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![]() みなさん、あけましておめでとうございます! いよいよ2010年が始まりましたね 今年は寅年ですが怪獣ブログでは毎年元日にはその年の干支がモチーフの怪獣、怪人を記事に取り上げてきました 2010年、最初の怪獣ブログの記事は干支の寅にちなんでタイガーマスクの登場です! 原作・梶原一騎、漫画・川崎のぼるによる不滅のプロレスマンガ、そしてプロレスアニメであります 悪役レスラー養成所「虎の穴」出身のタイガーマスクは伊達直人が虎のマスクをかぶったプロレスラー リングに上れば反則やダーティーファイで相手を血みどろにすること有名な「黄色い悪魔」と呼ばれる凶悪なレスラーでありましたが、自分が子供時代に住んでいた孤児院「ちびっこハウス」がお金に困っていることを知ると「虎の穴」を裏切り、「ちびっこハウス」の子供たちに見られてもはずかしくないフェアーなプロレスラーになろうと決意 裏切りものを始末しようと「虎の穴」が送り込んでくる悪役レスラーとリングの上で死闘を繰り広げるのでした 60年代末に書かれた漫画でアニメの放送も69年から71年までと相当昔であるのに今なお人気の高いプロレス漫画、およびアニメの古典であります ついには現実にタイガーマスクを名乗るプロレスラーが登場、その正体は佐山サトルでありましたが佐山サトルが(1時的に)引退した後は2代目タイガーマスクを三沢光晴がが引き継ぎます その後もこのタイガーマスク世襲制は続き現在は4代目タイガーマスクが活躍中 漫画、アニメ、そして現実のリングの上でもタイガーマスクは戦い続けているのです と、ここまで書いて「あれ?でもタイガーマスクは現実でもアニメでも、人間であって怪獣じゃないじゃないか?」とみなさん思っているのではないでしょうか? 確かにそうです タイガーマスクは怪獣ではありません 怪獣ブログで取り上げるのはどこかおかしい、ということは書いている自分も十分わかっております ではなぜタイガーマスクを取り上げたのかと言うとですね 自分は子供のころ、大体幼稚園児くらいの頃、ウルトラシリーズと同じくらいタイガーマスクのアニメに夢中だったんです ブルマァクのタイガーマスクと悪役レスラーのソフビを戦わせたり、タイガーマスク変身セット(ペラペラのビニールで出来たマスクとマント)を被ってタイガーマスクになりきって走り回ったりして遊んでました 同じことをウルトラマンを見てもやってましたね ウルトラマンと怪獣のソフビを戦わせたり、ウルトラマンのお面を被って走り回ったり タイガーマスクを見たときとウルトラマンを見たときに自分がとったリアクションというのはまったくおんなじでした 自分はタイガーマスクもウルトラマンもなんら区別することなく、同じくヒーローであり、悪役レスラーは怪獣ではないけれど怪獣みたいなもの、「怪人」なんだと思ってました それから少し大きくなって、ふと「あれ?タイガーマスクって人間なんだよな?」ということに気づきます 全然気にしてなかったけどタイガーマスクってウルトラマンや仮面ライダーと違って人間なんだ ものすごく強いけどそれはウルトラマンや仮面ライダーのような現実にはありえない強さとは違うものだ タイガーマスクをそんなヒーローと一緒にしちゃいけないんじゃないだろうか? 自分は少しの間悩みます ふとタイガーマスクの絵本を開き、そこに描かれている「タイガーマスクの敵、悪役レスラーせいぞろい」みたいなページをしばらく眺めていました そこにはマスクを被った、およそ人間とは思えないような恐ろしげなレスラーが描かれています ミスター・ノー、ザ・ゴールデンマスク、エジプトミイラ、ライオンマン、レッドデスマスク、スカルスター、バイキングキッド・・・・・ それは自分には怪人に見えました 見えたというか感じたのです ウルトラマンの怪獣、仮面ライダーの怪人を見るときに感じる気持ちを・・・ あの見てるだけでワクワクするような気持ち、怖いけど好きにならずにいられない、死ぬほど魅力的なオーラを発射しているのです でもこいつらマスクを被っているだけで人間なんだよな・・・・・ でもなぜこいつらを見てると怪獣や怪人を見てるときと同じような気持ちになるんだろう? やっぱり怪獣、怪人なんじゃないのかな? 自分はまたしばらく悩んでいましたが、ふとあることに気づきます その「悪役レスラーせいぞろい」にはマスクを被った怪人にしか見えないレスラーに交じってマスクをしていない人間の顔をしたレスラーも書かれていました 自分はそれを見てもマスクをしたレスラーを見たときに感じる気持ち「怪獣怪人を見たときの気持ち」を感じなかったのです 「そうかわかった!人間はマスクを被ると怪人になるんだ!」 タイガーマスクの悪役マスクレスラーはやっぱり怪人だったんだ! マスクを被ると人間でも怪人になれるんだ ということはタイガーマスクはやっぱりヒーローだ! 悪役がマスクを被れば怪人だけど正義の人はマスクを被るとウルトラマンや仮面ライダーみたいなヒーローに変身できるんだ! 全てはマスクで説明出来ました 以来自分はアニメのタイガーマスクはヒーロー、そして悪役マスクレスラーは怪人だと認識しているのです 以前、ウルトラQの巨人についての記事を書いた時「人間がその姿のまま巨大化した場合、それを怪獣と呼べるのかどうか?」ということについて悩んでいました しかし自分は「怪獣」と「人間」の境界については深く悩んでいたのに「怪人」と「人間」の違いについてはわりとアバウトなんですよね 「人間でもマスクをしたら怪人になっちゃうんじゃないか?」程度に考えています 現在の特撮における「怪人」の概念は仮面ライダーのショッカー怪人が確立したものです 人間と同じ大きさで人間に近いフォルムをしているが、人間ではない非現実の存在であるのが怪人です しかしショッカー怪人以前から「怪人」は存在していました それはマスク、あるいは仮面を被って悪事を働きヒーローと対決する人物 正体は人間でありますが、その顔を恐ろしげなマスク、仮面を被って隠し、あたかも「人ならざる者」としてふるまう怪人物 それは古くは江戸川乱歩の少年探偵団シリーズなどに登場する「怪人」たちであります 「怪人二十面相」は変装の名人でその本当の顔は誰にもわかりません ですが怪人二十面相を描いた絵において多くの場合、目の部分にはマスク、あるいは仮面ともいえるものが描かれています またテレビが登場してからは「月光仮面」や「七色仮面」などのレトロヒーロー番組に仮面を被った「怪人物」が登場していたように思います さらに時代が進みアニメが盛んに作られるようになって「タイガーマスク」が「マスクを被りリングの上で反則、ダーティーファイトで暴れまわる」凶暴なレスラーを登場させました これらはショッカー怪人の原型となった初期の怪人であったと思います 仮面ライダー以後、特撮番組において「怪人」と呼ばれるものは「マスクを被っただけでその正体は人間」であるものは少なくなりました・・・・というかまったくいなくなってしまいました そんな古き懐かしい「マスクを被った怪人物」のテイストを蘇らせたのはゴレンジャーの仮面怪人でしたね ゴレンジャーの初期における怪人はレトロヒーロー時代、あるいは江戸川乱歩などの少年冒険小説におなじみだった仮面を被った悪人の雰囲気を明らかに目指していました 第1話に登場した「黄金仮面」なんてまさに江戸川乱歩の少年小説から抜け出してきたような怪人です その後もしばらくゴレンジャーはレトロな仮面怪人路線を進んでいましたが番組中盤あたりからギャグ路線にシフト 野球仮面や電話仮面、蛇口仮面、機関車仮面といった「名前になっているものそのまんまな顔をした」変な怪人ばかりになってしまいます しかしレトロな仮面怪人も、ギャグ路線の仮面怪人も「その正体は人間で仮面を被っているだけ」ではないようでしたね 仮面を被っているように見えても、それはその怪人の本当の顔であったようです もともとそういう顔の生き物であったようですね ゴレンジャーから少し後、「快傑ズバット」が放送されます ズバットの敵は特殊な能力を持っていましたが人間の姿をしています そして彼らは人間の顔をしていました 変なコスチュームを着たりしていましたが仮面もマスクも被っていません 自分は子供の頃に住んでいた地方ではズバットが放送していなかったので見たことはなかったのですがケイブンシャの「全怪獣怪人大百科」に載っていた写真でズバットの敵は知っていました 「こいつらヒーローと戦ってるけど怪人じゃなくて人間なんじゃないか?」 