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怪獣好きの子供が集まると必ず話題になるのが「1番強い怪獣はなにか?」 みなさんもこの話題で大いに盛り上がった経験があるのではないでしょうか? しかし、この1番強い怪獣はなにかという議論には結論が出ないことが多かったですね なにしろ怪獣は膨大な数が居て、それぞれが非常に強いという設定 なにか比較する対象がないと、その強さは捉え切れません そんな時、参考になるのは「ヒーローをどれだけピンチに追い詰めたか?」 怪獣と戦うヒーローはもちろん怪獣を最後には倒してしまう最強の存在でありますが、そのヒーローに最後には負けてしまうにせよ、どれだけヒーローを窮地に追い詰めたかが怪獣の強さを測る基準とすることが子供たちにとっての常識でした そうなると膨大な数の中から「特に強い怪獣」というものが浮かび上がってきます ですから子供たち・・・少なくとも自分の周りに居た怪獣好きの子供の間では「ヒーローと怪獣の対決が必ずある番組」であるウルトラシリーズの怪獣の中で誰が最強なのかを激しく議論していました まずヒーローを絶体絶命のピンチに追い詰めた怪獣となると ウルトラマンのゼットン ウルトラセブンのガッツ星人 帰ってきたウルトラマンのブラックキング ウルトラマンエースのエースキラー ウルトラマンタロウのバードン、タイラント これらウルトラ兄弟を詩の寸前まで追い詰めた強敵たちがウルトラ怪獣ナンバー1の候補に挙がります ゼットンはウルトラマンを倒し、ガッツ星人はセブンを倒した後十字架に貼り付けにし処刑しようとした ブラックキングは新マンのウルトラブレスレットを弾き返し、ナックル星人と共に新マンをボコボコにした エースキラーはゾフィーから新マンまでのウルトラ4兄弟をゴルゴダ星で磔にした バードンはタロウを倒した後、ゾフィーを死に至らしめた どいつもこいつも壮絶な強さを誇る怪獣たち 子供たちは熱くなってこの怪獣の中でどれが1番強いのかを主張するのです 「やっぱりゼットンが最強だ!」 「でもゼットンはペンシルロケットで簡単に倒されたじゃないか。そんなに強くない」 「ブラックキングはナックル星人と2人がかりで新マンを倒したから1匹では勝てなかったんじゃないか?」 「バードンはウルトラ兄弟最強のゾフィー(当時の子供たちはウルトラ兄弟最強はゾフィーという説が有力)を殺してしまったんだから!」 「エースキラーは4人のウルトラ兄弟を1人で相手にして買ったんだぞ!」 「それならタイラントは5人のウルトラ兄弟に勝ったじゃないか!」 「でもタイラントはタロウ1人に簡単にやられたし・・・・、それにタイラントはウルトラ兄弟を1人ずつ相手にしていた。エースキラーは4人1度に相手したんだぞ」 そんな激しい議論が戦わされている中、俺は自分が最強だと信じている怪獣の名が一向に出てこないことを不思議に思います なぜだろう?ウルトラ最強の怪獣といったらあいつに決まってるじゃないか!? 俺は喧々囂々と白熱する議論に口を挟みます 「ねえ、ヒッポリト星人が最強じゃないの?」 するとそれまで激しく議論を戦わせていた子供たちが一斉にきょとんとした顔をしてこっちを見つめます 「ヒッポリト星人?」 なぜそんな名前が出てくるのかわからないとでもいった顔をしています あれ?なんでそんな意外そうな顔をするんだ? みんなはどうしてヒッポリト星人が最強だと思わないんだろう? 自分はヒッポリト最強説を熱弁し始めます 「だってヒッポリト星人はウルトラ5兄弟を1度に相手をして勝ったんだぞ! ゾフィーもマンもセブンも新マンもエースも、みんなブロンズ像にされちゃったじゃないか!」 しかし、みんなは【ウ~ン・・・」、「それはそうだけど・・・」と煮え切らない様子です 自分はみんなを説得するために決定打となる主張を語ります 「それにヒッポリト星人はウルトラの父も倒したんだぞ!あのウルトラ兄弟の父なんだからウルトラマンの中で最強じゃないか!そのウルトラの父を倒したんだからヒッポリト星人がウルトラ怪獣最強に決まってるじゃないか!」 これぞダメ押し! もはやみんな俺のヒッポリト最強説に従う以外はありません・・・・・・と、思ったのに、なぜかみんな俺の主張を受け入れてくれません・・・・というか受け入れたくないような様子です 「ヒッポリトはなあ~・・・・」、「う~ん、なんか違うんだよなあ・・・・」 あれれ?なんでみんなヒッポリト最強説を認めないんだ? 俺の言うとおりウルトラ5兄弟をまとめて倒しブロンズ像に固めてしまった上にウルトラの父まで倒してしまったんだからヒッポリトが最強だと言うのは一目瞭然じゃないか! しかしみんななかなか俺の主張を受け入れてくれません そんな中、1人の子供が反論を始めます 「ヒッポリトは自分の幻影をホログラフで映し出し、本体は姿を表さず隠れていてウルトラ兄弟を罠にはめたじゃないか?正々堂々と戦って勝ったわけじゃない。ヒッポリトなんて卑怯なだけで最強怪獣なんかじゃないよ」 すると他の子たちも一斉に同意をします 「そうだそうだ!ヒッポリトなんてホログラフがなけりゃまともに戦えない弱い宇宙人だ!」 