カテゴリ
以前の記事
2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 09月 2004年 08月 2004年 07月 フォロー中のブログ
ぷぃんく俗物館 日刊ドリンク ~Dail... ユル・いんしょう派の系譜 帰ってきた安友成人の怪獣... 怪獣王 ひいろお倶楽部@ プラスチックな友 焔野のブログ 夕陽ヶ丘三丁目 かjtmxmmfa5〜き... 赤い彗星ツイフォン リンク
ガメラ、そしてギロンのファンサイト・ギロねむ MJ-12 5円引きパチモン怪獣図鑑 明日を曝せ 超級バラエティ研究所 キャラメルミルク ピコピコ新聞 One’s Heart Beats! Cafe’Porupo 怪獣玩具日記 私家版怪物図譜 SOFT VINYL MONSTERS! アニメ・特撮・ジャケットコレクション そふび王国 Shout Soul マドリガル 特撮ヒーロー怪獣オタ日記 Anthony'sCAFE >怪獣商店 イカレンボタウン 怪獣亭非日常 room103 キャラメルミルクツアー 萌える砂美屋敷 ざんぶろんぞの怪人日記 バイオ oh 特撮!! 剛すなに 映像劣化研究所 ウルトラの星の光る時 胸いっぱいの愛~風と光の戦士たち HotRatsDiary てきとう怪獣wiki てきとう怪獣ブログ かあど博物館 インサイター 必定の木・若しもの種 ゆうれい・くらやみ通信 特撮フィギュア館 asabatyouのアキバ系(!?)ブログ お笑いと怪獣部屋 なんとなくマイナー怪獣ブログ 図鑑に載ってない怪獣 異次元の13日計画 キセントコ 不死鳥 Nの怪獣いろいろ 無限摩天楼ー2nd- 古塚工房 女王陛下のスプリングマン 特撮怪獣怪人、キャラのスレ オリジナルの怪獣怪人 新・特撮! キマイラの匣 画像も貼れる掲示板です。みなさん書き込みしてください 怪獣ブログ掲示板ver・2 怪獣ブログ掲示板・過去ログ その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
![]() 前回のモングラーに引き続き「ウルトラQの実在生物巨大化怪獣シリーズ」の2回目です ウルトラQは怪獣デザインにおいて革命を巻き起こし、その後の怪獣デザインの方向を決定づけた重要な番組であります 日本のテレビ怪獣はウルトラQ以前は「ゴジラ(恐竜・ティラノサウルス)か「キングコング(巨大なゴリラ)」の2択しかない状態でありました 詳しくは以前に書いた「テレビ怪獣黎明期」をご参考くださいませ そんな中で「ウルトラQ」は(おそらく)「映画で人気の怪獣をテレビのブラウン管に登場させよう」というコンセプトの元、毎週週替わりで新しい怪獣を登場させ続けます 第1話のゴメスはゴジラを改造した恐竜型怪獣(といっても設定の上では哺乳類なのですが) 第2話のゴローは巨大な猿で、これはゴリラではないにしてもキングコングと同様のコンセプトの下にある怪獣 放送2回にしてすでに当時のテレビ怪獣における限られた選択肢を使い切ってしまったわけですが、その後に続く怪獣は恐竜型、巨大ゴリラ型から飛び出し、大きく分けて2つのタイプに分けられます 1つは実在生物巨大化怪獣 もう1つは、天才怪獣デザイナー成田亨による革命的デザインの怪獣 言うまでもなく後の怪獣デザインの方向性を決定づけた怪獣デザインの進化におけるビッグバンを促したのは成田亨デザインの怪獣です 今回の記事を書くにあたってウルトラQの怪獣の中で成田亨のデザインした怪獣はそれぞれどれであるのかを調べようと思ったのですがウルトラQの怪獣デザイナーを表記した一覧のようなものは残念ながら見つかりませんでした(自分の調べ方が悪くて見つけられなかっただけなのかも?) ただ、今は絶版となっている「成田亨画集・ウルトラ怪獣編」を扱っている古書サイトの紹介ページに、画集に掲載されている怪獣の名前が記載されていましたので、それによると カネゴン ガラモン ケムール人 パゴス ペギラ ゴルゴス ゴーガ セミ人間 ラゴン バルンガ ピーター これらの怪獣は成田亨デザインであるようです ウルトラQの怪獣から「実在生物巨大化怪獣」を除いたものに大体一致しますね 微妙なのはナメゴンで、これは巨大なナメクジということが出来ますが実在するナメクジをそのまま巨大化した姿とは言い難く、海外SFパルプ小説に登場した宇宙怪獣、通称ベムが念頭にあったと思われるものです それでもナメゴンは成田亨の「怪獣をデザインする上での信条」からははずれるもののように思えますので、やはり成田氏の手によるものではなかったと思われます では成田氏の「怪獣をデザインする上での信条」とはなにかといますと、それは「怪獣デザイン3カ条」ともいうべきもので 1・怪獣は妖怪ではない。手足や首が増えたような妖怪的な怪獣は作らない。 2・動物をそのまま大きくしただけの怪獣は作らない。 3・身体が破壊されたような気味の悪い怪獣は作らない。 といううものです 成田氏がデザインしなかったウルトラQ怪獣のもう一方のスタイル、「実在生物の巨大化」は、ここで全部はじかれちゃうわけですね ナメゴンは見ようによっては妖怪っぽくも見えるし、巨大なナメクジとも言えるし、そしてなにより「気味が悪い」ところがありますから、やっぱり成田デザイン怪獣じゃないっぽいです ウルトラQ怪獣は実在生物巨大化と成田亨のデザイン3カ条に貫かれた革新的怪獣が混在していた番組であると言えます それは怪獣の歴史における進化の姿を如実に表していたものだと思いますね 「ただ実在生物を巨大化したもの」から独創的なアイディアを盛り込み、芸術として成立しうる怪獣へと飛躍的な進化がウルトラQという番組の中で実践されていたのです 怪獣デザインの世界においていかに成田亨という存在が大きなものであるかをここから伺うことが出来ますね 彼がウルトラQにおいて、「怪獣デザイン3カ条」に基づいた怪獣製作を行っていなかったら怪獣の歴史は明らかに変わっていました それはあるいは、成田亨がいなければ怪獣と言うものがここまで息長く続いていくことさえ無かったかもしれないと思わせるほどのものです 「実在生物巨大化」という手法しかなかったとしたら怪獣はたちまちネタギレとなり、新たなものが生まれないまま消えていったのかもしれません 成田亨とウルトラQが無かったら、怪獣ブームは無かったかもしれません さて、今回の記事は実は成田亨氏の手による革命的デザインのウルトラQ怪獣ではなく、成田亨自身が自らに「禁じ手」として課していた「実在生物の巨大化」怪獣についてのものであります 成田亨氏のウルトラQ怪獣の錚々たる顔ぶれに比べて、やや見劣りしなんだかどこか安直のように思われる実在生物巨大化怪獣 しかし彼らだってまったく魅力のない怪獣ではないと思います 特に「怪獣の根源的な姿」、「怪獣の原初」といったものについて考えてみたいと思った場合、これら成田氏からはじかれたウルトラQ怪獣は非常に興味深い存在であると言えます 巨大な実在生物、現実に目にすることのできる生き物と外見的にはあまり変わっていないように思える「怪獣」 これは大きな進化を遂げる以前の原子的な怪獣であり、怪獣と実在する生物との違い、境界とはどこであるのか?という疑問に答えてくれるものであると思います 「怪獣はなにを持ってして怪獣となり得るのか?」 