そう思ったのですが「全怪獣怪人大百科」に掲載されてます 自分はしばらく悩みましたが、きっとこいつらは「マスクを脱いだマスク怪人」みたいなもんなんだろう、という結論を出しましたね 自分でも怪人と人間のボーダーがよくわかんなくなってきました ただやっぱりズバットの敵はマスクを被っていないので「怪人を見たときのワクワク感」はなかったですね その後バトルフィーバーJに「格闘技怪人」という変なコスチュームを着てはいるけど人間の素顔を晒した怪人が登場 これは「人間の顔をした怪人」であるようです 名前が格闘技怪人ですので怪人であることに疑いようはありません でも「怪人なんだからマスクくらいしてくれよー」って気持ちになりましたね しかしバトルフィーバーJの敵幹部ヘッダーやサロメは格闘技怪人とそんなに変わらない変なコスチュームで人間の顔なんですよね そっちはまったく不満に思いませんでした 仮面ライダーのショッカー幹部、ゾル大佐や死神博士だって人間の顔だったし(正体は怪人なんだけど)、自分は敵幹部は人間の顔のままでマスクしてなくても文句なかったみたいです 自分はなにをもってして怪人と人間を区別しているのか? そのあたり自分でもよくわかりません マスクをしてたら人間でも怪人と言っていいような気がしますが、でもさすがに現実のマスクレスラーを特撮の怪人と一緒にしてはいけないと思ってますね あくまで非現実の世界に限って人間は時に怪人に変貌します それはマスクを被って悪事を働く、あるいはリングの上で反則プレイを行うことで怪人化してしまうのです タイガーマスクの悪役マスクレスラーは自分にとってはまさしく怪人でありましたね 自分がタイガーマスクのエピソードの中で1番すきなのは「覆面タイトルマッチ・シリーズ」なんですが、このシリーズ中登場するマスクレスラーの怪人ぶりは「マスクを被った人間」で済まされないほどのものでありました ミスター・ノーは顔に眼も鼻も口もないのっぺらぼうで人間ではありえないくらいに首が長く、「キュキュキュキュキュ」と変な声で鳴いて、鋼鉄のように固いヘッドバットで襲いかかってきます ザ・ゴールデンマスクは黄金の鉄のマスクを被り、そのマスクから眩しい光を発射し相手の目をくらませ、さらにギリ・・・ギリ・・・と不気味な音を立てて口を開き、その口の中には鋼鉄の歯がズラリと並びタイガーマスクに噛みつくのです 自分は見ていて「ほら!やっぱりタイガーマスクのレスラーは人間じゃなくて怪人だったんだ!」と大喜びしてましたね しかしミスター・ノーもゴールデンマスクもやっぱり人間であったと明かされてしまい「ちぇ!なんだ人間だったのかよ」とガッカリしてしまいました しかしたとえ人間であったとしても自分はミスター・ノーとゴールデンマスクは、自分の心の中の2つの箱、「人間箱」と「怪人箱」のうち、「怪人箱」のほうに入れちゃいましたね タイガーマスク史上、もっとも残酷なレスラー、レッドデスマスクは全身真っ赤なタイツに身を包み、悪魔のようなマスク(2本の角と昆虫のような目)を被ったレスラーで自分はこのレッドデスマスクのソフビを持っていましたがウルトラマンAのソフビと戦わせました マスクを被った人間であるはずのレッドデスマスクが巨大な宇宙人であるウルトラマンAと互角に戦うんですよね、俺の脳内では レッドデスマスクは自分のとって「怪獣」であるから無理なことではないのです 以前、ネットを通じて知り合った怪獣ファンの方から「仮面ライダーのショッカー怪人のルーツはタイガーマスクの悪役マスクレスラーと考えて間違いない」という内容のメールを頂いたのですが、それを読んで自分は「ああ、やっぱり!」という気持ちになりました ショッカー怪人は、それまでになかった「人間のような怪獣」という斬新なスタイルの「怪人」の先駆けでありましたが、彼らのルーツは「マスクを被り人間の顔をしていない」、「人間とは思えないほどのパワーを持ち」、「どんな反則行為も平気で行う凶悪な」タイガーマスクの悪役レスラーが源流となっていたと思います そうなると彼ら悪役マスクレスラーは怪人の歴史において絶対に無視できる存在ではありませんね しっかりと「怪人箱」に収めて、そして怪獣ブログにおいても深く考察していくべきものたちであります というわけで今回の記事にタイガーマスクを取り上げたことは、なにも不思議ではないのです まあタイガーマスクというよりタイガーマスクの悪役レスラーについての記事ではありますが・・・ 正義のレスラー、タイガーマスクは「怪人箱」じゃなくて第3の箱「ヒーロー箱」にいれるべきものなんですが、寅年の記事は虎のマスクを被ったタイガーマスクじゃないといけませんからね~ あ! それなら「虎のマスクを被って、なおかつ凶悪なレスラー」であるビッグタイガーやブラックタイガー、キングタイガー、そして最強の敵タイガー・ザ・グレートを取り上げればよかったのか! しまった! というわけで新年早々ズッコけた怪獣ブログですが、みなさん今年もどうぞよろしくお願いいたします 2010年も怪獣怪人について虎のように語っていきたいと思います! って、虎のように語るってどうすればいいんだ!? うーん・・・・・ 黒と黄色の縞模様のごとくに週に2回くらい記事1つアップ出来ればいいですね カレンダーが記事を書いた日を塗りつぶして言ったら虎の縞縞みたいになるじゃないですか! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、ちょっと無理っぽいです すみません虎じゃなくて猫のようにブログ書きます 気まぐれな猫のように、ときどき思い立ったときに記事を書く これなら自分にも出来そうです 「猫だ!俺は猫になるんだ!」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・弱そう #
by pulog1
| 2010-01-01 23:13
![]() 2009年も今日で終わりですね みなさん今年はいろいろとお世話になりました 全然更新しないブログですがたくさんの方からコメントを頂き、とても励まされました コメントに対し思うようにレス出来ず溜めこんでしまう一方ですがなんとか時間を作って少しづつレスしていこうと思いますので遅くなるかもしれませんがどうかもう少々お待ち下さいませ さて怪獣ブログでは毎年新年と年末にはその年の干支の動物をモチーフにした怪獣怪人の記事を書くのが恒例となっておりまして丑年である今年は丑の怪獣、新年の記事ではウルトラマンAの超獣カウラを取り上げました 今日2009年最後の12月31日は仮面ライダーV3の劇場版「仮面ライダーV3対デストロン怪人」に登場したタイホウバッファローを取り上げたいと思います 仮面ライダーシリーズの劇場版は毎年夏休みに上映していた「東映まんがまつり」で上映していたと思います 東映のアニメや特撮を数本まとめて映画館で上映する形式でそのうちの半分くらいはテレビで放映したものをそのままスクリーンで上映していたのですがそれでも楽しかったですね テレビの小さな画面でしか見れなかったアニメや特撮が大きなスクリーンに映し出されると言うだけでワクワクしてしまいました 子供のころは毎年母親に連れて行ってくれるようにねだってましたね 自分にとって夏休みの最大のイベントはこの「東映まんがまつり」でした 同じ形式で東宝は「東宝チャンピオン祭り」を夏休みに興行していたはずなのですが、自分はチャンピオンまつりのほうは2回くらいしか言ったことなかったと記憶していますね んー、これは「東映まんがまつり」も「東宝チャンピオン祭り」も両方子供に見せてあげるのは贅沢すぎるという家の親の教育方針だったのか自分の実家の青森では毎年「チャンピオン祭り」が公開されていたわけではなく自分が子供のころは2回くらいしか上映していなかったのかよく覚えてません でも、もし「東宝チャンピオン祭り」が毎年上映されていたのなら自分は間違いなく「東宝も東映もどっちも連れてって~!」