「普通に戦ったらエースは簡単にヒッポリトに勝てるさ!」 俺の主張は猛烈な反撃に会い、全否定してしまったのです そ、そんな! 確かにヒッポリトは自分の幻影をスモッグに投影してウルトラ兄弟を欺いたけど、それはヒッポリトの頭脳戦による勝利 頭のよさも強さのうちなんじゃないのか? それにウルトラの父を倒したのは幻影なんかじゃないヒッポリトの本体なんだぞ! しかし俺の意見は完全に却下され、ヒッポリト最強説を主張できるような空気じゃなくなっています 自分はしぶしぶ引き下がり、それ以上ヒッポリトの名前を出すのを控えました 結局「ウルトラ最強怪獣」はなんなのかの結論は出ないまま議論はうやむやのまま終わってしまうのですが、自分はヒッポリト星人最強説をずっと心に秘めていました たとえ口には出さなくてもヒッポリトこそがウルトラ怪獣最強なのだと信じたまま生きていこうと思いました(大げさな) だってヒッポリト星人の強さといったら信じられないほどの衝撃だったのですから! これまで歴代ウルトラマンが大ピンチに陥ることは何度もありました またウルトラ4兄弟が束になってかかっていっても敵わないエースキラーという決定的な強敵も登場していました しかしヒッポリト星人は、ウルトラ5兄弟全てに勝利し、彼らをカプセルに閉じ込めガスによってブロンズ像に固めてしまいました これはウルトラ4兄弟を十字架に磔にしたエースキラー以上の快挙です さらにブロンズ像になったウルトラ5兄弟を助けにやってきたウルトラの父にまで勝ってしまったのだから、もうヒッポリトはウルトラ5兄弟+ウルトラの父が相手をしても負けない最強怪獣であると言う事実は動かしようもないのです! まあ、しかしウルトラの父によりブロンズ像から元の姿に戻ったエースにあっさり負けてしまったと言うのも確かなんですが・・・・・それでもかつてここまでウルトラ兄弟を絶体絶命のピンチに追い詰めた怪獣はいません! にも関わらず、ウルトラ最強怪獣の中にヒッポリトの名前が挙がるということはまずありませんdした 自分はどうにも納得がいきません・・・・・ 思うに子供たちはヒッポリト星人が最強のウルトラ怪獣だと認めたくなかったのではないかと思います 子供たちはどうしてもヒッポリト星人が好きになれなかった それはヒッポリトの奇矯すぎるデザインのせいかもしれません 自分はヒッポリトのデザインは大好きなのですが、一般の子供受けはしないかもしれません 子供はもっと分かりやすいカッコ良さを持った怪獣が好きなのでしょう ゴモラやブラックキング、エースキラーのほうが断然カッコ良く思え、これらカッコいい怪獣よりも、なんだかよくわからない姿のヒッポリト星人が強いのだとは思いたくなかったのではないでしょうか? ヒッポリト星人のデザインは確かに奇抜過ぎます 子供にとっては、どこにカッコよさを見出せばいいのかわからなかったのではないかと思います 吊り上った大きな目、ちくわみたいなホース状の口、頭からニョキニョキ飛び出したアンテナ上の角・・・・・・・かっこいい悪い以前に理解不能のデザインだったのかもしれません 自分の理解の範囲を超えた怪獣が最強と言うのは、幼い子供たちには受け入れがたいことなのではないでしょうか? 正直自分も子供の頃はヒッポリトは、どこがかっこいいのか?あるいはかっこ悪いのかがわかりませんでした 姿だけでいったら断然エースキラーのほうが好みです しかし、それでもヒッポリトはウルトラ怪獣最強だと信じて疑いませんでしたね そして時を経て大人になってからヒッポリトを見ると、これが実に斬新かつシュールな優れたデザインの怪獣であることを実感してしまいます 今となってはエースキラーよりも断然ヒッポリトのほうが好みですね まったくどうしたらこんな奇抜なデザインの怪獣を思いつくんだろう? それだけではなくウルトラ兄弟をかつてないピンチに追い詰めたのですからヒッポリトはつくづくすごい大怪獣、いや大宇宙人であると思います さて、大人になった今、自分はヒッポリトを最強の怪獣だと今でも信じているかと言うと・・・・・ これがちょっと微妙なところです 怪獣の強さと言うのは、数字の上でのデータで計れるものではなく、その強さの表現力によるものだと思っているからです 強い怪獣というのは子供たちに人気がありますから番組製作者は子供の心をつかむような強い怪獣を作り出そうと考えます しかし、数字の上での強さを設定できることはできますが、その強さを見ている側に伝わるように表現するのはなかなか難しいことです こいつはウルトラマンを倒した!だから強い! この怪獣はウルトラ兄弟を5人もまとめて倒した!だから最強! そんなふうにいうのは簡単です でもその強さが見ている側に伝わる、「こいつ本当につええ!」