怪獣の起源はやはり実在する生物が根底にあるものでしょう そんな生物に現実ではありえない要素、捻りを加えることにより、それは実在生物から怪獣へと転身するのではないか? ウルトラQの原初的でシンプルな怪獣たちを見ると、そんな思いが浮かんできます 現実ではありえない要素を、捻りを加え、それが現実の壁を飛び越え、異質の姿を浮かび上がらせるというコンセプトは、そのまま「ウルトラQ」という番組自体に言えると思います 「ウルトラQ」は見慣れた現実世界が、どこかバランスを崩し、非現実的なアンバランスゾーンへと姿を変えることをドラマのコンセプトとしています 実在生物巨大化怪獣は、ウルトラQという番組のドラマ上のコンセプトも象徴している気がしますね 現実の生物に現実ではありえないサイズを与えることにより、日常世界はアンバランスゾーンとなり、実在生物は怪獣へと生まれ変わるのです 生物が怪獣へと転身する要素はなにも「巨大化」に限定されたものではありませんが、しかし様々ある「非現実的要素」の中で「巨大化」というのは最もストレートに「怪獣らしさ」を表現しているのではないかと思いますね ではなぜ「巨大化」が1番「怪獣らしい」のか?というと・・・・・・実は今回はそこまで考察が進んでません、ごめんなさい! 「巨大化」が最も怪獣らしさを象徴するものであることについては、またいつか記事を書き、考察していこうと思います ウルトラQの実在生物巨大化怪獣(って長いな、なんかもっと短い言い方はないかな?)の中でも、抜きんでてシンプルで、あまりにシンプルであるため、あんまり怪獣らしくないんじゃないかとさえ思えるのが「鳥を見た」に登場したラルゲユウスです なんと!巨大な鳥です ほんとにただの鳥なんです われわれがどっかで普通に目にするようなどこにでも見られるような名前も知らないなんの変哲もない鳥 本編では「文鳥に似てる」なんて言われていました なるほど、確かにそうですね 実際に見て特に怖いと思えない、人間に特に害を与えることもないように見える、普通の鳥 それがラルゲユウスです 実際、本編でのラルゲユウスもほとんど「ただの鳥」でしかないシーンが続きます 子供の手のひらに収まるような可愛い小鳥です 日常の象徴ともいえるようなそんな鳥が、ドラマの後半になって巨大化し、日常のバランスを崩し、実在生物から「怪獣」へとその姿を変貌させてしまいます ラルゲユウスの巨大化する以前の姿が、あまりにも普通で日常的であるため、それがただ巨大化しただけで現実と、その生物としてのスタンスが異質なものへと変貌する「アンバランスゾーンの成立条件」が非常にシンプルでわかりやすく「怪獣誕生」の最も根源的な姿をここに見るような気になりますね 現実からの飛躍の距離が、他の怪獣映画、怪獣ドラマと比較して、比較的距離的に短いとも思います もちろん実際に小鳥が巨大化してしまったら大事件なんですが・・・・・ ただラルゲユウスを見ると「現実とアンバランスゾーンの違いはほんの少しだけ」、であるように思います 実在生物と怪獣の違いも同様ですね まあ、あんまりにも「ほんのちょっとだけ」であるためにラルゲユウスはあんまり「怪獣」っぽくもない気がしますが、でもやっぱりラルゲユウスは怪獣だと思います 厳密に言うとラルゲユウスは「実在する鳥が巨大化した怪獣」とはちょっと違います ラルゲユウスは古代の鳥類であり、時空を超える能力を持った実に非現実的な架空の鳥です 放射能を浴びて巨大化した蟻だとか、開発中の薬品を浴びて巨大化したモグラというたぐいとは違い、そもそも現実には存在しないのです ラルゲユウスは理由はわからないのですが・・・・というか、元から「巨大化する鳥」なのです ただ見た目は日常でよく見かける小鳥なのでそれがわからないんですね 巨大化さえしなければ、それが古代の鳥類で時空を飛び越えるものであるなんてわかりません あ、時空を超えて古代から現在に現れたのはラルゲユウスの持つ能力のせいじゃないのかな? ラルゲユウス自体にタイムスリップの能力はなく、時空の歪みにラルゲユウスが取り込まれただけなのかも? でも巨大化しちゃうんですからやっぱりラルゲユウスは非現実的ですよね 非現実の架空の鳥なんですが、でも見た目のあまりに普通っぽさから「実在する鳥が巨大化したもの」であるように見えてしまいます デザイン面だけでいえば「実在生物巨大化怪獣」でいいように思います 現実の鳥と特に違いがないように見えますし・・・・・鳥の専門家から見たらありえない姿のかもですが、鳥をあまり良く知らないものから見たらわからないですよね ラルゲユウスは日常の象徴、小鳥が巨大化によって怪獣化する、怪獣の最もシンプルな成り立ちを見せてくれる存在だと思うのですが、やはり日常の側面が他の怪獣と比較して大きいせいか怪獣らしさがいまひとつで、もうひとつ怪獣ファンからの人気が低いですね 似たような同じような鳥の怪獣がすでに第1話でリトラが登場していますしね しかしラルゲユウスが登場したエピソードである「鳥を見た」はシナリオの秀逸さ、ドラマ全体を覆う詩情、などから高く評価されています 孤独な少年と古代からやってきた小鳥の友情を描き、しかし周囲の無理解から、あるいは日常の住人である少年と異世界であるアンバランスゾーンの存在であるラルゲユウス、住む世界が違うため別れなくてはならなくなった「友達」の姿を描いています ラスト、どこかへ飛び去っていくラルゲユウスをいとおしそうに見つめ続ける少年の姿が海と空、そしておそらく夕陽を背景に美しく描かれています なんとも切なく、しかし温かな気持ちになり忘れられないシーンです ウルトラQのエピソードの中でも、最も抒情的で、ブラッドベリの短編小説のような詩情を感じさせられます このラストシーンが映し出される中、なんとも切ない調べの音楽が流れる中でドラマは終わるのですが、これはいつものウルトラQの終わり方と違っているんですね いつもはスタッフ、キャストのテロップは番組の最初に流れるのですが、この「鳥を見た」では最初のほうではテロップはなく、最後、この美しいラストシーンにBGMと重ねて流れていきます これがラルゲユウスとの別れを惜しむ少年の心情とマッチしているように思えて、なんだか胸が切なくなってきます 何気ないことのように思えますが、実に秀逸な演出で、番組スタッフの、このエピソードにおける「特別な思い」が伺えてきます ![]() #
by pulog1
| 2009-09-29 23:08