とねだっていたはずなので、それでも親から「どっちか1つにしろ!」と叱られて連れて行ってもらえなかったとか、そんな記憶が無いところをみるとやっぱり当時は毎年青森では「東宝チャンピオン祭り」が上映されていたのではなかったんじゃないかと思いますね とにかく自分は小学校高学年になるまで毎年夏休みの「東映まんがまつり」を楽しみにしていました さて、「東映まんがまつり」が楽しみだった理由は他にもあり、上映されるプログラムのうち半分くらいはテレビで放送したものでしたが、もう半分は映画でしか見れないオリジナルプログラムだったのです 映画でしか見れない「仮面ライダー」や「キカイダー」、テレビでは別々の番組であるはずの巨大ロボットが夢の共演をする「マジンガーZ対デビルマン」や「グレートマジンガー対ゲッターロボ」 そうした映画ならではの豪華なプログラムは自分にとって絶対に見逃せないものでした 映画に行かなきゃ見られない! 自分にとって「東映まんがまつり」には特別な意味があったのです そして実際に映画で見たそれらオリジナルプログラムは夏休みという子供にとって夢のような時期、また映画というなんだかゴージャスな環境で見たこともあって超絶的に面白く楽しく思えました 映画を観終わった後でも、何日もそれらオリジナルプログラムのことを思い返してワクワクしたものです 「すげーなあ、グレートマジンガーとゲッターロボが一緒に戦ったんだよなあ~」 「ギルギルガンって強かったよなあ~」 「5人ライダー対キングダーク面白かったなあ~、コウモリフランケンすごかったなあ~」 「東映まんがまつり見てよかったな~、来年もまた行きたいなあ~」 なんて思ってました そんな「東映まんがまつりオリジナルプログラム」に登場したテレビでは見られない怪獣怪人は、また自分にとって特別な存在でしたね 仮面ライダーの東映まんがまつりでの特別プログラムは「仮面ライダー対ショッカー」から始まったと思います その後「仮面ライダーV3対デストロン怪人」が上映されましたが、実は自分はこの2本を見ていなくて、自分が「東映まんがまつり」で初めて見た劇場版仮面ライダーシリーズはXライダーの「5人ライダー対キングダーク」からです 仮面ライダー1号2号、V3、ライダーマンそしてXライダーの5人のライダーが勢ぞろいして、悪の組織GODの再生怪人軍団とそれを率いる映画オリジナルの怪人コウモリフランケンと戦うもので、テレビ以上に豪華でワクワクして見ていました その後、アマゾンライダーやストロンガー放映時の東映まんがまつりでは劇場版オリジナルの仮面ライダーはやっていなかったように記憶しています 確かテレビ放送時のエピソードをスクリーンで上映していたんじゃなかったのかな? アマゾンやストロンガーの劇場版が作られなかったのは当時ライダー人気も陰りを見せ始めた頃で予算が撮れず劇場版の製作を見合わせたからなんだろうか? 自分が映画館のスクリーンで見た仮面ライダーはこの「5人ライダー対キングダーク」だけです その後、自分は小学校高学年になり東映まんがまつりに行かなくなったのですが、スカイライダーが放映された時期には劇場版スカイライダーが上映されたんじゃなかったかな? なんか記憶があいまいなんですがテレビマガジンかなんかで劇場版スカイライダーに登場した怪人の写真を見たような記憶があります 確か「銀河王」とかいうやつで名前は実に強そうなんですが見た目はスーツでもなんでもなく、丸い頭の手足のないロボットみたいなやつで 「映画に出てくる怪人なのになんかカッコ悪いなあ~」なんて思った記憶がありますが・・・・ やっぱ劇場版に登場する怪人はテレビに登場する怪人よりも1段強くてカッコよくなくちゃ!と思ってました その点、自分が見ていない劇場版ライダー「仮面ライダー対ショッカー」そして「仮面ライダーV3対デストロン怪人」に出てきた怪人は申し分なくカッコよかったです 「仮面ライダー対ショッカー」に登場した怪人ザンジオーはショッカーのエリート怪人です エリートでありますから他のショッカー怪人よりもレベルが上で強いのです 再生怪人軍団を率いる、いわば一般怪人よりも上、ショッカー幹部に近い存在であります さすがです!劇場版オリジナルの怪人だけあります そして「仮面ライダーV3対デストロン怪人」に登場したタイホウバッファローは特にエリート怪人であるという説明はありませんでしたが、いやもう見ただけで他の怪人とは一味違う強い怪人であることが丸わかりです! なにしろバッファローです!そんでタイホウです! V3には第1話からカメバズーカという強敵怪人が登場していました 固い甲羅を背負ったカメの怪人であるカメバズーカはそれだけで強そうでカッコよかったのですが、さらに背中にまるで大砲のような巨大な銃バズーカを背負ってるんですからすごい! カメバズーカはそれまでのライダー怪人の常識を覆すほどの大怪人としての存在感がありましたね 当時V3を見ていた子供たちはみんなカメバズーカに心を奪われてしまったものですが、さて劇場版V3に登場したタイホウバッファロー これはカメバズーカを見て衝撃を受けた子供たちみんな、「あのカメバズーカ超えたかも!」と身震いしてしまったに違いないストロングな怪人です カメバズーカのバズーカは大砲のような銃でしたがタイホウバッファローは大砲です 大砲のような・・・ではなくて大砲そのものが出てきた! 見た目はカメバズーカの背中に背負うバズーカよりも小さく両肩に1本づつ砲塔が乗っているスタイルですが、しかし大砲だと言ってるんですからバズーカよりも強力に違いない! 加えてバッファローです バッファローっつたら、そらーもう強い動物です! そのあらぶる巨体、立派な角、自動車なんて体当たりでふっ飛ばすんじゃないかとさえ思われる底知れぬパワー 怪人のスケールを超え、怪獣レベルにまで達してしまうんじゃないかと思ってしまう陸の王者! そんなバッファローが大砲担いでやってきた! 大変だ! タイホウとバッファローというだけでライダーファンの子供たちのテンションはブチ切れそうなほどに高ぶりまくります! やはり劇場版はすごい!テレビとはスケールが違う! タイホウバッファローの怪人としての存在感はそう思わせるのに十分なものでしたね カメバズーカの再来といっても過言ではない、怪人の枠を大きくはみ出した規格外の怪人というイメージがあります そんなタイホウバッファローの登場する劇場版V3,自分はずっと見ていなかったのですがネットで動画ストリーミング配信サイトDMMで配信されていたのでお金360何円を払って見てみました ちなみにザンジオーが登場する「仮面ライダー対ショッカー」は以前パソコンテレビGyaoだったかyahoo動画だったかで無料で見れたのでそれで見てます 今はGyaoとyahoo動画は統合されて1つになってますね さて「仮面ライダー対デストロン怪人」ですが、強力な放射能を発する鉱石サタンニウムを発見した学者、沖田が四国から東京に向かうフェリーの戦場でデストロンに襲われ誘拐されます その情報を聞きつけた風見志郎と立花藤兵衛はデストロンのアジトである小さな無人島に向かいます デストロンの幹部、ドクトルGは沖田の持っていたサタンニウムによって人間モルモットと呼ぶ3人の男にサタンニウムを近づけると3人の男は全身から泡を噴き出しみるみる溶けて白骨になってしまいました ドクトルGはもっとサタンニウムを手に入れようとして沖田からサタンニウムが採掘される場所を聞き出そうとします そこに風見志郎登場! 