獣物語」シリーズである。 そして、この物語、テーマを離れて、ジャミラを怪獣単体としてみてみた場合も、この怪獣は実にユニークで素晴らしいと思う。 首のない肩に顔のついたようなデザイン。 全身を覆うひび割れ。 細長い手足。 不気味で恐ろしいが、どこかユニークであり、愛すべきデザインである。 ジャミラを見ると誰もがシャツをかぶり、ジャミラごっこをしたくなることだろう。 シャツを頭からかぶり、首を出さずに、穴から顔を覗かせて「ジャミラ~!」と言いながらふざけるジャミラごっこ。 俺もシャツをかぶってジャミラの真似をするのは大人になった今でもやっている。 このジャミラごっこはバルタン星人の手をチョキにしてフォフォフォフォと言うのと並んで、もっともポピュラーな怪獣のモノマネごっこであろう。
by pulog1
| 2004-08-22 17:48
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