![]() 怪獣は映像が生まれる以前、人類の歴史が始まった時からすでに神話の世界に現れていますので、「怪獣のルーツ」その原初の姿を辿ろうと思ったらどこまでも歴史を遡ってしまい、最終的にはおそらく古代の原始人が洞窟の壁に描いた壁画に描かれた怪物の姿へとたどり着いてしまうのではないかと思うのですが、それにつてはいろいろと調べなければわからないので、今回は「映像化された怪獣」に限って「怪獣の原初の姿」を考察しようと思います 映像と言うのはつまり映画のことですね 映画が発明されたのは今から100年以上前にエジソンが活動写真を発明したことからはじまるのですが、 その活動写真によって劇場で興行がはじまり「列車が駅のホームに入ってくる」だけの映画が上映され、見にきた観客は本当に列車が迫ってくるのだと勘違いしパニックを起こして劇場から逃げ出したという話が伝わっています この列車の映像は、ある意味観客にとって「怪獣」だったのではないか?なんて考え方は少々穿ち過ぎでしょうか? 巨大で恐ろしいものが自分たちに向かって襲い掛かってくる、という恐怖を描いた(撮影した人はそんなつもりはなかったんでしょうけど)映画と言ったらやはり怪獣映画を連想してしまいますから、この列車の映像は怪獣映画の原点、あるいは怪獣映画のルーツはこの列車の映像なのではないか?なんて思ったりしちゃいます しかしやっぱり怪獣は「生き物」として描くべきものであるとしたら、この列車映像は怪獣の原点から外さざるを得ませんね (でももしかしたら巨大ロボットの原点ではあるのかも?) となると映像化された怪獣の原点はなんなのか? 多分、世界で初めて「特撮映像」を撮ったジョルジュ・メリエスの作品の中に「実在しない想像上の生き物」の姿があったのではないかと思いますが、ちゃんと調べてないので今回それについては語れません、ごめんなさい>< でも有名な「頭がどんどん大きくなる男」とか「顔が付いている月」なんかは実在しない生き物だと言えるんじゃないかと思います でも「怪獣」という言葉のイメージからは遠いかな? さて、それでは現在おなじみの怪獣映画の原点となった映像はというと、もしかしたら「実在の生物」ならぬ「実在した生物の映像」なのでは?と考えてしまいました 映画が生まれたばかりの時代、アフリカなどの未開地を取材し、そこに住む生き物、ライオンや象などの猛獣を撮った映像が公開されていたと聞きます 「キングコング」はそんな撮影を行うクルーが未開の島「髑髏島」へと冒険に向かう物語でしたね 都市に住んでいては決して見ることのできない生き物の姿を撮影したものが「怪獣映画の原点」と言えるのではないか? 見たことのない生き物の姿を映像として見ること 間近で見たりしたら襲われてしまう危険のある生き物を映像を通して安全に鑑賞すること しかし、その生き物の恐ろしさを映像を通じて体感する行為 それが「怪獣映画」へと繋がっていったのではないか? この思いつきは割といい線いってるんじゃないかと思ってしまいます 猛獣映画についてはもう少し調べる必要があるので、今回はその可能性の示唆だけに留めておきますね と、なんだか今回は見切り発車のような記事で考察を全て後回しにしちゃってばかりですみません・・・・・ しかし、怪獣はやはり想像上の生き物で実在した生き物である時点で怪獣とは呼べない、と言われるかもしれません それは確かにその通りですが、しかしある1点の「非現実」、「空想」を加えることで「実在するのに実在しない」、怪獣へと変貌してしまうというマジックが働くように思うのです そのたった1点の「非現実」とはすなわち巨大化であります 実在する生物が、現実ではありえないほどに巨大であったら、それはもはや「怪獣」と呼ぶべきものになるのではないでしょうか? そして、そんな「実在生物の巨大化」は怪獣の原点と呼べるものではないか? 怪獣映画の第1号と言われる「キングコング」は巨大なゴリラです ゴリラは近代になって発見された動物であり、それ以前には人間には知られていなかった生物です ゴリラが人類に発見されたばかりの時代の人々にとっては、それはほとんど未知の生物、「怪獣」に近い存在だったのかもしれません とはいえゴリラは実在する生物であり、「想像上の生物」である怪獣であるとは言えません しかし、そのゴリラが現実にはありえないほどに巨大であったとしたら、それは立派に怪獣であると言えると思います ゴリラは実在生物でありますが、現実にはありえないほどに巨大化したゴリラであるキングコングはやはり怪獣でありましょう 「実在する生物が巨大化することにより怪獣が生まれる」というキングコングを発端とする発想は、その後の怪獣映画においても繰り返されます 巨大なカマキリが大都市を襲う「デッドリーマンティス」や、巨大な蟻の「放射能X」、巨大な蜘蛛が登場する「タランチュラの襲撃」をはじめとする巨大昆虫映画は50年代のアメリカ産モンスタームービーで量産されていました 本来小さな生き物として認識されている昆虫が実際にあり得ないほどに巨大化するという発想は、人間の日常感覚を大きく揺るがすものとしてSFの分野で好んで使われていた発想でした 未知の生物を1から考えだし、形あるものして生み出すという現在における怪獣の主流とは違い、非常にシンプルでクラシックな怪獣の姿です 今の怪獣ファンには安易に思えてしまうかもしれませんが、こうしたクラシックな「実在生物巨大化怪獣」はシンプルで古典的であるが故、「怪獣の原点」にもっとも近いもののように思えます 実在生物の巨大化は恐竜のアレンジ型、「ゴジラ」や「原子怪獣現る」のリドサウルスと並んで、自分にとって「怪獣の原初」の姿として捉えているものであります 怪獣ブログのコメントにおいてお客様のasabatyouさんから「怪獣の恐さは、古代、人間が自然と共存していた時代に、猛獣や毒をもった虫などに対する恐怖や警戒心が元になっているのではないか?」というご意見を頂き、ハッと膝を打ってしまいました これはおそらく真実を言い当てたものではないかと思うのです 現在は都市に住む人間の多くは自然の驚異、実在する生き物に襲われる怖さと言ったものを身近に感じることなく過ごしている人がほとんどです しかし太古の人間、また現在においても自然と共存する生活をしている人々にとっては「実在する生き物」に対する脅威、恐ろしさを実感していた、または今なお実感していると思うのです それは映画の中の怪獣の恐ろしさに通じるもの、あるいは映画の中の怪獣の恐ろしさの源流なのであると思います 怪獣の原点は実在する生物の中にあり、それが人間をはるかに超えた存在「自然」を象徴する形で「巨大」というアレンジを加えられ「怪獣」として結実する そんな風に思っています 現代人の遺伝子の中に「太古における自然や獣、毒をもった昆虫の恐怖」が今なお受け継がれ、それが「怪獣」という形で表現された 自分はきっとそうではないかと思っていますね 実在する生物が巨大化した怪獣は日本における映像怪獣の中でも、おなじみでした 特にテレビ怪獣黎明期、「ウルトラQ」には頻繁に「実在する生物が巨大化した怪獣」が登場しています 第2話においてすでに巨大な猿、ゴローが登場していますが、これは怪獣のゴッドファーザー、キングコングの発想をそのまま頂いたものだと言えます 「ウルトラQ」ではさらに様々な実在生物を「巨大化」することにより「怪獣」へと変貌させていきました 巨大なモグラ、モングラーもその1つです とある研究施設で、ある蜂から取れる特殊な蜂蜜「ハニーゼリオン」が研究、開発されていました ハニーゼリオンの原液を口にした生き物は巨大化してしまうのです 使い方次第では非常に有益なものですが、こんなものが外に漏れだしたら大変なことになってしまうことは予想できます 厳重に管理されていたハニーゼリオンですが、何者かによってハニーゼリオンを保管していた建物の中にモグラを進入させられてしまいます ハニーゼリオンを口にしたモグラは巨大なモグラ、モングラーとなって地中から登場、列車を襲うなどして大変な被害を発生させてしまうのでした モングラーは放送当時「大モグラ」と呼ばれていて「モングラー」という名前は後からつけられていたと思いますが、これは「実在しない想像上の生き物」としての怪獣ではなく、あくまで実在する生き物「モグラ」が「巨大化」した姿であることを言い表していたかのように思いますね 実在する生物であるけれど、やはり現実には存在しない「巨大なモグラ」 