再生怪人ピッケルシャークとジシャクイノシシに阻まれながらも沖田を救出 アジトから脱出し島の海岸までやってきます そこで志郎と藤兵衛は沖田からサタンニウムのありかを示す地図を沖田の妹に託したということを明かされます が、そこに現れたのがタイホウバッファロー タイホウバッファローの両肩の大砲から砲弾が発射され沖田は重傷を負い志郎は姿を消します 志郎を殺したと思ったタイホウバッファローは立ち去りますが、志郎は生きていた しかし沖田は虫の息、息を引き取る寸前妹を守ってほしいと頼みます 志郎、藤兵衛は沖田の妹が働く温泉に向かいます 沖田の妹はダンサーで温泉のショーで踊っているのでした ショーの最中、再生怪人ドクバリグモが現れ沖田の妹をさらおうとしますが、志郎はV3に変身、ドクバリグモ、そしてもう1人現れた再生怪人ギロチンザウルスを撃退 ギロチンザウルスは倒しましたがドクバリグモは逃がしてしまいました 沖田の妹は志郎と藤兵衛に兄から渡されたサタンニウムのありかを示す地図は四国城・・・・だったかな?四国にあるお城に隠したと告げます 姫路城かな?姫路って四国でしたっけ? で、お城に向かうと人間に変身したドクバリグモが追ってきます 藤兵衛は沖田の妹からサタンニウムのありかを示した地図を受け取り、とある山の奥がサタンニウムが採掘される場所であることを知ります そこにドクバリグモ登場、まんまと地図を奪われてしまいました ドクトルGはタイホウバッファローとドクバリグモを引き連れてサタンニウムの採れる山に入っていきます そこに仮面ライダー1号2号のダブルライダーが登場 ダブルライダーはオーストラリアのデストロン支部と戦っていましたが、一時的に帰国していたのでした V3も登場し、ドクトルGは再生怪人軍団を召喚します ジシャクイノシシ、ピッケルシャーク、スプレーネズミ、クサリガマテントウ、ガマボイラー、バーナーコウモリ、レンズアリ、ドリルモグラ、ミサイルヤモリ むむ?カメバズーカをはじめハサミジャガーとかテレビバエ、イカファイヤーなどV3の初期に登場した怪人は復活していませんがこれはドクトルGがデストロン日本支部にやってきてから登場した怪人限定なんだろうか? そして劇場版仮面ライダー最大の見せ場である再生怪人軍団とライダーの対決が始まります 次々と怪人を打ち破っていくダブルライダーとV3、しかし多勢に無勢、3人のライダーは再生怪人軍団に取り囲まれてしまいました そこでドクトルGはタイホウバッファローに3人のライダーを大砲で撃てと命じます タイホウバッファローは「しかしそれでは仲間に大砲の弾が当たってしまいます」と進言しますがドクトルGは 「かまわん!仮面ラーーーーイダが死ねばそれでいいのだ!」と砲撃を強行させます タイホウバッファローは3人のライダー、そして仲間の再生怪人軍団目がけて大砲発射 ドカーーーーーン!!! 大爆発とともに再生怪人軍団は全滅 「やった!仮面ラーーーーイダを倒した!」 と喜ぶドクトルG しかしモウモウと立ちこめる煙の中から3人のライダーが姿を現します 大砲の砲撃を食らっても3人ライダーはビクともしません! 残る怪人はタイホウバッファローただ1人! 「こうなったら自爆しておまえらもろとも道連れにしてやる!」 タイホウバッファローは3人のライダーに突進していきます おお自爆!あのカメバズーカがダブルライダーを葬った技をこいつも実行しようとしています もっともカメバズーカに葬られたと思っていたダブルライダーは、今こうしてしっかり生きてますが・・・ しかしやっぱタイホウバッファローは違います! 自らの命を捨ててまでライダーを討ち取ろうとする武人です! しかしタイホウバッファローの特攻も残念ながら阻止されてしまいます V3はタイホウバッファローにV3反転キックを食らわし倒しました! 自爆することもかなわずタイホウバッファローは無念の中散るのでありました 「おのれ!仮面ラーーーーーイダ!覚えておれ!」 ドクトルGはやむなく撤退 こうしてデストロンの野望はV3とダブルライダーによって打ち砕かれたのでした ・・・・・・あれ?ドクトルGはサタンニウムのありかを知ったのだからまた改めて採掘しに来ればいいような気がしますが・・・・・? 1度失敗した計画はライダーに阻止された時点できっぱりあきらめるのがデストロンのモットーなんでしょうか? うーむ、なかなか潔いというか男らしいですね! V3は四国から東京へ向かうフェリーの上で海を見つめています 藤兵衛は「ダブルライダーはどうした?」と志郎に尋ねますが 「オーストラリアに帰りました」 と答えます 「そうか残念だな・・・・」 寂しそうな藤兵衛に志郎は 「きっとまた会えますよ」 と答えます 「世界が本当に平和になった時、また2人とも会えるだろう」 藤兵衛と志郎は世界の平和のため、これからもデストロンと戦う決意を新たにするのでした うーむ、やっぱり劇場版仮面ライダーはいいですねー 今回はテレビではなかなか見れない全編四国ロケ いつもと違ったスペシャル感が漂います そして再生怪人軍団の登場もスペシャルならでは V3の怪人が復活するのはテレビでは1度もなくこの劇場版のみに再生デストロン怪人軍団が登場したんじゃなかったかな? なんかドクバリグモが妙に目立ってましたが、なんでドクバリグモなんだろう? 「仮面ライダー対ショッカー」でも再生怪人軍団の中では蠅男が妙に目立ってましたが他にもっと人気のある怪人がいるのになぜ蠅男をチョイス?と疑問を感じたんですが、蠅男、ドクバリグモと両方とも虫の怪人、しかも見た目がひと際気持ち悪い怪人であるところになんらかの意図を感じられるような別になにも意味はないような・・・・・ そしてタイホウバッファロー、思ったほど活躍の場面が少なかったのが残念ですが・・・・というかドクバリグモにほとんど活躍の場を奪われていたように見えたんですが、しかしやっぱタイホウバッファローかっこいいです 両肩の砲塔をガシって感じで前に倒し、砲弾をぶっ放す姿はガンダムの連邦軍量産型モビルスーツ、ガンキャノンを思い出しますね ガンキャノンの元ネタはタイホウバッファローだったのではないでしょうか? やっぱりスペシャルな劇場版に登場するにふさわしい貫禄充分の怪人でしたね でもやっぱりもう少し活躍するシーンが見たかったなあ~ 案外簡単にV3に倒されちゃってたし・・・・・ さて、2009年最後の怪獣ブログは牛の怪人タイホウバッファローでしめくくりました 今年は思うようにブログを更新出来なかったのですが、それでも正月の記事で自分の目標として挙げていた、怪獣怪人の時代の上での大まかな流れを書くこと、テレビ黎明期から第1次2次怪獣ブーム、70年代末の怪獣氷河期と80年代における新しい形での復活、といった時代的な流れを時系列はバラバラながらもひととおり語れたという点は実行出来たので半分くらいは満足してます でもやっぱりまだまだ語り足りない気はしますね 第2次怪獣ブームについてはもっとじっくり語るべきだったと思うので来年の怪獣ブログではそこらへんをもうちょっと書いていきたいと思っています それではみなさん、2009年、ゼロ年代最後の年となる本年もあと6時間くらいで終わってしまいますが、新しく2010年代がいよいよスタートします 21世紀の最初の10年、新世紀のプロローグというべき時代からいよいよ第1章ともいうべき時代がやってくるのではないかと期待してしまいます 怪獣はこれからの新しい時代、どんな展開を迎えるのか非常に楽しみです みなさん今年は本当にお世話になりました また来年もどうぞよろしくお願いいたします それではよいお年を! こちらもあわせてお読みください! モンライダーさんのHEROブログのタイホウバッファローの記事 俺の記事よりもずっとしっかりタイホウバッファローを語られておられます! #