と驚かせるのは、やはり高い表現力によるものではないでしょうか? そうした怪獣の強さに驚かされると言う観点から見ると必ずしもウルトラ5兄弟、およびウルトラの父まで倒したヒッポリト星人が最強とは言えないかも知れません 怪獣のあまりの強さに驚愕し、恐ろしく思った・・・・・そんな感覚を最も与えていた最強怪獣は、やはりゼットンではなかったかと思います また子供たちの最強怪獣議論より、もっとマニアックになった大人の怪獣ファンによる強さ談義になるとよく名前が挙がってくるのが「帰ってきたウルトラマン」のプリズ魔、「ウルトラQ」のバルンガあたりです これらの怪獣も、やはり番組内における「強さ」の表現が秀でていたものでした その圧倒的な力に驚愕し、心底こいつは恐ろしいと思わせる怪獣です 怪獣だけでなくヒーローの強さについても、子供は良く議論をするものですが、例えば1番強いウルトラマンは誰かと言う話になると、どうしてもその時現役であるウルトラマンが1番強いと言う設定に振り回されてしまいます 番組制作者にすれば新番組のヒーローは以前のヒーローよりも強いのだとアピールしたくなります 前の番組より弱いヒーローなんかでは誰も興味を引いてくれないでしょう ですから新マンよりもエース、エースよりもタロウが強いという設定を与えます 児童雑誌や怪獣百科などに書かれているそうした公式設定データを鵜呑みにすれば自然と現役のヒーローが最強と言う結論に至ります しかし実際は・・・・エースやタロウはたびたびピンチを他のウルトラ兄弟に助けてもらったりしていて、以前のウルトラマンより強いとは思えなかったというのが事実です タロウにいたっては兄弟のみならずウルトラの母にまでたびたび助けられ、どうにも頼りないウルトラマンといったイメージがついてまわります 番組の公式設定と実際に見て得た印象とのギャップに子供たちは戸惑い、結局最強のウルトラマンはゾフィーという結論に落ち着くことが多かったですね 怪獣同様、ヒーローもその強さを見ている側に実感させなければ「最強」の称号は与えられないと思います われわれ怪獣ファンは強い怪獣を求めています しかし、設定上、数字の上だけの強さでは満足が得られません やはりその怪獣に対する「強さの実感」が欲しいのです それはやはり優れた表現力により伝えられるものでしょう 1番強い怪獣はなにか? それは怪獣図鑑のデータを参照することによって証明されるものではなく、その怪獣を見た怪獣ファンの正直な気持ち、その怪獣を見たときの「驚き」の大きさによって決まるのではないでしょうか? だから怪獣ファンそれぞれが、自分の思う最強の怪獣を、誰から教えられるわけでもなく自分自身で見つけ出すことが出来るのです #
by pulog1
| 2008-08-06 21:27
ウルトラマンの最終回では、あのウルトラマンを倒してしまうという空前絶後の最強怪獣ゼットンが登場し番組のラストをしめくくった ゼットンというとんでもない怪獣の登場は衝撃的であり、その最終回においてシリーズ最強の怪獣が登場する、という認識を怪獣ファンの心に刷り込むこととなった そんなゼットン効果はウルトラマンに続く「ウルトラセブン」においても期待されていた ウルトラセブンにはこれまで、キングジョー、ガッツ星人、と強敵が現れセブンを苦しめてきたが、しかし最終回にはそうした強敵をさらに超える最強怪獣が登場するに違いない! そしてセブン最終話「史上最大の侵略」、セブンがこれまでの地球の戦いによってその肉体は限界に達し、M78星雲からセブン上司が帰還命令を伝える しかし地球にはゴース星人による侵略の魔の手が迫り、セブンが戦わなくては地球は危険だ! セブン上司の命令を無視し地球にとどまろうとするセブンことモロボシダン ゴース星人は双頭怪獣パンドンを送り込み、地球への攻撃を開始する おお!このパンドンがゼットンに続くウルトラ最終回最強怪獣なのか!? 怪獣ファンの目は一斉にこのパンドンに注がれた ゴース星人は箱状の宇宙船にパンドンを入れ、地球に送り込む 箱状パンドン輸送船がその扉を開き、堂々と姿を現した最強怪獣パンドン ・・・・・が、その姿はなんというか形容しがたい奇妙なものであった これが最強怪獣? いや、かっこ悪いわけでも弱そうなわけでもないのだが・・・・・・パンドンはかっこいい悪いといった判断を寄せ付けないようななんとも奇妙な姿の怪獣だ 全身が火のように真っ赤、というのは確かにインパクトが強い けどこの怪獣って顔はどうなってるの? 目や鼻や口のようなものは見当たらない のっぺらぼうの顔になにやら両側に耳のような突起が付いているだけ・・・・ その姿は、なんというかまるでコロッケ、あるいはエビフライにそっくりだ または「パンドン」という名前のせいか「揚げパン」そっくりに見えてしまう このへんてこな姿をした怪獣が最強怪獣なのか? パンドンは双頭怪獣、つまり2つの頭を持つ怪獣だ のっぺらぼうのように見えるが頭が2つある 頭が2つ以上ある怪獣というのは強いというイメージは怪獣ファンには、あのキングギドラによって刷り込み済みである キングギドラは頭が3つあったが、しかし3つより1つ少ない2つの頭であっても十分に強い怪獣のイメージを伝えられる ただパンドンの場合、頭が2つあるといわれても、2つあるようには見えないのだ どうも耳だと思っていた顔の両側にある突起はくちばしであるらしい つまりパンドンは正面から見て2つの頭がそれぞれ右と左を向いているのだ 頭は正面を向いておらずそれぞれ右と左を向いている しかし一見しただけではそのようなデザインだとはわからない 説明されて始めて2つの頭を持つ怪獣だとわかるのだ なんというかちょっと無理がある・・・・・ この耳のように見えるくちばし以外にパンドンの顔を特徴付けるものは特に無い パン粉をまぶしてカラっとあげたような揚げ物そっくりの顔があるだけだ パンドンだからパン粉なのかな?