モングラーは怪獣と実在生物の中間に位置する、「実在生物」と「怪獣」の両方を兼ねた生き物であります このモングラーをはじめとする「ウルトラQ」の実在生物巨大化怪獣は怪獣の原点を探る重要な手がかり、カギとなるものであるように思えるので、怪獣ブログでは引き続き「ウルトラQの実在生物巨大化怪獣」を取り上げ「怪獣の原点」と「原初の古典的怪獣スタイルが現在の多様性を獲得した過程」を考察していこうと思っています 「ウルトラQ」という番組自体が古典怪獣と現在の怪獣の架け橋、変換点であることですしね 次回の「シリーズ・ウルトラQの実在生物巨大化怪獣」をお楽しみに! PS:モングラーが登場したエピソード「甘い蜜の恐怖」には後にウルトラマンのハヤタを演じる黒部進さんがハニーゼリオンの開発者で、モングラーによる被害を自分の責任だと感じて苦悩する学者、秋山を演じていました このエピソードは「ウルトラQ」から「ウルトラマン」へと繋がる架け橋でもあるように思えましたね それとモングラーって可愛いですよね~ ぬいぐるみみたいです(着ぐるみですけど) こちらもあわせてお読みください特撮コメンテーターさん、ことpulog2さんの「特撮怪獣怪人を語るスレ」、モングラーの記事 #
by pulog1
| 2009-09-09 22:52
![]() ベーダー怪物をはじめとする特撮怪人ファン必見のブログとして、ここ怪獣ブログともリンクさせていただいている「ひいろお@倶楽部」をご紹介いたします 怪獣ブログのお客さまは「ひいろお@倶楽部」を読んでおられる方も多いですよね おなじみのブログであると思いますが、しかし特撮怪人ブログとしては紹介しない訳にはいかない重要ブログであります 管理人のGun_Gun_Gさんとは自分がブログを始めた早い時期から仲良くさせていただいて、自分は勝手に「特撮怪人の魅力をネットを通じて世界に広める使命を担った同志」と思いこんでます(^^ Gさんのハンドルネームはスカイライダーに登場した自称正義のヒーロー、鉄のタヌキのかぶりものを被った男、ガンガンジーから名づけたものであります 更新が止まってばかりのここのブログと違ってGさんは実に精力的に記事を書き続けられておりまして、自分よりも後にブログをスタートさせたにも関わらず、たちまち記事件数で怪獣ブログを追い抜き、さらに記事を書き続けついに記事数1000件目前にまで迫っています 特撮怪人についての知識は自分など及びもつかないほどに豊富で、自分の知らない怪人についても数多く、そして詳しく御存知です さらにGさんはイラストが大変うまく、膨大な量の怪獣や怪人の素晴らしいイラストをブログに発表しています 有名怪獣や怪人だけでなく、ネットでは他では見たことがないマイナーな怪人のイラストがたくさん「ひいろお@倶楽部」では見られます 怪人ファンにはぜひ見ていただきたい素晴らしいサイトです ただ、そのGさんが体調を崩されてしまい現在入院されてしまったことを知りショックを受けています 忙しかったこともあり最近はGさんのブログにお邪魔出来なかったのですが、この前久しぶりに「ひいろお@倶楽部」に伺ったところブログ記事にてGさんが入院されていたことを知りました ブログの更新、コメントへのレスが現在はできない状態で「ひいろお@倶楽部」はやむなく休止されていますが、Gさんが元気になって再び「ひいろお@倶楽部」が復活し、記事数1000件突破されることをお祈りしています 管理人のGさんが不在とはいえ素晴らしいブログですので怪人ファンの方でまだ「ひいろお@倶楽部」をまだ見たことがないという方はぜひご覧になって頂きたいと思っています そしてこれほど素晴らしい特撮怪獣怪人の記事とイラストを書かれるGさんが早く元気になって、ブログを復活することを祈って頂きたいと思います Gさん、早く元気になってくださいね 復活をお待ちしております ベーダー怪物その7 今回はベーダー11、バーラー ベーダー12、アドバルラーをご紹介いたします ![]() ベーダー11、バーラー 薔薇のベーダー怪物 子供を誘拐し、その子供を巨大なバラの実(バラって実がなるんですか?)の中に閉じ込める するとバラの実の中で中に入れられた子供のコピー人間が培養されてしまう コピー人間の子供はバーラーからデンジピンクの暗殺を命じられる 顔見知りの子供、ゆみ子にそっくりなコピー人間をデンジピンク、桃井あきらはニセモノだとは気付かず、部屋に招いてピアノを教えるが、ゆみ子がどうも不審だと疑うデンジグリーン緑川はコピー人間の正体を暴く 人間を捕まえ植物の中で培養し、そっくりなコピー人間を作るというアイディアは有名なSF映画「ボディスナッチャー」からの発想ですね 「ボディスナッチャー」では人間は宇宙人の手によって巨大な豆のさやのようなものに閉じ込められコピーされてしまいます あとこの映画には「人面犬」なんてのも登場します デンジ犬アイシーの人面犬なんてのが出てきたら面白かったのですが、それは出てきませんでしたねw そしてバーラー、薔薇のベーダー怪物なのですがこれまでモチーフの選び方にヒネリがあったベーダー怪物において珍しくストレートなモチーフ 薔薇の怪人と言えばこれまでもバラリンガ(仮面ライダー)、バラバンバラと前例がありましたしね 怪獣ではウルトラマンタロウのバサラが薔薇モチーフでした しかしバラリンガ、バラバンバラが薔薇の花が顔になった花メインの怪人だったのに対し、バーラーは刺の生えた薔薇の茎が全身を覆った姿をしています タロウのバサラにより近い姿であると思います 植物モチーフのベーダー怪物はツタカズラーに続いて2体目ですね またバーラーはデンジマンにおいて初めて野口竜以外のデザイナーがデザインした怪物であります バーラーをデザインした久保宗雄はその後もジュクラー、パンチローラー、ハチドクラー、サビムシラー、ニンポーラーなど数々のベーダー怪物をデザインしていきます バーラーはデンジマンのお約束に従って等身大で戦って負けた後巨大化してダイデンジンとの対決となるのですが、対決の途中、また等身大に戻ってしまいます デンジマンはダイデンジンから降りて逃げたバーラーを追い、デンジブーメランでとどめを刺しますが、巨大化してダイデンジンのデンシ剣満月斬りでベーダー怪物を倒すというこれまでのパターンとは違った展開で「おや?」と思ってしまいましたね なぜそんな展開になったのかよくわかりません・・・・・ 今回のエピソードからグリーン緑川の刑事時代の知り合いの婦人警官、松尾千恵子、通称チーコが登場し、以後準レギュラーとして番組に出演します 今でいうドジっ子婦警さんで緑川を先輩と慕っています 緑川とチーコは付き合っちゃうんじゃないかと思ってましたがそんなことはなかったですねw しかしブリッコ全盛の80年代当時とはいえ「いやーん!」、「もう!やだー!」などと言うチーコは当時の目から見ても「こんな人いるかなあ?」