by pulog1
| 2009-12-31 18:00
![]() 本当に何回言ってるかわかりませんが、怪獣ブログ全然更新しなくて申し訳ありません・・・ 今月も師走の忙しさやなにやらでなかなかブログに来ることが出来ませんでした コメント、そして掲示板の書き込みへのレスもたくさん溜めてしまいましてすみません これから少しずつ返信していきますのでみなさんもう少々お待ちくださいませ! うう・・・怪獣ブログ、更新するたびに謝ってばっかりだなあ・・・・ さて、自分はブログの更新をサボってばかりいるのもダメなんですが、他にも「ちょっといかんなあ」と思ってるところがありまして、それはボキャブラリー貧困なことです 怪獣についての魅力や面白さ、味わい深さなどを表現するときに同じ言葉ばっかり使ってしまいます 過去の自分の記事を読み返してみると「かっこいい!」、「素晴らしい!」などと同じような言い回しばかりしていて自分で書いておきながら「他に言葉が無いのかよ・・・・」と呆れてしまいます こんなありきたりの言葉でちゃんと怪獣の魅力を伝えられているのだろうか? しかしどうもうまく言い表す言葉が思いつかず、ついつい「かっこいい!」、「素晴らしい!」を連発しちゃうんですよね 中でも頻繁に自分が使っている言葉は「ユニーク」です これはもう何度使っているかわかりません! 自分で記事を書いているときも「ああ、またユニークって書いちゃった・・・」、「でも他にうまく言い表す言葉が思いつかないしなあ・・・」と自覚しつつ連発しちゃってますね ユニーク以外の言い方を考えなくちゃいけないと思っているんですが・・・ もし「怪獣ブログ」がニコニコ動画だったら、きっと 「またユニークかよ」 「ユニークユニークうるせえよ」 「怪獣ブログ、どんだけユニーク好きなんだよ」 「ユニーク自重しろ」 というコメントが次々と流れるに違いありません! しまいにゃ 「ユニークいただきました!」 「いやなユニークだったね・・・」 「ゆっくりユニークしてってね!」 「怪獣ブログのユニーク、マジ最高!」 などというコメントがコメ職人の手で流星のように流れ出し画面はユニークの文字で埋め尽くされてしまいます! そう考えると(なに考えてんだよ)、ユニークという言い回しはなるべく控えもっと他の言葉を考えなくちゃいけないと思うのですが・・・・ しかし、今回の記事ではやっぱりユニークという言葉を連発してしまいそうです! 帰ってきたウルトラマン、第21話「怪獣チャンネル」に登場する電波怪獣ビーコン この怪獣を「ユニーク」以外の言い方でどう表現したらいいと言うんですか! まさにユニークの中のユニーク!キング・オブ・ユニーク!ユニークモンスター・アズ・ナンバー1! すみません、さすがに言いすぎました・・・・ しかしビーコンという怪獣はまさしくユニークさの結晶であります なんと表現したらいいのかその姿は「空飛ぶタワシ、あるいは剣山に信号機の目がついてて手足が生えている」とでも言うべきもので、一体どういう発想でこんな姿の怪獣を思いついたのかまったくわかりません! いわゆる「怪獣らしい怪獣」とは明らかに違っています 帰ってきたウルトラマンの初期は怪獣の王道を追求しようとしていた意志が伺えていました それは第1話に登場したアーストロンが最もよく象徴していたと思います ゴジラからの伝統である恐竜アレンジタイプの見るからに「怪獣」といったスタイルのものを次々と登場させていました アーストロンに続いてサドラー、キングザウルス3世、グドン、ゴーストロン、シーゴラス、エレドータス どれも実に王道的なストロングスタイルの怪獣たちです これまで怪獣ブログではこうした王道怪獣を野球のピッチャーが投げる球、豪速球のストレートに例えてきましたが猛スピードで投げ込まれビシッと真ん中に決まるストレートは見ていて爽快であり、怪獣においてもこうした直球型のストロングスタイルは「決まったな!」と思わせる快感があります とはいえ野球においても直球一辺倒の単調なピッチングでは相手に球種を読まれ打ち返されてしまいます 帰ってきた怪獣は直球ストレートの合間に巧みに様々な球種のボールを投げてピッチングに変化をつけていました アーストロンと同じ第2話に登場したタッコングなどは実に見事な変化球でした その後もグドンという剛球と同時にツインテールというこれまた美しい変化を描く球を投げ込んできます ゴルバゴス、シュガロン、ステゴン、ダンガー、モグネズンなどはストレートではあるけれどうまく真ん中を外した内角高めだったり、外角低めだったりといった球でしょうか? 王道的な怪獣らしさを踏まえつつ、単調にはならない捻りや工夫を織り込んだものたちであったと思います テロチルスはなんだか速球というイメージがありますね バッターがピッチャーの投げるスピードに慣れてきてタイミングを掴まれそうになった時に予想を上回るスピードで投げ込まれた速い球 バッターは振り遅れて綺麗に空振りしてしまう、という感じでしょうか? さて、剛球、速球、変化球と多彩に攻めてきた帰ってきたウルトラマン怪獣ですが、しかしそれでもバッターは徐々にタイミングを掴み、球種を予想出来るようになってきます そんなバッターの予想を裏切るようなこれまで見たことのない球をピッチャーは投げなくてはならなくなってきました 追いつめられたピッチャーは勝負どころとも言える大事な場面で、まさに「魔球」ともいうべきすごい球を投げます 宇宙大怪獣ベムスターです! これは直球なのか?変化球なのか? そんな判断さえもできない、ニュータイプの見事な球です どちらかというと剛球タイプだと思っていた帰ってきたウルトラマン怪獣でしたが、そんな予想を上回る想像以上に多彩な技の持ち主だったことがベムスターの登場で明らかにされました そしてベムスターによって自身をつけたのか、その後はなかなか大胆なピッチングで攻めてきます サータンはあえて1球はずしたように見えますねw 続いてマグネドンはずっしりと重い球 続けて投げたのは、これまで見たことのない奇妙な軌跡を描く変化球ビーコン 絶対決まらないだろうと思って見送ってしまったらなぜかありえないほどに大きく曲がりビシっとキャッチャーミットに収まる ストライクなのか?ボールなのか? 見ているほうには判断のつかない微妙な位置 審判はしばらく悩んだ末「ギリギリストライク!」とジャッジ ビーコンはタッコング、ツインテール、またベムスターとはまた違った変化球怪獣であったと思います 下手をすれば大暴投になってしまうところを奇跡的なほどの弧を描き、見事「怪獣」のストライクゾーンに収まってしまった、そんな感じがします それは豪速球ストレートタイプの王道怪獣を見たときの爽快さとはまた違った快感のようなものを見る者に感じさせますね それはやっぱり「ユニーク」さと表現されるべきもの 怪獣というのは見ていて実に面白く、楽しくさえあるものだということをビーコンを見ると感じてしまいます ビーコンのユニークさはその見た目だけに留まりません その性質もまた非常にユニークであります この怪獣はなんと電波を食べるのです オイルを食べるペスター、ウランを食べるガボラ、真珠を食べるガマクジラ これまで変なものを食べる怪獣はたくさんいましたが、まさか電波を食べる怪獣なんてものがいるなんて! そもそも電波なんて食べられるのか? 