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ウルトラQ「カネゴンの繭」に登場したカネゴンはそのユニークなデザインと、お金を食べるという設定から多くの人に愛されている怪獣だ。 その人気は怪獣ファンのみにとどまらず広い層にまで広がっている。 怪獣なんかに興味のない、若い女の子にまでマスコット的にかわいがられている怪獣だ。 なぜカネゴンがこんなに人気があるのか、ということを分析するつもりはない。 というか、その分析は難しそうなので出来そうもない、というのが本音だ。 ただ、やはりカネゴンのデザインは相当にユニークであり、愛嬌がある。 かわいいからカネゴンは人気がある、というのが本当だろう。 そしてカネゴンは他の怪獣と違い人間を襲うことはない。 怖くない怪獣であることが、怪獣ファン以外からも人気を得る理由であるのかもしれない。 俺のような怪獣ファンにとっては「怖くない」カネゴンは正直物足りないところもあるのだが、まあ怪獣と言ってもいろいろある。 中にはカネゴンのように人間に危害を加えない、怖くない怪獣がいてもいいだろう。 そしてカネゴンの正体は実はお金が大好きでケチな子供の金田金男くんであるというところも人気の理由であるのかもしれない。 というのは、あんまり意地汚くお金お金といってるとカネゴンになるよ、という子供に言い聞かせる教訓のようなところが、なにか多くの人にとってカネゴンを身近に感じさせるのではないだろうか? つまり自分自身もカネゴンになる可能性がある、と示唆しているところがカネゴンという怪獣を自分自身とまったく無関係な怪獣だとは思わせず、少なからず自分自身ともつながりをもつものだと人々に感じさせているのかもしれない。 「あんまりお金に執着してるとカネゴンになっちゃうよ」 これは教訓めいて聞こえるが、実はちょっと楽しい気分にさせられる面がある。 もしかしたら僕も怪獣になれるかな? そんな想像が膨らんでいく。 自分が怪獣に変身してしまう。それはちょっとばかり楽しいことのように思える。 カネゴンの繭は寓話として非常に優れた傑作エピソードである。 ウルトラQにおいて、この「カネゴンの繭」はレギュラー出演者である万城目もユリちゃんも出てこないシリーズの中でも独立した作品だ。 ウルトラQという番組の中の1エピソードではあるけれど、他のウルトラQのエピソードからは独立した、言うなれば「カネゴン物語」とも言うべきものだ。 それはいくら現実にはありえない空想世界を描いているウルトラQというシリーズでも、完全に空想、幻想の世界ではなく、超現実的な事件に対しても、そこには科学的な裏づけが存在している(ように見える)というのが基本姿勢であるのに対し、「カネゴンの繭」は徹底して寓話出ることに徹している。 お金にばかり執着してるからカネゴンになる。 そこには科学的な根拠などまったくない。 「カネゴンの繭」はファンタジーなのだ。 お金の大好きな少年金田金男くんは遊び場にしている空き地で、振るとチャラチャラとお金が入っているような音のする繭を拾う。 きっと小銭が入っているのだろうと繭を家に持ちかえった金男くんは、その夜、なぜか繭の中に取り込まれ、翌朝、その繭を内側からやぶって現れる。 その姿はガマグチ財布に飛び出た目のおかしな怪獣カネゴンだ。 金男くんをカネゴンに変身させたのは、金男くんが拾った繭のせいなのか? その繭の正体はいったいなんなのか? そういった説明は一切無し。 ただ、金男くんはいつもお金お金とばかり言っているからカネゴンになっちゃったんだ。子供はそんなふうに簡単に理解する。 お金を食べなくては生きていけなくなったカネゴンになった金男くん。 金男くんの友達は最初はおこずかいをあげてカネゴンに食べさせてやったりしたが、当然子供のおこずかいなんてすぐになくなってしまう。 カネゴンのことをわが身のように思って心配する友達たちは、どうしたらカネゴンを金男くんに戻したらいいのか「占いババア」に相談しにいく。 「占いババア」は、「ヒゲオヤジが逆立ちするときカネゴンはロケットになって空を飛び、もとにもどるであろう」とご神託を述べる。 まあ、なんとインチキな占いだろう、などとこっちはいつものウルトラQを見ているつもりで思うのだが、なんとこの占いの通りになってしまうのだ! 子供達の遊び場の空き地で工事をしている工夫のヒゲオヤジは仕事の邪魔の子供達を懲らしめてやるとばかりにブルドーザーで追い掛け回すが、深追いしすぎてブルドーザーは転倒、ヒゲオヤジは地面に頭からつっこみ逆立ちをしてしまう。 するとなぜかカネゴンはロケットのように空を飛び、空中で爆発、その爆発の中からカネゴンからもとの姿に戻った金男くんが現れ、パラシュートに乗って地上に降りてくる。 こんな無茶な展開は普段のウルトラQではありえない。 しかし「カネゴンの繭」では、そうなってしまうのだ。 このエピソードはウルトラQの中でも、その世界観を別にする。 SF,空想科学物語ではなく、寓話なのである。 それも終始、子供の視点で語られる、子供世界の寓話であり、ファンタジーなのである。 いつものウルトラQも、もちろん素晴らしく、大好きなことに変わりは無いが、この「カネゴンの繭」のエピソードは子供にとって、たまらなく楽しい物語である。 ウルトラQは、そのほとんどのエピソードが大人向けともいえる物語であったが、その中で異質な「子供の物語」である「カネゴンの繭」。 そこには子供にとっての夢が詰まっている。 子供が怪獣になってしまうという物語は、悲劇ではなく、むしろ羨ましいほどの子供にとっての夢だ。 怪獣になった子供の楽しい物語。 カネゴンの人気の秘密には「もしかしたら、ぼくもかいじゅうになれるかもしれない」という子供らしい夢を実現した物語であったからかもしれない。 子供と怪獣の間には大きな隔たりがあるが、その垣根を取り払って、子供だけど怪獣であるカネゴンは、子供にとって身近であり、そして夢でもある。 それがカネゴンが愛される理由である、などと思わず分析をしてしまったが、このカネゴンのへんてこなデザインを見ると、愛さずにはいられない可愛らしさがある、という簡単な一言で済ませられてしまうのかもしれないな。 とにかくその姿もしぐさもお金を食べると言うところも、全てへんてこで面白おかしく、愛嬌の塊のようなカネゴンは、これからも広く多くの人達に愛されつづけるだろう。 怪獣ファンではない人々からも愛されるカネゴンを見ていると、怪獣ファンである俺としてはちょっとうれしい気分になる。 また、いまさら語るまでもない「カネゴンの繭」の有名なオチ。 カネゴンからもとの姿にもどったとたん、金男くん以外の人間がみんなカネゴンになってしまったというオチに子供の頃の俺は「人間がみんなカネゴンになっちゃったら、来週からのウルトラQはどうなっちゃうんだろう?」と本気で心配したが、次の週には、あのカネゴンのオチは「無かったこと」になっていて、いつもどおりの「ウルトラQ]が続いたことに、安心すると同時に、なんとなくテレビの番組を作っている大人の人の「したたかさ」みたいなものを感じ、「あれれ?」というような気持ちになっていた。 あの「カネゴンの繭」は、ほんとはウルトラQとは別の、違う世界での出来事だったのだろう。 きっとその世界では、今も金男くん以外の人々はみんなカネゴンで、小銭を食べながら毎日楽しく過ごしているに違いない。
by pulog1
| 2004-12-26 18:40
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