なんて思っちゃったものですw ![]() ベーダー12、アドバルラー アドバルーンから取られたネーミングですが広告などが目的のあのアドバルーンではなく、縁日などで売っている風船の怪物です 風船おじさんに変身して藤村博士の娘、ミカに近づきます 藤村博士は「毒ガス浄化装置」を開発中だったのですが、こんなものが発明されては奇麗な空気が大嫌いなベーダーは大変だと思い、装置の破壊をアドバルラーに命じ、藤村博士の居場所を探るべくミカに接近したのでした アドバルラーを優しい風船おじさんだと信用したミカはなついてきますが、ベーダー怪物であるはずのアドバルラーはなんだか気持が癒されてきます しかし自分はベーダー、情に絆されてはいけない! ミカの見ていないところでベーダー怪物の姿になり毒ガス浄化装置を破壊します デンジマンがかけつけアドバルラーと対決 アドバルラーは怪我を負い、逃げた先で人間の姿となりますが、そこに現れたミカに手当てされ、かつて知らなかった「優しさ」に戸惑います 果たして自分はミカを裏切ってベーダーとしての任務を遂行出来るのか? なんと人間の、少女の美しい心に触れ、ベーダーにはありえないはずの「優しさ」を知るという異色の怪物 イタリアやフランスなどの古い名画を思わせるような、切なく物悲しい物語で、デンジマンファンには名作として語り継がれているエピソードです 一方、「ロリコンの怪人」なんていう恥ずかしいあだ名までつけられてしまった2重の意味で悲劇のベーダー怪物w しかし個性派ぞろいのベーダー怪物の中にあって「人に感動さえ与えた怪物」という異色中の異色といえるスタンスには際立ったものがあります ベーダー怪物は人間に恐怖だけでなく「感動」さえ与えてしまうのですね そしてアドバルラーのデザインはまさに出色の出来! 様々な色に塗り分けられたカラフルな風船を全身に纏い、しかもその風船には不気味な文様が描かれており、ベーダーらしさを表現しています ボディには空気入れと思われるボンベ、手に持つ武器はストロー(これはストローで息を吹き込み風船を膨らませるということをイメージしてのものでしょうか?) エピソードの良さと並んでその見た目も実に面白く、ストーリー、デザイン両面で傑作ともいえるベーダー怪物です ベーダー怪物と言うのは本当にアイディアの宝庫だなあとつくづく感心してしまいますね モチーフの選び方、デザイン、発想、さらにその内面までが実に面白く、味わい深い怪物たちばかりです 特撮怪人における傑作であるというのは何度も書いてきましたが、見て、調べていくうちにさらに魅力を知ることになる、噛めば噛むほど味が出る、そんなスルメのような怪物であります ベーダー怪物の魅力を伝えようとしている自分自身が、新しいベーダー怪物の魅力に気付かされ驚いてしまいますね #
by pulog1
| 2009-09-03 04:56
![]() デンジマンが放送されていた時期、自分は中学生だったのですが自分には2つ下の妹がいました 妹はアニメが好きで絵を描くのがうまかったので、アニメのイラストを雑誌に投稿していましたね 妹が買っていた雑誌に「ふぁんろーど」という漫画やアニメの読者イラストを主に扱った雑誌があり、これは雑誌にイラストが掲載される競争率がなかなか高いものでした しかし妹のイラストは2回ほど掲載されていたのではなかったかと思います 「ふぁんろーど」にイラストが掲載されると妹はとても喜んでいました そして「ふぁんろーど」の同人誌サークルのメンバー募集の記事を見て、ある1つのイラストサークルのメンバーに応募してみました 当時の同人誌というのは今とは違って「サークルの会員になった人にだけ会誌として同人誌が送られる」というものが主でした さらにサークル会員からは「会費」が徴収されていたのです 今ならあるサークルの同人誌が読みたかったら、サークルにお金を支払い同人誌を郵送してもらえばいいのですが、この時代は会員になって会費を納めなければ読めない、というケースが多かったですね 妹に送られてきた同人誌にはなかなか上手なアニメのイラストが掲載されてはいたのですが、そのイラストを描いているのはサークルの会員の中の数名のメンバーであって会員全員がイラストを投稿しているというわけではなかったようです そしてその同人誌には「サークル会長からの言葉」としてこんなことが書いてありました 「サークルの会員なのに同人誌を送ってもらって読むだけでイラストを書かない幽霊会員が多すぎる」 「いつも決まったメンバーしかイラストを送ってこない、他の会員もサークルの一員としての自覚を持ってイラストを投稿してください」 というようなことが書いてあったのです 妹は 「イラストを描かないと会長から怒られる」 と言って一生懸命イラストを描いて投稿していました 妹のイラストはなかなかうまかったので会誌に掲載されていましたが、妹はなんだか「ふぁんろーど」にイラストが乗った時のように喜んではいませんでしたね 好きで書いたのではなく義務としてイラストを描かされていたような気持ちで、あんまり楽しくなかったのでしょう やがて妹はそのサークルをやめて、雑誌にイラストを投稿するようになりました サークルに入会するということはそれ以来ありませんでしたね まだコミケなんかも無かった同人誌文化、オタクサークル文化が始まったばかりのエピソードで、今となってはお金を払って同人誌を買ってくれるお客さんに対し「幽霊会員」だなんて言って叱りつけ、無償で会誌に載せるイラストを書くことを強制するだなんて考えられませんね さて、一方自分は妹の「ふぁんろーど」を見せてもらって同人誌コーナーに「デンジマン」のファンサークルが会員募集しているのを見つけ、妹がアニメイラストサークルに入会したのと同時に「デンジマンファンクラブ」に入会しました 特撮の同人誌は当時はゴジラや第1次ウルトラシリーズを扱ったものが主で東映ヒーロー、しかもその当時リアルタイムで放送していた番組のサークルというものはほとんどありませんでした 今自分が夢中になってる「デンジマン」のサークルがある! そして同人誌を発行している! 当時はデンジマンの情報といったらテレビマガジンのグラビア記事くらいしかなく、特撮専門誌「宇宙船」にもほとんど記事が載っていなかったものですから、自分はこのサークルのデンジマン同人誌が読みたくてたまらず、すかさず入会しましたね やがてそのサークル「地球無気力守備隊」から会誌「デンジスパーク」第2号が送られてきました 第1号は売り切れてしまって無かったのだそうです ワクワクしながらその憧れの同人誌を見てみると、その内容は自分が想像していた以上に素晴らしいデンジマン情報誌であり、プロの雑誌でもないのにここまでおもしろいものを作ってしまうなんて!と驚いてしまいましたね 巻頭特集は 「東映ヒーロー漫画化作品一覧」 仮面ライダーを除く東映ヒーローを漫画化した作品をほとんどすべて紹介したもので、テレビランド、テレビマガジン、冒険王、小学館の学年誌などに掲載されていた漫画化された東映ヒーロー作品が網羅されていました 「デンジマン」、「バトルフィーバーJ」は言うに及ばず、「キカイダー」、「イナズマン」、「ゴレンジャー」、「ロボット刑事」といった石森章太郎作品の原作者以外によって漫画化された作品も紹介されています 面白かったのは複数書かれているデンジマンの漫画の各デンジマンの比較で、ある雑誌でのデンジマンではデンジブルーはクールな2枚目、デンジイエローは太った食いしん坊キャラ、デンジグリーンは子供と「ゴレンジャー」のキャラのポジションそのまんまに描かれていたということですね 児童誌に掲載されていた特撮漫画に関する記事なんて他では読めなかったのですごく感動してしまいました さらに会誌にはデンジマンの考察、フォトストーリーや会員の考えたオリジナルデンジマンなどが掲載されていたのですが、そのどれもがクオリティ高く、驚かされましたね オリジナルデンジマンはプロ級のイラストによって描かれていて、テレビマガジンや小学館の学年誌などで「ぼくのかんがえたかいじゅう」などしか見たことのなかった自分は 「世の中にはこんなにすごいオリジナルヒーローを書くことのできる人がいるのか!」 