今まで様々な怪獣を目にして、ちょっとやそっとのことじゃ驚かなくなった怪獣ファンでも電波なんてものを食べる怪獣の登場には驚いたことでしょう ビーコンは電離層に住む怪獣で、空にフワフワと漂い人間が発する様々な電波を食べているのです 顔はまるで自動車のヘッドライトのようにまっすぐ前を向き、うつぶせの姿勢で漂いながら電離層に届く電波を食べる その姿はウルトラQのバルンガを連想させますね バルンガ同様、ビーコンも実にシュールな怪獣です さらにビーコンは電波を食べるだけでなく、自ら電波を発射することが出来るらしく、その目で見たものを映像として発信します ビーコンが空を漂う中、旅客機と衝突 ビーコンの目の前で大破する旅客機の映像が電波となって発信され、それを受信した各家庭のテレビアンテナがテレビにその模様を映しだします まだ深夜放送が珍しかった時代、放送が無いはずの真夜中、テレビに旅客機事故の映像が映しだされ、たまたまテレビのスイッチを入れていた人は驚いてしまいます ビーコンのあの信号機を思わせる3つの並んだ目はテレビカメラの役割も果たしているんですね また昼間、テレビのメロドラマの放送を見てシクシクと泣いていたお母さんは突然ドラマの映像が中断し、ブラウン管にビーコンの姿が映し出され、「なによこれ!ドラマ映しなさいよ!」と怒り出すシーンがあったように記憶してるのですが、これってビーコン自身は目で見ることのできない自分の姿を発信していたんだろうか?と疑問に感じていました カメラがカメラマンの姿をとらえることは出来ないですよね? ビーコンはどうやって自分の姿を撮影出来たんだろう? もしかしてここのシーンは自分の記憶違いかもしれません ネットでちょっと調べてみたんですが「ビーコンの姿がテレビに受信されるシーンがあった」という記述は見つからなかったですね 今度DVDで確認してみます ユニークで、なんだか愛嬌があって可愛くさえあるビーコンですが、これでも新マンを苦戦させた強敵なんですよね なんとスペシウム光線が効きません 新マンは1度ビーコンに倒されてダウンしてしまいカラータイマーが鳴り響きます ついに倒されてしまったかに見えた新マンですが、すんでのところで息を吹き返しウルトラブレスレットをビーコン目がけて投げつけます さすがのビーコンも「反則技」とも言えるウルトラブレスレットには敵わず敗北してしまうのですが、あのベムスターさえ葬ったウルトラブレスレットを使われてしまっては仕方ありませんね 可愛い外見からは予想もつかない強さを示し、1度は新マンを打ち負かしたのですからビーコンはなかなかどうして、大した怪獣です そしてこの新マンとビーコンの対決は昭和の懐かしい街並みを夕日が照らす中で繰り広げられました 綺麗な夕日のオレンジ色の光の中で戦うヒーローと怪獣の姿は実に美しくファンタジックであります 「夕陽の似合うウルトラマン」として名高い新マンですが、キングマイマイやブラックキングとの戦いと並んで、このビーコンとの対決シーンは名場面でありますね ビーコンは自分にとって「怪獣とはなんでもありで限りなく自由なんだ」ということを改めて教えてくれる怪獣です 「怪獣とはなんでもあり」というのは自分にとって疑いようもないことであるのですが、やはりどこか「怪獣らしさ」というものを知らずに意識してしまうときがあります その「怪獣らしさ」という言葉自体曖昧なものでないをもってして「怪獣らしい」ということが出来るのか自分でもわからないはずなのにゴジラをはじめとして、新マンの初期怪獣などの王道スタイルを目にすると「やっぱり怪獣ってこうだよなあ」みたいなことを思ってしまいます それはそれでいいとは思うのですが、でも怪獣って自分が思う以上に多彩で豊かなものでずっと自由で、そして楽しく面白いものだというのがビーコンから伝わってくるのです ふわふわと空を飛び、電波を食べて電波を発信する そんなビーコンのことを考えると、とても不思議で楽しい気持ちになります そういう面白さ、ユニークさもやはり怪獣の持つ側面であると思いますね 怪獣にはきっと自分にもまだ知らないいろんな楽しみがあるのだと思っています ![]() #
by pulog1
| 2009-12-23 17:03
![]() 今回も「ウルトラQ実在生物巨大化怪獣」シリーズです 前回「実在する生物が巨大化したら、それは怪獣だ」と自分は書いたのですが、実は「本当にそうだろうか?」という疑問がちょっとあります 「実在する生物が巨大化したら怪獣だと本当に言えるのか?」 自分がそんな疑問を感じてしまう「巨大なんだけど怪獣と言っていいのかどうかわからない」存在がウルトラQには登場します それが第22話「変身」に登場する「巨大化した人間」です ある若いカップルが山にデートに出かけます 山道でカップルの男はアマゾンにしか生息しないと言われる蝶「モルフォ蝶」を見かけます 昆虫マニアらしい男は蝶を追って山の奥深くまで分け入るのですが、彼女とはぐれてしまいます 姿を見失った恋人を追い、彼女は森の中を探しますが恋人の男性は森の奥深くで倒れ、その周りを巨大なモルフォ蝶が取り囲み飛び回っていました 彼女は駆け寄りますが男は蝶の毒を浴びたらしく、体が火のように熱く感じ水を求めて再び森の奥へと行ってしまいました 男は沼を見つけ、駆け寄って水を飲むのですが、激しく苦しみ出します またしても恋人を見失った彼女は何日も森を探し続けます そしてあの沼のそばまでいくとそこには、なんと巨大化した恋人がうずくまっているではありませんか! 姿は人間のまま、しかしそのサイズは人間ではありえない、まさに「怪獣」のように巨大なのです 驚いた彼女は逃げ出してしまいます 巨大化した人間「巨人」は人としての記憶や知能を失ってしまったかのように、まるで獣のように唸り声をあげるのでした 巨大な人間、すなわち「巨人」は世界各地の伝説、神話の中に存在します ドラゴンや悪魔と同じように人類の古い歴史のうちから登場していた「怪物」であり、それは時として「神」の姿でもありました それは「人間を超えた者」の象徴であり、人間以上であるということをその「大きさ」により表現された存在であると思えます ということは巨大なる人間はもはや人間ではなく「神」、「怪物」、そして「怪獣」であるのか? ウルトラQの巨人は神話に登場する巨人とはやや趣が違います それは、もともとは人間だったはずのものが、なぜか巨大化してしまったというところです 知性も言葉も失い、獣のように唸り、怒りにまかせて暴れて建物を破壊するその姿は確かに「怪獣」そっくりです でも元は人間であったはずの彼を巨大化したからといって「怪獣」とみなし、同時に「人間」とはみなさないというのは正しいのか? 彼は巨大化しただけであり、やはり人間ではないのか?怪獣とは言えないのではないだろうか? 鳥や蜘蛛が巨大化したら、それはなんの疑問もなく「怪獣」だと言ってのけるのに自分と同じ種族である「人間」が巨大化したら途端に「怪獣」と呼ぶことを躊躇する それはもしかしたら身勝手なことなのかもしれません また人間による「怪獣」の定義には「人ならざる者」という概念が根付いているのかもしれません 人間であると思える余地があるものは「怪獣」であると定義するのは気持ちの上でなかなか難しいことなのかもしれません さらに言えば「怪獣」とは「人間の目から見て自分たちの種族とは異なるもの」という主観が前提なのだろうか?とも考えてしまいます 「怪獣」を定義する「人間」という存在が無ければ「怪獣」は存在しない 人間は身勝手に自分たちの種族と異なるものを「けもの」、「妖怪」、そして「怪物」、「怪獣」と呼び、その人間の主観だけが「怪獣」という存在を生み出すのであって、人間がいなくなったら「怪獣」なんて実在するしないにかかわらず、概念自体が消滅し、無くなってしまう そんなことまで考えてしまいます そして人間があらゆる身勝手さ、エゴを捨てたとき「人間」も「怪獣」も区別しなくなるのか? そうしたら人間も怪獣も同じ生物でしかなく、「ひとならざるもの」である「怪獣」という概念はやはり消滅してしまうのか? うーん、ほんとに「怪獣」ってなんだろう? なんだか難しくなってきて自分でもわけがわからなくなってきましたが、実在する生物が巨大化したらそれは怪獣であると主張していた自分でも「人間が巨大化したら怪獣と呼んでいいのか?」