と思っては見るもののそんなつまらんダジャレは最強怪獣にはふさわしくない ああ、パンドンはウルトラセブンの最終回を締めくくる最強怪獣のはずなのに、なんでこんなわけのわからない姿をしているんだ! 実はこのパンドン 最初に作られた着ぐるみでは、もっと2つの頭がはっきりとわかれ、その顔がちゃんと正面を向いた非常にかっこいい、まさしく最終回を飾る最強怪獣にふさわしいものだった しかし、そのパンドンのスーツはなぜかNGとなり作り直される そして作られ正式に採用されたパンドンの着ぐるみはお世辞にもかっこいいとは言えないものだった なぜ、せっかくかっこよく出来たパンドンのスーツをNGにし、はるかに見劣りするパンドンのスーツが正式に採用されたのだろう? 理由は分からない が、もしかしたら最初のかっこいいパンドンではスーツアクターが着用して演技するにはマズいところがあったのではないだろうか?と予想される 下の画像がNGになったパンドンのスーツなのだが・・・・ 見て分かるとおり正式採用されたパンドンより、はっきりと顔がわかる、最強怪獣らしいかっこいいものだ しかしこのNGパンドンは頭が2つあるが、スーツに入って演じるスーツアクターは当然1人 スーツの首の部分がスーツアクターの顔にあたり、パンドンの2つの首はスーツアクターの頭の上に乗る形になる これではスーツアクターの頭が重くなり、うまく動くことが出来ないのではないだろうか? デザイン的には申し分ないものの、実際にこのスーツを着て演技をするのは不可能だと判断されたのかもしれない そのためデザイン的には劣るもののスーツアクターの頭に負荷のかからない、2つの顔が左右両側を向いたパンドンのスーツが作成され、こちらが正式採用されたのだと自分は推理している 実際のところは動なのだろう? そんなデザイン的に難のあるパンドンだが、しかし最終回を飾る最強怪獣らしくセブンを苦しめる このパンドンとの戦闘は、まさに死闘とも呼ぶべきもので地球での長い戦いによって傷つき、もはや限界に達していたセブンは満足に戦えない状態だ エメリウム光線を発射しようとするもその光線は伸びずパンドンにまで届かない パンドンはセブンに対し殴る蹴るの攻撃を仕掛けるが、通常ならなんということのない攻撃にセブンは激痛を感じ苦悶の声を上げ、地面を転げまわる かつてセブンがこれほどまでに戦いに苦しんだことがあろうか? そりゃあキングジョーと戦った時もセブンは、相手のあまりの強さに敗北し、ガッツ星人との対戦ではセブンの能力を研究し尽くしたこの宇宙人によってあらゆる攻撃を無効にされ、ついに倒れ、あげく十字架に磔にされてしまった とはいえ、それらの戦いにおいてもセブンはちゃんと戦っていた しかしパンドンとの戦いはもはや戦いにならず、一方的にセブンがボコボコになぶられているばかりである これほどまでに悲壮なセブンの姿はかつて見たことが無かった そしてセブンをここまで苦戦させるのだからパンドンはやはり最強怪獣・・・・・・かというと、それはちょっと違うような気がする パンドンは確かに弱い怪獣などではなく非常に強敵であることは間違いない しかし最強であるかどうかというと、どうもそうではないよう思える セブンはもはや肉体が限界状態でありとても満足に戦えないほどなのだ パンドン戦のセブンは全盛期のセブンではもはや無い そんなセブンを圧倒していたとしても最強だとは言えないだろう おそらく全盛期のセブンと対戦しながら圧倒的パワーを見せ付けて勝利したキングジョーのほうがパンドン以上に強いのではないかと思う 傷ついたセブンはほとんど戦闘不能となり地面に倒れるのだが、そこへセブンの援護に駆けつけたウルトラ警備隊のウルトラホークがパンドンを攻撃する パンドンはセブンを攻撃することを中断し、ホークに向かっていこうとするが、セブンは背中を見せたパンドンに向かって、力を振り絞ってアイスラッガーを投げつける パンドンは右手と左足を切断されて倒れる かろうじて勝利したセブンだったが、実はパンドンに止めをさすまでにはいたらなかった ゴース星人は右手と左足を失ったパンドンを回収し、機械の手足を装着し、改造パンドンとして再びセブンに戦いを挑む もはやセブンは戦いなど無理な状態、もし戦えば死をも覚悟しなくてはならない 再びセブン上司が制止するのも振り払い、ダンはアンヌに最後の別れを告げる 「僕は地球人じゃない・・・・・ウルトラセブンなんだ・・・・・・びっくりしただろう?」 「ううん・・・・・地球人でも宇宙人でもダンはダンじゃない」 「ありがとうアンヌ」 ウルトラシリーズ屈指の名シーン 「明けの明星が東の空に輝く時、空を飛んでいく光がある・・・・・・それが僕だ」 地球とアンヌに別れを告げ、2度と戻らない決意を抱きダンはウルトラアイを装着、決死の戦いに赴く ゴース星人に捕らわれていたアマギ隊員を救出し、ゴース星人の秘密の前線基地を破壊した後、セブンはいよいよパンドンと最後の決戦に挑む エメリウム、ワイドショットといった光線技はエネルギー不足のため不可能 セブンに残された武器は唯一アイスラッガーのみ 改造パンドンに向かって投げつけるが威力不足のアイスラッガーはパンドンの手にガッチリとつかまれる 敵の武器で止めを刺そうと迫り来るパンドン アイスラッガーはセブンに向かって投げつけられた が、セブンは寸前でアイスラッガーの軌道を変え、ブーメランのようにアイスラッガーは投げた当人のパンドンに戻っていく 一閃!