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![]() 成田亨と並んで重要な怪獣デザイナーとしては、池谷仙克(いけや・のりよし)がいます。 成田亨がウルトラセブンの怪獣デザインを途中で降板し、その後を引き継いだのが誰あろう池谷氏であり、成田氏の築いた芸術的怪獣デザインという高いハードルを乗り越え、見事な怪獣を次々と生み出した天才デザイナーであり、セブンではアギラ、ガッツ星人、ダリー、リッガー、など素晴しい怪獣を続々と生み出し、その手腕を認められた池谷氏は「帰ってきたウルトラマン」でも引き続き怪獣のメインデザイナーとなり、アーストロン、タッコング、グドン、ツインテールとこれまた怪獣デザインの歴史に残る名怪獣を生み出しました。 自分は最近まで知らなかったのですが池谷氏は成田亨の1番弟子であったのだそうです。 成田氏の怪獣を芸術家の感覚でデザインするという手法を池谷氏は受け継いでおり、まさに成田亨の正当な後継者であると言えますね。 池谷氏のデザインした怪獣は成田氏デザインの怪獣と比較するとより若々しくポップなセンスが伺えます。 そのせいか池谷氏は「自分のデザインした怪獣は強そうに見えないのではないか?」という悩みを抱えていたのだそうです。 池谷氏は怪獣を強く恐ろしいものとしてではなく「この世に存在する事を拒否された悲しみを背負った異形の存在」として捉えていたらしく、そうした怪獣に対する「哀れみ」の感情が怪獣デザインに現れていたようです。 成田怪獣の過激な前衛性と比較すると、ややマイルドなデザインの怪獣が多い池谷怪獣は、ある意味池谷氏の怪獣に対してさえ同情や哀れみを感じる心の優しさが現れていたのかもしれませんね。 成田亨氏は番組サイドからの様々な制約が多かったというウルトラ怪獣デザインから自ら身を引き、より自由に自分の芸術観を反映した怪獣を生み出そうとし、それを「突撃ヒューマン」の怪獣デザインによって実現してきました。 ヒューマンの怪獣デザインはより過激で前衛的なものでありマニアにはウルトラ怪獣以上だと評価する人も少なくありません。 そして成田氏の元でデザイン修行をしてきた池谷氏もウルトラ怪獣の枠からはずれた、より自由で、より芸術的な怪獣を生み出そうと言う意思があったのだと思います。 「シルバー仮面」に登場する宇宙人デザインは成田亨のヒューマン怪獣に負けず劣らない傑作が揃っています。 「シルバー仮面」は放送当時は人気番組「ミラーマン」の裏番組であったことから視聴率的には振るわず、マイナー特撮として認識されています。 またその内容は子供が見るには難しいハードなSF設定である上、暗く重いテーマが語られる、アダルト向けの物語であった為、怪獣ブームの真っ盛りに放送されていたにも拘らず、「暗い」、「難しい」と視聴者から敬遠されてしまった不遇の特撮ドラマであります。 しかし近年になってから「大人の鑑賞に堪えうる傑作特撮」として再評価が高まりました。 知る人ぞ知るアダルト特撮ドラマとして現在は認識されていますね。 「シルバー仮面」の再評価に伴って、2006年に「シルバー假面」というタイトルでリメイクされ都市部では劇場公開、そしてDVDリリースされました。 30年のときを経て、ようやく正当な評価を「シルバー仮面」は獲得したのです。 「シルバー仮面」が放送されていた約30数年前、自分はまだ幼稚園に通うくらいの幼児で「シルバー仮面」の記憶と言うのはかすかにしか残っていません。 しかしキルギス星人がゲラゲラと笑いながら毒ガスを撒き散らして白昼の街(商店街のようなところ)を走り回ると言う場面は強烈で見ていてゾッとしたのを覚えています。 大人向け特撮であった「シルバー仮面」は、やはりまだ小さな幼児であった自分には難しく、テレビで見ていた記憶はあるものの、記憶には全く残っていないと言うのが正直なところでありまして、今回「シルバー仮面」については番組の内容については残念ながら語ることが出来ません。 しかし、ストーリーを抜きにしてシルバー仮面に登場した宇宙人となると、これがどれも強烈に印象深いものばかりでよく覚えています。 シルバー仮面は「ウルトラセブン」同様、怪獣よりも「宇宙人」がメインで登場し、それはデザイナー、池谷仙克氏の芸術観がウルトラ怪獣以上に反映された、成田氏ゆずりの前衛的、シュールレアリズム的なものばかりで、どれもこれも非常に高い芸術性を湛えています。 今回はそんな素晴しい「シルバー仮面」の宇宙人たちをいくつかご紹介したいと思います。 と、その前に・・・・ 以前ミラーマンの怪獣についての記事でも書いた事なんですが「シルバー仮面」は「ミラーマン」同様、その怪獣・・・・というか宇宙人が魅力的であったのは番組の初期に集中していまして、番組後期、視聴率低迷の為に「シルバー仮面ジャイアント」とタイトルを変更、ストーリーもわかりやすい巨大変身ヒーローものになってから登場する宇宙人は明らかに番組初期に登場していた宇宙人より魅力が劣るんですよね。 そんなわけでご紹介するシルバー仮面の宇宙人は池谷氏の輝く才能が全開していた初期宇宙人に限らせていただきます。 