と考えてしまいますね 人間は巨大化しようがどうしようがどこまでも人間なんだ、とヒューマニズムを貫きたい気持ちもありますが、ありえないほど巨大化した人間を自分は人間であると思えるのか? 同じジレンマを「変身」では巨人となった男の恋人の女性が抱えて深く悩みます 人間の実存的存在について考察しているかのようなこのエピソードは「ある朝目覚めるとグレゴール・ザムザは1匹の巨大な虫になっていた」という冒頭の一節が有名なフランツ・カフカの小説「変身」と同じタイトルであり、カフカの「変身」もウルトラQの「変身」も共通するテーマ、「人間の実存的存在の不明と不安」を語っているように思えます そしてそれは同時に「怪物」、「怪獣」の実存的存在における謎にも繋がります 「巨大化しても人間は怪獣には成りえないのか?」 「怪獣を定義するのは人間の主観に左右されるのか?」 「完全な公平性を人間が身につけたとき、怪獣は消滅するのか?」 「怪獣とはなんなのか?」 実在生物巨大化怪獣を考察していけば怪獣の本質に至れるのではないかと思っていた自分ですが、なんかますますわけがわからなくなってしまいました それでも「怪獣と同じくらいに巨大な人間はやっぱり怪獣なんじゃないの?」って思う気持ちも半分あります ウルトラQ以外ではアメリカのクラシックモンスター映画「巨人獣」、その続編「戦慄!プルトニウム人間」が、やはり人間が巨大化して怪獣のように暴れまわる映画です この2本は頭のハゲた男が巨大化しますが、若い女性が巨大化する「妖怪巨大女」、そのパロディとしてダリル・ハンナ演じるが主婦が巨大化する「ジャイアントウーマン」という映画もあります なんか男が巨大化したら「怪獣」と言ってもいい気がしますが、女性が巨大化した時「あ!怪獣だ!」と言ったらちょっと失礼な気がするのはなんでだろう? あと、ギャグマンガでは巨大化した女性ってよくネタにされますね 「ストップ!ひばりくん」で有名な「連載がいつも中断する漫画家」の江口寿志の短編漫画では女子高生が巨大化して怪獣と戦ってましたし、特撮オタクの永野のり子の「GOD SAVE THE すげこまくん」でもマッドサイエンティストな高校生すげこまくんがクラスの女の子を巨大化し、やっぱり怪獣と戦いました で、このまえ「さよなら絶望先生」のアニメを見たらきっちり少女の木津千里ちゃんが巨大化して巨大ロボットをやっつけてました どんなに時代を経ても女の子が巨大化して怪獣と戦うというネタが繰り返され、しかも何回見ても笑えるのはどうしてでしょう? しまいにゃ「巨大女フェチ」なるものまでいるようです 巨大な女性のブラジャーに入りたい男性が近年増えているそうです 増えるなよ 真面目な話をしていたつもりがいつのまにかギャグの話になってしまった 再び真面目 な話に戻ると、「人間は怪獣にあらず」という説に異を唱える人もまた多いですね 「人間こそが最も恐ろしい怪物である」 という言葉はよく耳にします 残酷な殺人を犯したり、人を人とも思わないひどいことをする人間というのは確かに存在します ごく普通の人間であっても戦争になったら敵を躊躇なく殺し、人々が暮らす街に空から爆弾を落とします またそんな戦争をはじめる「国家」も人間によるもの 人間にとって恐怖となるものを怪獣と呼ぶなら、まさに「人間」こそが最も恐ろしい怪獣なのだ そういう話は納得してしまう部分もあるものの、怪獣に対して愛着を持つ自分としては否定したくなってしまいますね 人間が行うことによる恐怖、破壊行為と怪獣によるそれは質が異なるのだと自分は思っています 人間による「人間とは思えないようなひどい行為、恐ろしい行為」は怪獣が人間に与える行為とは違ってずっといびつなもの、悪意的なものであり、怪獣の行う破壊行為はそれがどんなに人間にとって恐ろしいことであっても、本能的で純粋なもの、悪意の介在しないものだと思っています 自分としては「人間こそが怪獣である」という言葉には賛成しません でも、以前の日記で書いた悪意の具現化とも言えるヤプール、またショッカー怪人などは人間的であるような気がします そう思うとまたなんか悩んじゃいますね・・・・ 「人間的」という言葉は本来いい意味でつかわれる言葉のはずなのに、ここでは「いびつで悪意的」という意味で使っているのもまた妙な気分です・・・・・ 逆になんか人間離れしたすごいパワーを持った人を怪獣に例えることもありますね 大リーガーの松井選手はゴジラと呼ばれていますが、松井選手は本当にゴジラそっくりです! 彼の顔を見て自分はまっさきに「初代ゴジラ」を連想しました しかしただ顔が似てるだけで松井選手がゴジラと呼ばれているのではなく、やはり野球選手としてすごいパワーを持っていたところが大きいような気がします 人間に対して怪物とかモンスターという場合、悪い意味で使われるばかりではないですね 怪獣を連想させるだけの底知れぬパワー、強さ、凄みを表現することが多かったりします 怪獣と人間はまったく異なる存在であると同時に、切っても切れない繋がりがあるのかもしれません あるいは人間の存在など怪獣は意に介さぬ超然とした存在であり、しかし人間は自分たちとは完全に断絶した存在であるはずの怪獣を自分たちと結び付けて考えずにはいられないのかもしれません うーん、なんか「片思い」みたいだw 人間である自分はこれからも永遠に「怪獣に片思い」し続けるんだろうなあ~ でも、もし両想いになれるなら相手は巨大化した美女がいいですね! ブラジャーの中に入りたいです! (入るな!) ![]() PS:ウルトラQの「変身」には巨大な人間だけでなく巨大な蝶、モルフォ蝶が登場します というかモルフォ蝶はこのエピソードにおいて重要な存在であるはずなのに謎が多いんですよね アマゾンにしか生息しないはずのモルフォ蝶がなぜ日本の山に生息していたのか? そして最初は小さな・・・普通の蝶と同じくらいのサイズだったモルフォ蝶が、それを追って倒れた男の周りを飛び回っていたときは人間に近いくらいの巨大なサイズに変わっていたのはなぜなのか? 巨人はモルフォ蝶の毒のせいで巨大化したのか? それとも、モルフォの毒を浴びて水を求めた男が飲んだ沼の水が生物を巨大化させるものだったのか? モルフォもこの沼の水を飲んで巨大化したのか? この沼はその後、消えてしまうのですがなぜ消えたのか? ううむ・・・・「変身」というエピソードには多くの謎が残されています しかし、巨人を怪獣と呼ぶべきかどうか悩む自分ですが巨大なモルフォ蝶は抵抗なく怪獣だと思ってしまいますね ![]() #
by pulog1
| 2009-11-25 23:33
![]() 「ウルトラQの実在生物巨大化怪獣」シリーズ第3弾 今回は「クモ男爵」に登場した巨大なクモのタランチュラです ウルトラQでは成田亨が革新的な怪獣デザインを行い、怪獣のバリエーションを広げた一方で怪獣のバリエーションが広がる以前の古典的な怪獣、実在する生物の巨大化という手法も中心的に行っていた、ということは前回も書きましたが、こうした実在生物の巨大化という手法は海外のモンスタームービーが頻繁に行っていたものでありウルトラQはそれに倣っていた、と言えるんですよね 海外のモンスタームービーにおいては蟻やカマキリ、そして蜘蛛などの虫が巨大化するというものがたくさんありました 巨大な蟻は「放射能X」、巨大カマキリは「死のカマキリ」とう映画が有名です そして巨大な蜘蛛ですが、これは実にたくさん作られていまして、中でも1955年の「タランチュラの襲撃」という映画が有名です 自分は観たことが無いのですが、「怪獣丸秘大百科」という本によるとこの映画はある科学者が開発した新種の栄養剤を実験用の蜘蛛に駐車してみたところ、その蜘蛛は子牛ほどの大きさに巨大化し、実験施設から逃げ出し、人間や家畜を襲いながらさらに成長し、ついには2階建ての家ほどの大きさにまでなってしまう、というものであるそうです 