とびっくりしました さらにオリジナルデンジマンの細かい設定なども詳細に描かれており、イラストだけでなく設定まで考えてしまうなんてファンがいることも当時は知らなかったのでこれにも驚きました 他、ギャグのコーナーみたいな記事もあり、「デンジピンク」のエッチな妄想なんかが書いてあって、これは中学生だった自分には刺激が強くてドキドキしてしまったんですがwww 「ベーダーに捕まって縛られて木に吊るされたデンジピンクを見て興奮した!」 とか書いてましたw まあ、今読んだらたいしたことない、単なるスケベネタだったんですけどね でもこのデンジピンクのスケベギャグは今の「ヒロインピンチマニア」の原点になったのかも? あとギャグのコーナーにはなぜかデンジマンとはまったく関係なく「ツービートがいかに素晴らしいか」という記事があったりしました 今や日本で最高のお笑い芸人どころか芸人飛び越して映画監督の巨匠にまでなってしまったビートたけしの漫才時代のツービートを早い段階から高く評価していた先見の明はさすがデンジマンファンだけあります! しかしなんでデンジマンと全然関係ないツービートがデンジマンファンクラブの会誌で大きく取り上げられていたのか今でも謎ですが・・・・ 他、オリジナルのサンバルカンの機械生命体のイラストもあったんですが「SM怪人サンカクモクバモンガー」とか「居酒屋怪人カラオケモンガー」とか、大人のギャグでしたね 中学だった自分はよくわかんなかったwww ちなみにカラオケモンガーの登場するエピソードのタイトルは「なぜだ!夜の酒場で泣く女」なのだそうです サンバルカンっていうより「特捜最前線」っぽいwww とにかく自分にとってデンジマンファンクラブの会誌はカルチャーショックとも言えるものでしたね 自分は中学生でしたが当時は中学にもなって特撮ヒーローに、それもゴジラ、第1次ウルトラシリーズではなく東映ヒーローに夢中になっているなんて、と偏見の強かった時代に、自分よりもずっと大人で(おそらく大学生くらい)デンジマンに夢中になっているファンがいること自体驚きでした さらにさすが大人の特撮ファンというべき素晴らしく面白くて充実した同人誌を作ってしまうのですから、自分はいかに特撮ファンとしてまだまだ甘いかということを思い知らされた気持ちにもなりましたね 自分も、デンジマンファンクラブの会員としてもっと頑張らなければ!と思っていた矢先に、先に述べた妹のアニメイラストサークルの会誌でその会長が「投稿しないで会誌だけ読む幽霊会員は許せない」発言を目にしてしまいます そのアニメサークルの会長はおそらく中学生か高校生だと思いますが、デンジマンファンクラブの会長はずっと大人でそんなことはまったく言っていなかったのですが自分は 「サークルの会員だったら会誌だけ読むだけじゃダメなのかな?」 「自分もイラストや記事を書いて投稿しなくちゃいけないんだろうか?」 と考え込んでしまいましたね 自分にはとてもデンジマンファンクラブ会誌に載っているようなすごく上手いイラストなんか描けません 記事だってこんなすごいもの自分には無理です 自分はデンジマンファンクラブの会員である資格がないのではないだろうか? おじけづいた自分は、その後会誌第3号が送られてきた後でデンジマンファンクラブを退会してしまいました 今思うとすごくもったいないことをしたと後悔しています なにもイラストを投稿したり記事を書かなくたってファンクラブの会員でありつづけても構わなかったと思います 少なくともデンジマンファンクラブの会長はそんなこと一言も言ってませんでした ファンクラブの会誌「デンジスパーク」はその後「デンジアタック」と名を変えてそれからも発行し続け、デンジマンが放送終了した後もデンジマン&サンバルカンファンクラブ、さらに戦隊シリーズファンクラブとして活動し続けていることは後に朝日ソノラマの特撮専門誌「宇宙船」の同人誌紹介コーナーなどで名前を見かけたことで知っています 当時においても、また今においてもデンジマン同人誌は貴重な資料であり、それを2冊しか読むことなく終わってしまったことをすごく後悔していますね ああ、「地球無気力守備隊」の会誌「デンジアタック」がすごく読みたい! でも今ではもうサークルは無くなり、同人誌も残ってないんだろうなあ・・・・・ 「怪獣ブログ」の読者の皆様の中で、もし以前デンジマンファンクラブ「地球無気力守備隊」のメンバーの方がおられましたら、会誌「デンジアタック」はその後、どんな記事を掲載していたのか、詳しいことを教えてくださいませ! さて、ベーダー怪物・その6 今回はベーダー09ハンバラーと、ベーダー10タイヤジコラーの2体を取り上げます ![]() ベーダー09、ハンバラー なんと驚きハンバーガーのベーダー怪物です! 食べた物の味覚を狂わせ、目で見たものの色彩感覚さえも奪ってしまうヘドロバーガーを「10円バーガー」として売り歩き、このハンバーガー、いや、このヘドロバーガーの商品名は正しくはハンバーカーなのですが、これを食べた子供たちはまるで覚せい剤中毒者のようにハンバーカー中毒になって他の食べ物は全く受け付けなくなり、さらにあらゆる感覚が狂って美しい花を見ると怒りだし、その花を滅茶苦茶にしたり、ヘドロの風呂に入って「いい湯だなあ~」などと言ったりします ハンバーカーばかり食べて凶暴になった子供たちと食いしん坊のデンジブルー青梅 まるで現在の「食育問題」を先取りしたかのようなエピソード ジャンクフードばっかり食べてると人間ダメになるってことでしょうかね? このハンバーカー、ヘドロバーガーですから全然うまいはずないんですがハンバラーが竪琴を引くと、その音を聞いたものには「おいしく感じる」という魔法が掛けられてしまいます ナレーションでは「ハンバラーは魔術師である」と言われてますがベーダー怪物はみんな多かれ少なかれ魔術師なんじゃないかと思うんですが・・・・ それにしてもユニークすぎますハンバラー われわれが見慣れた、そして食べなれたハンバーガーがこんな恐ろしい怪物になってしまうというのも驚きますが、やっぱりハンバーガーなので見てると笑ってしまいますw 顔はハンバーガー、胴体にはケチャップとマスタードのチューブ、手に持つ武器は一端がスプーン、もう一端がフォークという杖 ファーストフード感覚のデザインモチーフで統一されています これまでいろんな怪人を見てきましたが、さすがにハンバーガーまで怪人になるとは思ってませんでしたw 「どんなものでも怪人にしてしまう」というベーダー怪物のスタンスを象徴する怪物ですね ところで自分はハンバーガーが大好物です 今日もマOドOルドでチーズバーガーを2個食べてしまいましたが、最高にうまかったですねー 実際のハンバーガーは食べても凶暴化しませんのでご安心をw でも食べすぎには注意しましょう ![]() ベーダー10、タイヤジコラー タイヤのベーダー怪物 タイヤに変形し子供たちにぶつかり、その子供の魂を奪い、奪った魂はカプセルに封じ込め袋に入れてしまいこむ「魂泥棒」 タイヤと事故でタイヤジコラーというネーミングなわけですね 前回登場したハンバラーが強烈なインパクトがあったため、このタイヤジコラーは「なんか普通だな」と思ってあんまり印象になかったんですが良く見ると面白い怪物です 頭の後ろについているのはどうやら半分に切った車のハンドルのようですね 左右非対称の顔の目の位置が右と左で大きく違うのもベーダー怪物ならでは 武器として使うのは道路標識 タイヤジコラーに奪われた子供の魂を奪い返すためにベーダーのアジトに乗り込んだデンジレッドですが、逆にヘドラー将軍に捕まり(というかレッドはわざと捕まったのですが)、デンジマンの基地の場所を吐かせようとするヘドラー将軍ですが頑として口を割らないレッドに業を煮やしたヘドリアン女王はヘドラーに「ええい!