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怪獣ファンには今更説明するまでも無く有名な話だが、このスペル星人はまぼろしの宇宙人である。 ウルトラセブンに登場した宇宙人でありながらどの怪獣図鑑にも載っていない。 その存在を封印された怪獣なのである。 なぜならスペル星人の登場した第12話「遊星より愛をこめて」は、本放送時に1度放送されたきり、欠番扱いとなり再放送では2度と放映されなかった。 もちろんビデオにも収録されていない。 確かに製作され、撮影されたエピソードであるにも関わらず、その存在は闇へと葬られ、最初からなかったことにされている。 なぜか。 それは、セブン12話に登場した、このスペル星人が「被爆怪獣」であり、放射能に汚染さた宇宙人であるという設定に被爆者団体が差別であると抗議したことによるものだ。 被爆者を「怪獣」扱いして差別していると・・・・・。 被爆者団体の抗議を受けた円谷プロは、ただちに謝罪、12話を永久欠番扱いにし、2度とメディアにおいて発表しないと約束した。 よってセブン12話というエピソード、および、このスペル星人という宇宙人は2度と見ることの出来ない、まぼろしのエピソード、まぼろしの怪獣となったのだ。 マニアのみがその存在を知る怪獣として、逆に有名な怪獣だ。 スペル星人を押さえておくことが怪獣ファンのステータスともなった。 スペル星人を知っていてこそ真の怪獣マニアだと認められる、という風潮が出来あがった。 俺はこのスペル星人の存在を知ったのは高校のときで、まさかウルトラセブンには怪獣図鑑にも載っていない、まぼろしの怪獣がいたなんて!と非常に驚いた。 初期ウルトラシリーズ、ウルトラQ、ウルトラマン、ウルトラセブンに登場した怪獣は全て知っていると自負していただけあってスペル星人の存在をはじめて知ったときは、かなりショックだった。 ああ、知らない初期ウルトラ怪獣なんてないはずのこの俺がスペル星人を知らなかったなんて・・・・・・・。 そして、このスペル星人の登場するセブン12話「遊星より愛をこめて」を非常に見たいと思ったのだが、それは叶わぬ夢だった。 「遊星より愛をこめて」は、差別的な内容と見なされ放送禁止になっていたのだ。 だが、本当に「遊星から愛をこめて」は放送することが許されないような差別的な内容だったのか? スペル星人はそんなに世間に発表することがはばかられる危険な怪獣であったのか? 長いこと疑問だったが、俺はついにあるルートから「遊星より愛をこめて」の映像を入手、その禁断の作品を目にすることが出来たのだった。 (どうやって映像を入手したかは企業秘密です・・・詳細は聞かないでください) そして実際に見た結論は 「セブン12話は放送を禁じるような危険で差別的な作品では決してない」 ということだ。 「遊星より愛をこめて」はセブン全エピソードを通じてはさほど際立ったエピソードではなく、平均的な作品であると言えるが、しかし平均的なウルトラセブンが特撮史上において優れた物語であることから、この「遊星より愛をこめて」は、やはり特撮全体の中では傑作に位置するものだと言える。 ストーリーは、突然体に異変を起こし倒れる人々が続出するという事件が発生する。 原因を究明するウルトラ警備隊は、倒れた人々はみな同じ腕時計をはめていたことに気付く。 アンヌ隊員の大学時代の友達(あのウルトラマンでフジアキコ隊員を演じた桜井浩子さんが好演)も、その腕時計をはめていた。 アンヌは友人にその腕時計をどこで手に入れたのかと問詰めると、友人は最近付き合い始めた恋人からもらったものだと答えた。 アンヌの友人の恋人が怪しいと睨むダンとアンヌは、その恋人の男を尾行する。 やはり、その男は宇宙人、スペル星人であり、廃ビル内のアジトに仲間同士集まっていた。 スペル星人は地球人にバラまいた腕時計から人間の血液を採取していた。 かつて戦争により兵器による放射能を浴び、血液に異常をきたしたスペル星人は、自分たちの血を浄化させる作用を持つ、人間の血液を集めていたのだった。 そして地球人の血液の中でも子供のきれいな血液が一番自分たちの血を浄化させる力があることをつきとめる。 スペル星人は子供たちの血を奪おうと策略を練る。 しかしダンとアンヌの働きで、このスペル星人の計画を事前に見抜いたウルトラ警備隊はスペル星人のアジトをウルトラホークで攻撃、アジト内からスペル星人の宇宙船と巨大化したスペル星人が現れる。 宇宙船はウルトラホークと空中戦。 そして巨大化スペル星人にはセブンが地上戦を挑む。 夕陽に染まる森をバックに強敵スペル星人とセブンの戦いが繰り広げられる。 光線技を駆使するスペル星人に苦戦しながらも、ウルトラホークはスペル星人の宇宙船を撃墜。 形勢不利と見て空を飛んで逃げようとするスペル星人に向かってセブンはアイスラッガーを放つ。 空中で真っ二つに切られるスペル星人。 かくして侵略者を殲滅したウルトラセブン、ウルトラ警備隊の活躍により地球の平和は保たれた。 アンヌの友人は恋人を失い、失意に沈むが、恋人からもらった腕時計を川に投げて気持ちを吹っ切った。 「いつか宇宙人も地球人もお互い愛し合える時代が来るのかしら?」 とつぶやくアンヌの友人。 ダンは心の中で 「ああ、きっと来るとも。現にM78星雲の人間であるこの僕が、地球人を愛しているのだから・・・・・」 とつぶやき、沈む夕陽を見つめる。 