科学者が開発した新種の栄養剤によって小さな生き物が巨大化し怪獣へと変貌するところは「ウルトラQ」のモングラーを思わせますね 海外の巨大クモ映画には他にも、巨大生物映画ばっかり撮ることで有名なミスターBIGことバート・I・ゴードン監督の「吸血原子蜘蛛」、B級映画の父として有名なプロデューサー、ロジャー・コーマンの製作した「魔の谷」、サイテー映画として有名な「ジャイアントスパイダー大襲来」、などの名を資料などでよく見かけます 自分はどれも見たことが無いのですが、わりと最近の映画で、これら数ある巨大蜘蛛映画にオマージュを捧げた作品である「スパイダーパニック」を見ています これは傑作でしたねー 工場廃液だったか軍が開発した化学薬品が漏洩したかで蜘蛛マニアが飼っているたくさんの蜘蛛が巨大化し、小さな街を大パニックに陥れるという内容のもので、巨大蜘蛛映画に特に馴染みのない自分でも大いに楽しめました お勧めのモンスタームービーですので興味がありましたらぜひご覧くださいませ さて、海外モンスター映画の世界では古くからおなじみの巨大蜘蛛ですが、ウルトラQにも巨大な蜘蛛が登場します 「クモ男爵」に登場したタランチュラです 嵐の夜、灯台の管理人が突如現れた巨大な蜘蛛に襲われる事件が発生 そして万城目、ユリちゃん、一平と彼らの友人らしい男女は山道を車で走っている どうやらパーティかなにかの帰り道らしいのだが、途中北原という男が車を降りて沼に落ち溺れかけるという事故が発生 万城目たちは北原を助け出すが、沼に落ちた北原はグッタリと弱っていた どこかに家はないかと探すと近くに古い洋館を発見 一同は洋館の中に入ってみるがそこは人の住んでいる気配が無く廃墟のようだった 夜が明けるのを洋館の中で待つことにするが、そこには巨大な蜘蛛が住み着いていた 万城目たちに襲いかかる蜘蛛 なんとか蜘蛛を倒すことが出来たが、巨大な蜘蛛はもう1匹いて襲いかかってくる 命からがら脱出すると蜘蛛が追ってきて、万城目は車で蜘蛛を引き殺す するとあの古い洋館はガラガラと音を立てて崩れ炎に包まれ沼の中に沈んでいくのだった 「クモ男爵」は海外の巨大蜘蛛映画からの影響から生まれたエピソードであるように思われますが、実際に見てみるとウルトラQには珍しいゴシックな怪奇譚で、海外モンスタームービーにおける巨大蜘蛛が化学実験の果てに生まれたものだったり、また宇宙から飛来したものだったりといたSF的な設定のものが主であるのと違って見えます エドガー・アラン・ポーの小説のような幽玄とした古典的な怪奇ストーリーの趣がありますね この巨大蜘蛛は大きさは小さな車くらいでしょうか? ウルトラQの他の実在生物巨大化怪獣、ゴローやモングラー、ラルゲユウスと比べるとかなり小さいようですが、しかしあの小さな蜘蛛が2メートルほどの大きさであったらやはり「怪獣」であると言わざるを得ないと思いますね そしてこの巨大蜘蛛タランチュラの正体ですが、これが非常に曖昧ではっきりとしません そもそもタランチュラというのは実在する蜘蛛の名前で、怪獣には固有名詞となる名前がついているのが通例のウルトラQにおいては異色です 実在する蜘蛛のタランチュラはもちろんこんな巨大ではありませんから、この巨大蜘蛛とタランチュラは別のものであるはずなのにタランチュラという名で呼ばれています これは先にあげた映画「タランチュラの襲撃」からそのまま名前を頂いたものだと思うのですが、なんだかこの巨大蜘蛛を「タランチュラ」と呼ぶのは間違っているような気がします そして「クモ男爵」ではこの巨大蜘蛛は「洋館に住んでいた男爵と娘が、飼っていたタランチュラ(実在する蜘蛛のほう)に咬まれ、その毒により死んでしまい、その霊が蜘蛛の姿となって現れたものではないか?」と、いつものウルトラQらしくない非科学的で幻想的な説明がなされます 結局それも本当なのかどうかわからず、巨大蜘蛛の正体については謎のまま物語は終わるのですが・・・・ なんとも不気味で、言葉にならない不吉さを胸に抱えたまま、全ては沼の底に消えた洋館とともに消えてしまいます この巨大蜘蛛は謎のまま、なにもわからないのですが、しかしひとつだけはっきりとわかることがあります それは「たとえ小さくても不気味で怖い蜘蛛が巨大化したら、ものすごく怖い」ということ 蜘蛛が苦手という人は多いですよね 自分は小さい蜘蛛なら平気なんですが、たまに部屋にちょっと大きい蜘蛛が出てくるとゾっとしますね また、自分の父親は大の蜘蛛嫌いで、俺が子供のころ駄菓子屋で買ったゴムの蜘蛛のオモチャで遊んでいたら「そんな気味の悪いもんで遊ぶな!」と叱られ、大事なゴムの蜘蛛を捨てられてしまいました! 自分は本物の蜘蛛は苦手といってもゴムの蜘蛛のオモチャは怪獣っぽくて大のお気に入りだったんですが・・・・・ 蜘蛛はその姿がグロテスクで生理的嫌悪感を抱く人が多い一方で怪獣、モンスターファンからは人気の高い生き物ですね それは「見た目が怪獣、モンスター、クリーチャーっぽい」という一言で理由が説明出来てしまうのですが、そもそもなぜ蜘蛛を「怪獣」っぽい、と思うのかというと、なかなかうまい説明が思い浮かびません やはり人間という種族からは大きくかけ離れた姿、形状が「異形のもの」の極致として認識され「異形」であることが条件である「怪獣」を象徴しているように思うのかでしょうか? 海外モンスタームービーが繰り返し巨大な蜘蛛を登場させている理由はそこにあるのかも知れません また蜘蛛は毒をもつものも多く、人間は本能的に「危険な生物」であると認識していて、蜘蛛から感じ取る本能的な危機感が「恐怖」へと繋がり、それは生理的嫌悪に結びつき、また「人間にとって恐れるべき存在」である「怪獣」のイメージにも繋がっていくのかも知れません 怪獣の素材としては蜘蛛は申し分のない生き物であると言えるのかも知れませんね しかし、いくら蜘蛛が恐ろしく気味が悪い生き物であるとしても、現実に存在する生き物である以上「怪獣」であるとは言えません 蜘蛛が怪獣となるには現実の壁を突破するなにかが付加される必要があります その1つがやはり「巨大化」でありますね 海外モンスタームービーにおいても、ウルトラQのタランチュラにおいても、この「巨大化」により実在生物、蜘蛛を「怪獣」へと転化ていきました 蜘蛛はそのままの姿で「ほぼ怪獣」なのですから、「巨大化」するだけで特にアレンジを加えることなく「怪獣」として成立しまいます ウルトラQのタランチュラは口から糸をはき人間を攻撃しますが、実際の蜘蛛は口から出なくお尻にある器官から糸を出します 口から糸をはくという現実にはない機能を持っているからタランチュラは「怪獣」だと言えるかというと、違うような気がしますね あくまでタランチュラを「怪獣」たらしめているのは「巨大化」であって、巨大なタランチュラが現実の蜘蛛と同様にお尻から糸を出したとしてもやはり「怪獣」であり得るのだと思います ではなぜ「口から糸をはく」ではなくて、「巨大」であることによって蜘蛛は「怪獣」として成立するのか? 「巨大」であることも「口から糸を吐く」ことも「現実の蜘蛛ではありえないこと」であるのは同じはずなのに・・・・・ 「巨大」であることによって実在の生物が「怪獣」となることの根本的な理由が自分にはわかりません しかしそれでも「実在生物が巨大化しても怪獣とはならない」という風には自分には思えないですね 実在生物が巨大化したら、それはやはり紛れもなく「怪獣」であると思います 怪獣の本質を探るためには、もっと「実在生物巨大化怪獣」について追及する必要があるように自分には思えますね そこにはきっと「怪獣とはなにか?」の答えが潜んでいるに違いありません しかし今はまだ、沼に沈み姿を消したクモ男爵の洋館のように全てが謎に包まれているのです #
by pulog1
| 2009-10-28 20:02
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