もっと頭を使わんか!」と叱責します ヘドラー将軍は「ははっ!頭を使う、ですか」と言って考えた末、「答えないとタイヤジコラーに子供の魂を破壊させるぞ!」と言ってレッドを脅します これは正々堂々を旨とするヘドラーらしくなく、本気で言った言葉ではないようですね ヘドラーもなんだか自分に無理をしている様子で、これまで見たこともないテンションで激昂し 「さあ言うんだデンジレッド!」と詰め寄っています これは逆に自分に無理して言いたくないことを言っているように見えましたね さて、今回のベーダー怪物はいかがでしたでしょうか? みなさんのお気に入りのベーダー怪物はもう登場しましたか? まだ俺の好きなあの怪物が出ていないぞ!という方はもう少々お待ちくださいませ これからも怪獣ブログではベーダー怪物をどんどん紹介していきますね! ![]() #
by pulog1
| 2009-08-26 21:03
![]() 「怪獣ブログ」のお客様にぜひ見て頂きたいブログをご紹介いたします 怪獣ブログともリンクさせていただいているモンライダーさんの「HEROブログ」です 「怪獣ブログ」では基本的に1件の記事において1体の怪獣および怪人を語っていくというスタンスなのですが、これはつまり子供のころから親しんでいるいわゆる「怪獣図鑑」を自分で作ってみたいという気持ちから来たスタイルなんですね 自分は子供のころ「自分ですべての怪獣を網羅した怪獣図鑑を作ってみよう」などと無謀なことを考えて、紙に怪獣の絵を描いて、その怪獣のデータを書き記していくということをしていましたが、いかんせん根気がないのですぐに挫折し、しばらくしてからまた思い立って自作「怪獣図鑑」に取り組むもののやはり3日坊主で終わるということを繰り返してきました 「あらゆる怪獣を網羅した怪獣図鑑」の作成は子供のころの果たせなかった夢として大人になった今でも引きずったままでいます そして年月が過ぎ、大人になってからインターネットをはじめ、ブログという自分で好きなように記事を書き発表できるツールの存在を知ったとき 「このブログで昔からやってみたかった自作怪獣図鑑が作れないだろうか?」と思って始めたのが「怪獣ブログ」です ブログですから各怪獣怪人のデータを書くよりは怪獣についての雑感、思い出話し、その怪獣について自分が言いたいこと、語りたいことを書いたほうがいいだろうと思い、「怪獣雑記」のようなものを書いていますので厳密には「怪獣図鑑」にはなっていないのですが気持ちとしては「怪獣図鑑」を作っている気分でいます しかし大人になっても根気がなく何か始めても結局は3日坊主というところは変わってなくてこのブログも更新が少なく長く続けている割には記事もそれほど増えてません・・・・・ たびたび中断して、しばらくたってからまた書き始めるということの繰り返しで、念願の「すべての怪獣を網羅した怪獣図鑑」には程遠い有様です うーん、気持の上では「怪獣ブログ」を書くことは自分にとってライフワークなんですが・・・・・ はてさて自分は死ぬまでに一体いくつの怪獣について語ることができるのか? こいつを語らないままでは死ねない!という怪獣がまだまだたくさんいるというのに! ほんとに俺は明日交通事故で死んでしまったらどうしよう? もっともっと怪獣と怪人について語るまでは死んでも死にきれません! 永遠の命が欲しい! 今のおれにはケムール人とワイルド星人の気持ちがよくわかります! 自分がなかなか書けないままでいて、なんだか歯がゆい思いをしていることの1つに「怪人」についての記事がまだまだ不足していることもあげられますね ブログのタイトルは「怪獣ブログ」ですが、もちろん怪人についても語りたいです 怪人は怪獣から進化発展した同種族であると思っていますからなんら区別はありません それなのに「怪獣ブログ」では怪人の記事がまだまだ少ない! 仮面ライダーの有名怪人についての記事も数えるほどしかない、というこの状況はなんとかしたいもの さらにライダー怪人だけでなく、数多くの東映ヒーロー怪人、戦隊怪人にも語りたい、語らずにはいられないものがたくさんあるというのに! それもこれも全部自分の怠け癖が悪いんですが、しかし怪獣ブログのお客様の多くは怪獣と同じく熱心な怪人ファンでもあるはず 怪人ファンの皆様の気持ちにもっとこたえたいです と、そんなときにふと目にしたモンライダーさんの「HEROブログ~風と光の戦士たち」、このブログは素晴らしいです! 「怪獣ブログ」同様、記事1件につき1つの怪獣、怪人を語るブログなのですが、昭和ライダーに深い思い入れのあるモンライダーさんらしく、怪獣のみならずライダー怪人の記事が非常に充実しています ライダーファンには人気の怪人から、実にマニアックな通な怪人まで! クモライオン、ネプチューン、マシンガンスネーク、モグラング、ガメレオジンなどなど自分の大好きな怪人の記事がたくさん読めて感動してしまいましたね さらに記事においては実に的確な批評、評価がなされ、モンライダーさん独自の視点で語られた怪人についての解釈にはハッとさせられるものも多いです このブログはもっと評価されるべき! ライダー怪人ファンには絶対のお勧めです もちろんライダー怪人以外の怪獣についての記事も面白いですよ! うーん、自分も怠けてばかりいないでモンライダーさんを見習ってもっと頑張ってブログ書かなきゃ! 怪人についての記事を少しでも充実させる意味を込めて、今回もデンジマンのベーダー怪物について書きます それにしてもベーダー怪物って、改めて素晴らしい怪人であると思ってしまいますね 前回取り上げたベーダー怪物、中でもウミツラーなんて本当に天才的なアイディアおよびデザインで、後になって「もっと深くつっこんで記事を書くべきだった」と思ってしまいました 30年前の怪人であるにも関わらず現代においてもなかなか見当たらないこの「新しさ」、「尖鋭性」はなんなんだ? 自分は「これからの新しい怪人の姿は、このベーダー怪物のようになるのではないだろうか?」と思ってしまいました ベーダー怪物はやはりもっともっと語られるべきです そんなわけで今回はベーダー07フィルムラーとベーダー08デンワラーについて語ります ![]() ベーダー07、フィルムラー 「おもかげ」という映画スナック、すなわちコーヒーやなんかを飲みながら映画を見られる店がオープンします しかしこれはベーダーが開いた店で、店におびき寄せた客にフィルムラーの「老化ガス」を浴びせかけて老人にしてしまおうという作戦 何も知らないデンジブルーこと青梅大五郎は子供たちと一緒にスナックに入ってしまいますが、待ち構えていたフィルムラーは不気味な老人の姿で現れ、さらにウルトラマンレオの円盤生物みたいなシュールな生き物の姿に変身!