これが放送禁止となったまぼろしの12話「遊星より愛をこめて」のストーリーである。 正直な感想は、このエピソードには差別的な内容は含まれていない、と思った。 スペル星人が放射能により被爆したという設定があるものの、作り手には被爆者を差別する意識はまったくなかった、と言っていい。 しかし被爆者団体はそうは思わず、これは差別であるとして円谷プロを指弾した。 ウルトラシリーズは多くの大衆的な指示を受けているものであり、逆にクレームには非常に弱い体質を持っているようだ。 記憶に新しいところではウルトラマンコスモスの主人公を演じていた俳優の杉浦太陽が傷害事件を起こしたという疑いがかかり、番組は打ち切りの危機に直面したということもあった。 実際はまったくの濡れ衣であり、杉浦太陽から暴行を受けたと訴えていた男は、実はまったく別の不良ブループから暴行されており、しかし不良グループから報復されることを恐れ、警察には自分の学生時代の知り合いであり、性格のおだやかな杉浦太陽の名前を出したというのが真相だったらしい。 どうもこの不良から暴行を受けた男はちょっとおかしなやつで、「あの優しい杉浦太陽なら罪をなすりつけても怒らないんじゃないか?」と思っていたらしいのだ。 まったく迷惑な話である。 暴行された男は学生時代、いわゆる苛められっ子で、そして杉浦太陽は、苛められているそいつをいつもかばっていたらしいのだが、苛めからかばってくれた杉浦太陽に罪をなすりつけようとするなんて、恩を仇で返すような真似をするなんて、ひどい話だ。 あやうく、ウルトラシリーズのヒーロー役が犯罪を犯すという前代未聞の事件に発展してしまうところだった。 が、円谷プロはこうした世間からの非難に非常に弱い。 表現の自由を主張する以前にウルトラシリーズは子供の視聴者に対して大きな影響力を持っていることを自覚している所以だろう。 たとえ差別意識がなくても、番組自身に責任はない出演者の事件にも、社会から非難されるというケースに対しては非常に脆い。 表現者の自由よりも、大衆的な指示を尊重するのが円谷の社風である。 ウルトラセブンの12話にしても永久に封印する、といった過剰な措置をとる必要がなかったのではないかと思う。 抗議した被爆者団体に充分な説明を行えば理解してくれるものであったと思うのだが、ことを荒立てたくない円谷としては、そうすることよりも作品を封印するという手段を選んでしまった。 「遊星より愛をこめて」は、人種を超えた愛をラストで訴えている。差別意識とはまったく逆の博愛のテーマを訴えた作品である。 宇宙人に恋してしまったアンヌの友人を演じた桜井浩子さんの演技が素晴らしかっただけに封印してしまうのは非常に惜しまれる作品だ。 そして、その存在を闇に葬られたスペル星人だが、この怪獣も封印してしまうには惜しい・・・・・かというと実は非常に微妙である。 スペル星人のデザインは、セブンの宇宙人のなかでもやけに淡白である。 特徴らしきものが見当たらない。 強いていえば白と黒の体の模様が特徴といえるが、これはすでにエレキングという前例があり、しかもエレキングのほうがずっとデザイン的には優れている。 残念ながらスペル星人は怪獣としての魅力は薄く、このままでは他のセブン怪獣の中に埋もれてしまって、特に話題になる怪獣にはならなかったのではないかと思う。 スペル星人は「遊星より愛をこめて」が放送禁止になり、滅多に目にすることは出来ないレアな怪獣、まぼろしの怪獣であるという点が1番の魅力であり、特徴である。 結果的にスペル星人という怪獣がその存在を封印したことによりスペル星人には「レア怪獣」という付加価値が生まれたように思う。 作品が封印されたことはスペル星人という怪獣にとって幸か不幸か? これは非常に微妙といえる。 少々うがった考えだが、作品が封印されることがなければスペル星人は「レア怪獣」にはなれなかった。 災い転じて福となす、ではないけれどスペル星人にとっては作品とその存在が円谷プロに封印されてしまったことはかえってよかったんじゃないかと思ってしまう。 そうでなければウルトラセブンの宇宙人の中でも特に地味な存在で終わってしまった可能性がある。 スペル星人がなんだかんだでマニアから注目されるのも、まぼろしの「レア怪獣」である所以からであろう。 レアものに弱いというのは、どこの分野でも同じもの。 怪獣の世界でもレア、貴重なものは珍重される。 スペル星人は存在を抹殺されてしまうことにより、逆に自分自身の価値をひきあげた怪獣である。 いったいなにが幸福に転じるものか世の中わからないものだ。 記事内の間違い この記事を書いた後でいくつか間違いがあったことをコメントにて指摘していただきました。 「遊星より愛をこめて」は本放送のあと欠番になり再放送は1度もされなかったという点は間違いでした。 実際は本放送後、再放送され、その再放送時に問題化し、以後欠番あつかいになったようです。 また円谷プロが「あっさりとバッシングに屈した」という記述は、実は自分が考えていたよりもずっと過酷なバッシングにさらされていたようで、円谷が「あっさりとバッシングに屈した」とは言えなかったようです。 円谷プロに対してまるで弱腰であったかのような記述をしてしまったことを謝罪いたします。
by pulog1
| 2005-05-07 12:19
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