まずは記念すべき第1話に登場したチグリス星人 画像は記事のトップに表示しています 全身に豹のような模様を浮かび上がらせた宇宙人で、その顔も豹を思わせる猫科の猛獣のようでありますが、そのボディはどことなく海洋の軟体生物を思わせる実に不思議な生物です。 大きく盛り上がった背中のコブも、なにかしら奇形的であり、奇妙な感覚に包まれますね。 手足が平べったく指のない鰭のようなところも陸性の生物ではなく水性の宇宙人であるように思わせます。 ケモノのようでいて魚、海洋生物のようでもある非常にユニークな宇宙人です。 ![]() 続いて第2話に登場したキルギス星人 子供の頃の自分に強烈なトラウマを残した宇宙人ですが、これまた傑作なデザインであります。 おそらく目であると思われる頭の両側についた巨大な電球のような突起 これ以外に目鼻、口と思われるものはないのですが、これだけで非常に強い印象を見るものに与えます。 シンプルなデザインでありながら強烈なシュールレアリズム感覚を感じさせる、まさに前衛芸術の具現化ともいうべき宇宙人ですね。 ![]() 第3話に登場したシャイン星人は、キルギス星人をさらに過激に前衛化したような岩、あるいは結晶の塊のような宇宙人 これはもう、池谷氏は確信犯ですね 怪獣(宇宙人)を「前衛芸術」として確立しようとする意思がうかがえます。 博物館にシュルレアリズム・アートのオブジェとして飾られていてもおかしくありません。 池谷氏はシルバー仮面の宇宙人では「可能な限りシンプルなデザイン」を試みていたのだと思われますね。 第4話に登場したピューマ星人は、画像がないのが残念ですが鳥、それもニワトリが人間へと進化したかのような宇宙人 楳図かずおの「14歳」という漫画を読んだ事がある方ならチキン・ジョージのような宇宙人だといえば分かっていただけると思います。 この宇宙人も非常にユニークで大好きです。 ![]() 第5話に登場したのはジュリー星人 画像が見つからなかったのですがシルバー仮面ぬりえの表紙に描かれていましたのでそちらを紹介 シルバー仮面の後ろに居る胸に目が付いている宇宙人がそれですね 設定ではジュリー星人は食べるとパンの味がするのだそうです デザインだけでなく設定までシュールですねーw ![]() 第6話に登場したのはゴルゴン星人 双子の宇宙人なのでしょうか? それとも2人に分身できる宇宙人なのでしょうか? どことなくウルトラセブンの双子の宇宙人ピット星人へのオマージョのようにも思えますね あるいは池谷氏自身がセブンでデザインした分身宇宙人ガッツ星人へのセルフオマージュなのでしょうか? 画像ではゴルゴン星人がシルバー仮面のちんちん触っているのが笑えますw 子供か、お前は! ![]() 第7話に登場したキマイラ星人 これも目鼻のようなものがなく、シンプルでいながら洗練されたデザインの宇宙人ですね 画像では多くの人間たちに宇宙人が取り囲まれているという実にシュールなものです いったいどういう場面なんだろう? ![]() 第8話に登場したソロモン星人 これもまた過激にシュールな宇宙人ですねー ドロドロに溶けたクリームのような不気味な宇宙人ですが口ではいえないほどのユニークさに溢れています 硬質なシャイン星人の対極にある柔らかさと不定形さを表現した前衛アート宇宙人です ![]() 第9話に登場したドミノ星人 画像はやや暗く細部が分かりずらいですが、池谷氏のデザイン画は実に見事でなにか古代の遺跡から発掘された石像のような宇宙人です 前衛芸術と言うより古代アニミズム感覚を感じさせる宇宙人ですね ![]() 第10話に登場するタイタン星人の画像だと思うのですが、ちょっと自信がありません この宇宙人はケイブンシャの「全怪獣怪人大百科」には載っていなかったような気がするなあ・・・・? 虫を思わせる触覚が特徴的な、どこか海外のSF映画に登場する宇宙人、BEM(ベム)を思わせるデザインですね。 目鼻に相当するものが見当たらず、しかし大きな赤い口がガバっと開いているのが不気味で恐ろしいですね 以上、シルバー仮面の初期に登場した池谷仙克氏の素晴しいデザインによる宇宙人を紹介いたしました。 これ以降のシルバー仮面は「シルバー仮面ジャイアント」として巨大ヒーロー番組にリニューアルされ、宇宙人、怪獣のデザインは初期ほどのテンションが感じられなくなってしまいます。 まあそれでもミラーマンのキティファイヤーそっくりなサザン星人や古代の石像そっくりというかそのもののローム星人など個人的に好きな宇宙人もいくつかあるのですが初期宇宙人と比較すると、やはり精彩を欠きますね。 池谷氏本人もシルバー仮面後半の宇宙人、怪獣のデザインは不本意なものが多かったと語っていたようです。 とはいえ、こうしてシルバー仮面初期宇宙人を見ていると池谷氏は成田亨に匹敵する芸術感覚を持った天才である事がありありとわかりますね。 今は故人となった成田氏とは違って現在も存命であり、怪獣デザインも精力的に続けている池谷仙克氏。 これからも素晴しい怪獣、そして宇宙人を作り続けて欲しいですね。
by pulog1
| 2007-11-28 19:49
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