パンドンはアイスラッガーに切り裂かれ、今度こそ本当に倒されたのだった 最後の戦いを終え、故郷M78星雲に帰っていくウルトラセブン 明けの明星が東の空に輝く時、空に向かって飛んでいく1つの光がある それが僕だ セブンは死の寸前まで地球を守り抜き、使命を果たしたのだ 特撮史上に残る感動のエンディング セブン最終回はドラマ的な面ではウルトラマン最終回を超え、名作として後々まで語り継がれるのでした パンドンはウルトラシリーズ最終回最強怪獣としてはゼットンを超えるインパクトは残せなかったかもしれません それはデザイン面が、おそらく当時の着ぐるみ造型技術的には再現不可能だったため、中途半端なデザインに妥協する以外なかったからだと自分は考えています とはいえ、パンドン、自分は決して嫌いな怪獣、期待はずれの怪獣だとは思っていないのですよね その形容しがたいへんてこな姿は、なにか「へんな生き物」を見ているかのような不思議な感覚に包まれます 最強怪獣とは言えなかったかもしれませんがセブンとのベストバウトを立派に果たした怪獣であると思います そんなパンドンは後に平成の時代、オリジナルビデオムービーとして製作された平成版「ウルトラセブン」にてネオパンドンとして復活します ネオパンドンは昭和パンドンにおける無念、すなわち最初に思い描いていたイメージどおりの姿を再現できなかったという心残りを払拭するかのような、まさに2つの頭を持った文句なしにかっこいい怪獣として登場しました 怪獣スーツ造型の技術的な向上によってついに実現したネオパンドンの姿こそが、まさに真のパンドンの姿でありましょう パンドンは長い年月をかけ、最強怪獣としてふさわしい姿となって現れ、その使命を果たしたのでした #
by pulog1
| 2008-07-09 21:40
自分が最近このブログでよく使っている言葉に「ストロングスタイルの怪獣」というものがあります これはつまり「怪獣の王道」という意味で使っているのですがより具体的に言うと「ゴジラを基本とした恐竜タイプの怪獣であり、かつ怪獣本来の魅力の一つである”強さ”を強調した怪獣」であると言えますね 怪獣には様々なタイプのものがそれこそ無限ともいえるバリエーションで存在しているものですが「これぞ怪獣!」というような直球ド真ん中、それも剛速球ストレートの怪獣のことを自分はストロングスタイルの怪獣という言葉で指しています プロレスラーでいうとアントニオ猪木やテリー・ファンクのような正統派かつ強いレスラーのような存在ですね 無限のバリエーションを誇る怪獣には「変化球」とも言える奇抜でひねりを効かせたものもたくさんいます 怪獣以前に生物であるのかどうか分からないような不思議な形状のものも多いですね ウルトラマンの四次元怪獣ブルトンや「帰ってきたウルトラマン」のプリズ魔、ファイヤーマンのハモニガンなどなど しかしどんな形状をしていようとそれが怪獣であれば怪獣なのです 怪獣には決まったルールなど無く、なんでもありなのです 前回書いたアイアンロックスも、見た目は軍艦そのまんまでありとても怪獣であるとは思えないのですが、それでも「怪獣である」と言われれば間違いなく怪獣なのであります そうした変化球怪獣も大好きなのですが、しかし直球あってこその変化球 やはり怪獣にも基本、王道というものが存在します そうした王道怪獣であり、なおかつ「強さ」を感じさせるもの、感じさせるだけでなく実際に強い怪獣をストロングスタイル怪獣という言葉で自分はカテゴライズしています そうした「いかにも怪獣らしい怪獣」というのは、やはり怪獣ファンとしては見ていてワクワクしてくるものでありますね ストロングスタイルの怪獣については言葉で説明するより実際にその姿を見たほうがストレートに理解出来る物と思います まず、先にも書きましたがストロングスタイルの怪獣の筆頭と言えるのはやはりゴジラでしょう 全ての怪獣、少なくとも日本における映画、テレビ等のメディアに登場する怪獣全ての基本形であります ゴジラは登場作品ごとにスーツを新造していますので作品ごとに違った姿をしているのですが、歴代ゴジラの中でも際立ってストロングスタイルだと言えるのは「キングコング対ゴジラ」に登場する通称「キンゴジ」であると自分は思っています 初代ゴジラ、「ゴジラの逆襲」の2代目ゴジラに続く3番目のゴジラであるキンゴジは先の2つのゴジラに比べ、下半身にずっしりとした重量感をたたえ、より筋肉質になり、実に強そうです 怪獣としての迫力と貫禄を一層増し、アメリカの怪獣代表選手であるキングコングを迎え撃ちます 日米怪獣対決を行うにあたり、日本怪獣の威信をかけてあのキングコングを相手にするものとして、まさに「相手に不足なし」という感じですね