青梅と子供たちに「老化ガス」を浴びせかけます ちなみにフィルムラーが変身した不気味な老人を演じたのはキカイダーのプロフェッサー・ギル、イナズマンFのガイゼル総統を演じ、特撮ファンにはおなじみの安藤三男さん ![]() フィルムラー人間体・不気味な老人 ![]() フィルムラー・円盤生物形態 老化ガスを噴射する 老化ガスを浴びて老人になってしまった青梅と子供たち しゃべり方まで老人になってしまった青梅はデンジブルーに変身することもできず、デンジマンたちの家ともいえるアスレチッククラブに逃げ帰ります デンジマンたちはベーダーの仕業ではないかと怪しみ、映画スナックに向かいます フィルムラーが現れ、やはりベーダーだったと気づいたデンジマン 青梅もなんとかデンジブルーに変身できるようになります 逃走したフィルムラーは都市のビルの壁に見ただけで老人になってしまう映画を映写しようと企みます そんなことをされては大勢の人間が1度に老化してしまう! フィルムラーの悪だくみを阻止しようと駆けつけるデンジマン フィルムラーは体を小さくして映画フィルムの中に逃げ込みます 追うデンジマン 映画村での対決が始まります フィルムラーは巨大なカチンコを鳴らしてデンジマンを西部劇や時代劇、アメリカンフットボールの選手の姿に変えてしまうのですが、これは逆にデンジマンのほうが有利になってしまいます 西部劇のガンマンスタイルで戦闘員ダストラーを早打ちで打ち倒し、時代劇ではサムライの姿でダストラーとチャンバラ、アメリカンフットボールではスクラム組んでタックル、ダストラーを弾き飛ばします フィルムラーのこの能力はなんの意味があるんでしょうか? しかしいつものデンジマンとは違った戦闘シーンが見られて楽しいです(^^ 人間を老化し、さらに老化を進めて白骨化させてしまうという恐ろしい能力を持つフィルムラーですが、なんかやってることはどこかマヌケで笑えます デザインは頭部にフィルムリール、口というか目というか顔の前面に映画監督が使うようなメガホンが生えていて、デザイナーの野口竜が意図したのかどうかわかりませんが、なんだかタツノオトシゴに似ているように見えますね フィルムを蜘蛛の糸のように相手にからみつかせる技「フィルム窒息攻め」、手に持つ武器は巨大なカチンコと映画にまつわるモチーフで統一した実にユニークな怪物です デンジマンという番組自体、映像作品、すなわち「テレビ映画」と呼べるものですから、このフィルムラーという怪物はデンジマンを制作するスタッフたちの「仕事」を怪人にしてしまったというというところが面白いです 映像制作にかかわるスタッフにとってはフィルムラーは分身のような存在だったのではないでしょうか? 資料によると企画段階では「ハチミリラー」、(8ミリ映画)「ゲントラー」(映画のルーツともいえる幻灯機?)の名前も候補に挙がっていたそうです ![]() ベーダー08、デンワラー 美しい絵が大嫌いなヘドリアン女王は地上から美しい絵を消してしまえ!とヘドラー将軍に命じる ヘドラー将軍は卵からベーダー怪物デンワラーをふ化させ、美しい絵をかく画家の暗殺を言い渡す 不気味な絵をかく売れない画家、風間は自分を認めてくれない社会や美しい絵をかく有名な画家を恨んでいた まさに今回のベーダーの目的と一致する風間という男の存在 デンワラーはこの風間の恨み、憎しみを利用する 画商に変装したミラーとケラー、そしてヘドラー将軍は風間に「お前には才能がある」と持ち上げ、大金で風間の絵を買おうとい ただし条件がある、美しい絵をかく有名画家に呪いの電話をかけろ・・・・・ 絵を認められたことでヘドラーたちを信用し、さらにもとから恨んでいた有名画家に復讐するため風間はデンワラーの変身した呪いの電話で美しい絵を描く画家たちのもとに電話をかける 「地獄に堕ちろ・・・・・地獄に堕ちろ・・・・・」 電話を受けた画家たちは巨大化した電話に吸い込まれ、殺されてしまう 次々と画家たちを暗殺していく狂気の画家、風間 しかし風間はデンジピンク、桃井あきらに恋をする 醜いものしか描かなかった風間は初めて美しいものを書きたいという気持ちになりあきらに絵のモデルになってほしいと頼む しかし、「美しいもの」を認める気持の芽生えた風間は同時に自分のしてきた恐ろしい呪いにたいして罪の意識を感じ始め、罪悪感に苦しみ始める・・・・ 狂気の画家が恐ろしい事件に手を染めるというストーリーは仮面ライダーのネコヤモリのエピソードでも見られましたね また、ウルトラマンAのガランのエピソードでは画家ならぬ漫画家がヤプールに利用され、自分の書くマンガにより超獣ガランを操り、さらに恋する女性美川隊員を監禁するという凶行を働きます ホラーストーリーにおいては画家、芸術家と狂気の組み合わせはなぜか多いです このデンワラーのエピソードもそんな狂気に陥った画家を描いたものでした 不気味で恐ろしいですが、ラストは物悲しく切ない気持になります そしてデンワラーですがデンジマン初期における最高傑作なのではないかと思うほどに素晴らしく自分は大好きですね DVDを見ていてデンワラーが画面に登場したとき自分は 「おおーー!デンワラーかっこいいーーー!」 と声に出して言ってしまいました(^^; ハカイダーを徹底的にグロテスクにした姿と言いましょうか? 黒電話からの発想と思われる全身漆黒のボディ グロテスクでありながらもカッコよく、禍々しい悪のオーラが漂います 企画段階では「タバコラー」、「ハイガンラー」という名前が候補に挙がっていたらしく、電話モチーフではなく癌細胞がモチーフらしかったのですが、電話モチーフの怪物に決まった後も癌細胞モチーフの要素は引き継がれているみたいですね それにしても癌細胞がモチーフの怪物なんてちょっとシャレにならないほど怖いです でもカッコいい! これもベーダー的な美意識における美しさの体現でありますね こんな怖くてカッコいいデンワラーですが、デンジマンとの戦闘時には110番で警察にイタズラ電話して 「泥棒だ!逮捕しろ!追いかけろ!」 と言って、そのイタズラ電話の内容どおりにまるで泥棒を追いかける刑事のように猛スピードで走り、さらに119番で消防署に電話し 「火事だー!」 と叫ぶと、建物が燃え上がる、というなんとも不思議だけど、このカッコいいデンワラーには似合わないようなヘンテコな能力で戦ってましたw 癌細胞と電話が融合した、頭のぶっとんだ発想のデンワラーのデザインは細部まで実に面白く自分は感動してしまうのですがDVDで見て、これまで気付かなかったデザインにおけるアイディアを発見し、さらに感動しちゃいました ![]() デンワラーを横から見たところなんですが、なんと顔の横に歯の剥き出した口がついているのです 正面からデンワラーを見ると口は見えないのでデンワラーには口がないのだと思っていたんですがなんと横に口がついてたんですねー! 一見しただけではわからない部分にまでデザイン的な工夫が凝らされているベーダー怪物って奥が深い! 何度も見てじっくりとそのデザインを味わうべき怪物なんですね! 30年を経た今見ても様々に新しい発見のあるベーダー怪物って本当にすごいです! アイラブ・ベーダー怪物! みなさんにもベーダー怪物の面白さ、気持ち悪さ、カッコ良さ、素晴らしさが伝われば幸いです #
by pulog1
| 2009-08-19 21:56
|
ファン申請 |
||