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![]() 特撮の歴史に燦然と輝く宇宙刑事シリーズ。 それまで子供向けを前提としていた東映特撮ヒーローにおいて、宇宙刑事シリーズは多分に年齢層の高いコアな特撮マニアを意識した番組であり、様様な挑戦に挑み続けていた。 シリーズ第1作「宇宙刑事ギャバン」はバトルフィーバーJでバトルケニア、デンジマンでデンジブルーを演じてきた大葉健二を一躍特撮アクションヒーローの代表的存在へと飛躍させた番組であり、毎回変身ヒーローが怪人と戦うという東映特撮の基本フォーマットを踏まえた上でハードなSF設定を盛りこみ、さらに敵組織マクーの幹部や怪人(モンスター、ダブラー)のデザインにもマニア向けする要素を盛り込み、新しいヒーロー像、怪人像を築きあげた作品である。 「変身!」ではなく「蒸着!」という専門用語を使用したり、ナレーターの政宗一成の子供に媚びないクールな語りなど細部までに神経が行き届いた構成で、当時、朝日ソノラマの特撮専門雑誌「宇宙船」の読者を中心に現れ始めた、高校生、大学生の特撮ヒーローマニアの視点を意識した作品である。 これまでになかったかっこよさを体現した宇宙刑事ギャバンは子供の視聴者にも、特撮マニアの視聴者からも大絶賛され、続編「宇宙刑事シャリバン」が制作される。 ギャバンで築いた宇宙刑事シリーズのフォーマットをさらに進化、洗練させた傑作で、メタリックな赤という鮮やかなスーツに身を包んだシャリバンの斬新さとかっこよさは今なお色褪せない。 そして怪獣、怪人ファンとしてシャリバンの特筆すべき点はシャリバンと戦う悪の組織マドーの送りこむ魔怪獣のすばらしさである。 電子戦隊デンジマンのベーダー怪物のデザインでそれまでにない新たな怪人を生み出した天才モンスタークリエイター野口竜によって生み出された魔怪獣はベーダー怪物に見られた宇宙モンスター的なグロテスクさとユーモアの混同という特性を継承しながら、さらに独自の進化を見せた素晴らしいものであった。 1話限りの登場怪人とは信じられないくらいの細部のディティールにこだわりまくったデザインのモンスターであり、ベーダー怪物にあったユーモアが若干後退したものの、その分シリアスさが増し、「エイリアン」のデザイナー、H・R・ギーガーの影響を色濃く受けたマニアックなモンスターとも言うべきものであった。 宇宙刑事シリーズは東映怪人にも新たな時代を開いたといえよう。 ![]() シャイダーの敵怪人「不思議獣」は怪物にシュルレアリズムアートとポップアートの要素を取りいれたまさにその名の通りの不思議な感覚に満ちた怪獣である。 怪獣、怪人に恐ろしさや迫力といった要素に加え「不思議」という捉えどころのない奇妙な感覚を組みこむというアプローチは非常に斬新であり、またこの不思議獣にしかない持ち味であり、その後も不思議獣ほど斬新でユニークな怪獣、怪人は現れなかった。 どこか子供の見る悪夢といった趣の不思議獣は見るものに恐ろしさというよりは捉えどころのない不安感と、同時になにやら楽しげなユーモアを感じさせる。 こんな怪獣、怪人は他にはいない。 シャイダーの第1作に登場した不思議獣バリバリは中でも大傑作。 バリ島の民族的儀式に用いられる仮面をモチーフにしたデザインは東洋的な神秘性と、土着的なユーモアを感じさせ、それこそ不思議という他はない感覚を見るものに与える。 なにか別の空間に持って行かれそうなトリップ感覚、夢の中に現れる怪物といった趣がある。 いくら見ていても飽きない、味のありすぎる怪獣だ。 そして「宇宙刑事シャイダー」という番組自体もこの不思議獣のコンセプトに合わせるかのように、シュール、幻想的なエピソードが多かった。 寺山修二の前衛演劇的な演出と変身ヒーローの融合という、かつて誰も見たことのない、想像すらしなかった世界を展開した。 ほとんど力技ともいえる違和感のあるふたつの世界を、不自然さを感じさせずに融合させたシャイダーという作品は見事という他ない。 シャイダーの敵である悪の組織フーマは銀河系全体の支配を目論む宇宙の魔族であり、地球という惑星を美しいままに手に入れようと考え力による侵略ではなく人間の心を支配することにより行おうとする。 人間の心に挑む心理的な侵略行為は奇想天外で奇妙奇天烈。 人間を催眠状態にする「不思議ソング」を電波ジャックでラジオから流したり、サーカスのパレードのような楽団の行進で演奏したりするなど、なんとも奇っ怪な行動を行う。 このフーマの作戦行動が、これまでのヒーローの敵組織には見られなかったユニークさで「宇宙刑事シャイダー」という番組に無類の面白さを与えていた。 夢かうつつか不思議界フーマ。 そして不思議獣。 フーマ、不思議獣のコンセプトは「子供の悪夢」であるのは間違いないと思う。 よくよく考えると非常に不気味で恐ろしいのだが、フーマや不思議獣にはなにか懐かしささえ感じてしまう。 ![]() 意味不明だったり、恐ろしかったり、楽しかったりといった「夢」から感じる未知の感覚が怪獣に姿を変えたものだ。 「夢」というものが今だ完全に科学では解明出来ない謎めいたものであるため、夢をモチーフにした不思議獣も、その魅力をうまく言語化できない。 しかし不思議獣が不気味で恐ろしく、楽しく愉快であることは変わりない。 言語で説明するより、その姿を見て感じる奇妙な感覚に見をゆだねるのが1番いい。 不思議獣は一種の幻覚剤のようなものだ。 気持ち良くて気持ち悪い。 そして謎に満ちていて魅力に溢れている。 シュールでポップなモンスター。 怪獣ファンとしては見逃せない素材なのではないだろうか? もっとリスペクトされるべき怪獣であると思う。
by pulog1
| 2005-05-26 15:02
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