キンゴジは、まさに「怪獣の横綱」とも言うべき存在ではないでしょうか? このゴジラの後継者といえる怪獣がストロングスタイルの怪獣であると思いますね まず「強い怪獣」であることを全面的にアピールした怪獣として真っ先に思い浮かぶのはレッドキング そのフォルムはゴジラとはかなり違っているものの、しかし存在感としては非常にゴジラに近い「パワフルな王道怪獣」であることを感じさせます 初代はチャンドラー、2代目はドラコと、他の怪獣との対決場面がありいずれも勝利するという「強さ」を印象付ける演出がなされているところもレッドキングは「他の怪獣とは一味違う」ということを製作側が意識していたものでしょう それゆえレッドキングは怪獣ファンの子供達の間でたちまち人気者になります やっぱり子供にとって強くてかっこいい怪獣はたまらないものですからね レッドキングはウルトラ怪獣の中でも「強い」怪獣であると認識されているのは、製作者がストロングスタイルの怪獣を打ち出してやろうという意図に叶ったものであります ただ番組本編では初代レッドキングはウルトラマンに必殺技のスペシウム光線を使うことなく肉弾戦で倒されてしまうことから、子供の頃にレッドキングをもっと強い怪獣だと思い込んでいた怪獣ファンが後になって番組を見返して「あれ?レッドキングってこんなに弱かったっけ?」と意外に思ってしまうことも多かったようです 自分も子供の頃はレッドキングはものすごく強い怪獣でウルトラマンを苦戦させたと思っていたのに、少し成長してからレッドキングのエピソードを見返して、ちょっと拍子抜けしてしまいました ただそれでレッドキングに失望した、ということはなかったですね それはやはりレッドキングの怪獣の王道、ストロングスタイル怪獣としての存在感の大きさがあるからですね やはりレッドキングは「怪獣の中の怪獣」であると思います レッドキングに続き、さらにストロングスタイル怪獣として突き詰められたのがゴモラでしょう ゴモラはウルトラマンとの対戦において1度は負けることなくドローに持ち込んだのですからウルトラマンと互角、あるいは本気を出せばウルトラマンにさえ勝利していたかもしれない疑いようも無く強い怪獣でした 残念ながら科学特捜隊に尻尾を切断されてしまい、最強のブキであるその尻尾を失うというハンデを背負った中で行われたウルトラマンとの2回戦では敗退してしまいましたが、もし尻尾を失っていなかったらこの勝負はゴモラが勝利していた可能性も考えられますね レッドキング、ゴモラに共通しているのはどちらも光線などの特殊攻撃を行わず、肉弾戦のみで戦うパワーファイターであるということです 特殊能力に頼ることなく、その身一つでガチンコの戦いに挑むというところが実に男らしく、そんなところがこの2体の怪獣を「ストロングスタイル」として強く印象付ける要因の1つでもあると思います ゼットンはウルトラマンを倒した最強怪獣ではありますが多彩な特殊攻撃の持ち主であり、そういう意味では王道ストロングスタイルの怪獣とは呼べないように思います あ、でもゴジラは口から放射能火炎という特殊攻撃を持っていますね まあ、でもゴジラくらいになると別格でしょうか? 放射能火炎、あるいは口から炎を吐くくらいはストロングスタイル怪獣として許容範囲なんじゃないかと・・・・・ もっともゴジラがバリヤーなんかを使い出したらちょっと違うんじゃないかと思いますが・・・・ さてゴジラ、レッドキング、ゴモラという正統派怪獣、ストロングスタイルの怪獣を大いに意識し、再現しようと試みたのが「帰ってきたウルトラマン」の初期の怪獣たちでした まず第1話に登場したアーストロン この実に怪獣らしい怪獣は、ストロングスタイル怪獣の典型であると思います ストロングスタイル怪獣の特徴の1つとして余計な装飾の無いシンプルな姿というものも上げられると思いますが、このアーストロンはまさにシンプル・オブ・ベストともいうべき姿をしています 典型的な恐竜スタイルで装飾としては頭部の長い刀状の1本の角のみという姿が実に潔く、「怪獣の中の怪獣」であることを印象付けられますね さらにアーストロンは光線どころか口から火を吐くことも無く、まさに身体1つで戦いを挑むパワーファイターでありました 続く「帰ってきたウルトラマン」怪獣も、怪獣の王道を突き進むストロングなものたちが登場していきます アーストロンの弟であるゴーストロン、キングザウルス3世、サドラー、グドン 多少の装飾も見られますが基本的に強さを強調した「怪獣らしい怪獣」たち (キングザウルス3世がバリヤーを使うのはご愛嬌で・・・・w) そんな「帰ってきたウルトラマン・ストロングスタイル怪獣」の中でも極めつけは、なんといってもブラックキングです これほどまでにストロングスタイルであることを意識して生み出された怪獣がいるでしょうか? まさにストロングのなかのストロングとも言うべき強敵怪獣です 設定の上ではレッドキングの兄であるとされるこのブラックキングは凶悪な宇宙人ナックル星人の用心棒として登場するのですがその強さときたらハンパじゃありません これまでどんな怪獣でも葬ってきた新マンの必殺武器、ウルトラブレスレットでさえも通用しないという信じられない強さです あのベムスターでさえバラバラに切り裂いたウルトラブレスレットがブラックキングにはいとも簡単にはじき返されてしまったのでした このブラックキングの強さには正直引いてしまうほどでしたねw 新マンはこのブラックキングとナックル星人に2人がかりでボコボコにやられてしまいます 夕陽の中で最強の怪獣と最悪の宇宙人になぶりものにされる新マンの姿は悲壮感が漂います 子供の頃にこの場面を見た自分は、絶望的な気持ちにさえなりました かつてヒーローが、ここまで手も足も出せないまま怪獣と宇宙人にやられてしまう場面は見たことがありません ウルトラセブンがガッツ星人に十字架に磔にされる場面と並ぶ、ウルトラシリーズで最も絶望的、絶体絶命のピンチの場面でしたね さらにこのエピソードでは新マンこと郷秀樹の恋人であるルミ子と岸田森演じる郷の信頼する先輩、坂田がナックル星人に殺されてしまうという子供に見せるにはキツすぎるハードコアな内容でした 今でもこのエピソードを見たときの泣きそうになった気持ちが忘れられません それはさておきブラックキングの話に戻りますと、その堂々とした王道的怪獣スタイルには惚れ惚れとしてしまいます ずっしりとした重量感を感じさせる体、アーストロンの1本角を髣髴とさせる太く前方にカーブした角、凶暴さ獰猛さをアピールする口から生えた太い牙 怪獣としてのかっこよさ、美しさを完璧に備えた、これぞストロングスタイル怪獣と言えるものです レッドキングの兄というのも納得の体の段々も非常に美しく芸術的でさえありますね レッドキングが「怪獣界の番長」だとしたらブラックキングはさらに強い「怪獣界の裏番長」といった感じがします ウルトラ怪獣の中でも屈指のかっこよさであり「帰ってきたウルトラマン怪獣」の中では間違いなく最強の怪獣でしたね ブラックキングからは「怪獣の決定版」を打ち出そうとした製作者の気合が伝わってきます ありとあらゆるスタイルを持つ「怪獣」という奥深い存在ですが、やはり「怪獣らしい怪獣」というものには無条件でワクワクさせられてしまいます やっぱり怪獣は堂々としていて強くなくては! ブラックキングをはじめとする王道ストロングスタイルの怪獣は最近では少なくなってきたように思いますね 考えつく限りの怪獣が出尽くした感もある現在ですが、そんなときだからこそ怪獣の原点ともいえる王道怪獣がまた登場して欲しいです #
by pulog1
| 2008-06-11 21:08
アイアンロックスはウルトラセブン「海底基地を追え」に登場した軍艦ロボット 太平洋戦争時、海の底に沈んだ戦艦大和をミミー星人が密かに改造しロボットにしたものだ・・・・・と、いうことなのだが外見はまったく軍艦のままである 普通ロボットに改造と言ったら人間型に姿が変えられている様に思うのだが、そんなアレンジは行われていない 軍艦マニアが見たらアイアンロックスは砲塔やレーダーの位置が戦艦大和とは異なっていて大和でないことは一目瞭然なのだそうだが、詳しくないものが見たらアイアンロックスは戦艦大和そのまんまであるように見える ただの戦艦を怪獣(ロボット)といっても良いものなのか? 子供の頃の自分はおおいに悩んだものだった 確かにアイアンロックスは無人の戦艦で内部に誰か・・・・・この場合アイアンロックスを操るミミー星人だが・・・・搭乗員が乗っている様子は無い そもそもアイアンロックスは内部に強力な爆弾を抱えていて自爆することにより沿岸一体を破壊することが目的のロボットなのだ 操縦する者が無く、おそらくリモートコントロールされている軍艦はロボットと言えるのかもしれない そう思っても、自爆攻撃が目的のアイアンロックスはロボットというより軍艦型の爆弾と言う方がいいような気がする 怪獣とはなんでもありである、というのが持論ではあるのだが、しかし戦艦そのまんまのアイアンロックスを怪獣と言ってしまって良いものだろうか? アイアンロックスを怪獣といってしまったら、飛行機やバス、自動車、電車、あらゆる乗り物を「怪獣」と言ってしまっても良いということになってしまいそうである 果してそれで良いのか? アイアンロックスは長い間、自分の中でどうにも収まりの悪い存在だった しかし、この前DVDで「ウルトラセブン」のまさにこのアイアンロックスが登場する「海底基地を追え」を収録されている巻をレンタルして見てみたところ、アイアンロックスは実に「怪獣」らしく見えてしまったのである 最初に姿を現すシーン、海面が怪しく波打ち、ザバーッと浮上してその姿を現すところは、まるでゴジラが宇美から姿を現すところのようである 続いて航行中の漁船を攻撃するアイアンロックス このあたりは「サンダ対ガイラ」でガイラが漁船を襲う場面を連想させる 海から現れ漁船を攻撃する この行動パターンはまさしく怪獣そのものだ 姿形こそ怪獣に見えないが、その行為において「怪獣」であることを表現している このアイアンロックスを見たら、ただの軍艦であるアイアンロックスを怪獣と呼んでしまうのも有りなんじゃないかと思えてしまう もともと軍艦と言うものはその巨大感と強大な破壊力を有するところから怪獣的だと言えるものなのかもしれない だから軍艦そのものにしか見えないアイアンロックスを「怪獣」だと言う事にあまり違和感を感じないのかもしれない アイアンロックスを怪獣と呼ぶことはギリギリのラインで容認されていると言える そして海底に沈んだ戦艦大和が復活し、海底から浮上するというイメージは鮮烈だ このアイアンロックス以後、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」でも、そのイメージは再現され大ヒットしたことは周知の事実 大和の復活は多くの人が心の中で夢見ていたビジョンであったのだろう だからアイアンロックス、宇宙戦艦ヤマト、と繰り返しこのヴィジョンは再現されてきたのだ おそらくそこに政治的な意味、軍国主義の復活を望む意思といったものはなく、単純に「大和が復活し、海から浮上してきたらカッコいい!」という少年達が共通して抱く夢を再現したものだ それは先にも述べた「戦艦はどこか怪獣っぽい」ということによるものだろう ただ、このアイアンロックス 本来はもっと怪獣らしい姿になる予定だったと言う話も有る この辺の事情は詳しくわからないので憶測で述べるが、戦艦大和と怪獣が合体したヤマトンという怪獣の登場が予定されていたらしい 成田亨によるデザインも存在していたこの軍艦怪獣ヤマトンだが、どういうわけかNGになり結局本編に登場することは無かった しかし一峰大二による漫画「ウルトラマン」の中にそのヤマトンは登場する 「ウルトラセブン」ではなく「ウルトラマン」の漫画にヤマトンが登場していたということはヤマトンはもしかしたらセブンではなくウルトラマンに登場する予定だったのかもしれない そしてなんらかの理由でウルトラマンに登場することが出来なかったヤマトンだが、あらためてセブンに登場させると言う企画が持ちあがったのではないか? しかし、やはりそれもなんらかの理由で没になり、軍艦と怪獣が合体したヤマトンは単なる軍艦のアイアンロックスに差しかえられたのではないかと自分は予想している なぜ軍艦と怪獣が合体したヤマトンは番組本編で使用できなかったのか? 様様な憶測が囁かれている 大和を怪獣にすることを快く思わない右翼団体からの抗議を避けるため あるいは大和をかっこいい怪獣として再現することに異を唱える左翼団体からの抗議を懸念して どれもありそうな話だが結局ヤマトンはNGになってもアイアンロックスはセブンに登場していたことを考えるとそうした政治的理由ではないように思える 自分はヤマトンは着ぐるみにした場合、スーツアクターが思うように動けないからではないかと思っている ヤマトンはガバドンのような四足歩行怪獣の背中にデーンと戦艦大和が乗っかった姿をした怪獣だ これでは背中に重さがかかり、中に入っているスーツアクターは潰されてしまう そのためヤマトンを登場させることは断念し、戦艦のみのアイアンロックスが登場することになったと言うのが真相ではないだろうか? あくまで憶測だがそれが1番納得の良く理由だ ところでこのアイアンロックスを操る宇宙人、ミミー星人は画面には登場しない セブンに対して不適に宣戦布告する声のみの登場 そして白と黒に塗り分けられた星型の円盤に乗っている このミミー星人の乗る円盤のデザインがなかなかユニークでかっこよく自分は気に入っている ミミー星人がどんな宇宙人だったのかぜひ見てみたかった ウルトラセブンには姿を現さないままの宇宙人と言うものがけっこう居た 恐竜戦車を操っていたキル星人 キングジョーを操っていたペダン星人(影だけは登場していたが) クレージーゴンを操っていたバンダ星人など 偶然なのかどれもロボット怪獣を使って地球を侵略しようとしていたやつらばかりだ 姿を現さなかったセブンの宇宙人達をぜひ見てみたかったが、逆に姿を現さないことで想像が膨らみいろいろイメージしながら楽しめるのかもしれない #
by pulog1
| 2008-05-30 08:51
ガボラの次はガブラだろう・・・・ということで今回はウルトラセブン「明日を捜せ」に登場した猛毒怪獣ガブラについて書きます 「明日を捜せ」はウルトラ警備隊キリヤマ隊長がメインとなるストーリー 監督は初代ウルトラマンでも数多くの作品を手がけた野長瀬三摩地さんで、ハードなSFストーリーが大半を占めるセブンのエピソードの中にあって初代ウルトラマンを髣髴させるようなユーモラスで明るいタッチの1本でしたね なぞの宇宙人に命を狙われる占い師の男ヤスイ 謎の宇宙人・・・・っていうかこの宇宙人は宇宙ゲリラ、シャドー星人なんですが、シャドー星人にトラックで追い回されるヤスイをウルトラ警備隊が保護するとヤスイは 「マルサン倉庫が宇宙人に攻撃される!」 と訴えます ヤスイは予知能力のある占い師で水晶玉にマルサン倉庫がシャドー星人に襲撃されるヴィジョンが映し出されるのを見たのです マルサン倉庫というのは見た目は山奥にある普通の倉庫ですが、実態はウルトラ警備隊や地球防衛軍が使用するロケットやミサイルなどを開発する秘密の工場 侵略宇宙人の目をごまかすために外観は普通の倉庫を装っているのです 地球の防衛にとって重要な施設であるマルサン倉庫が襲撃されるのは一大事ではあるのですが、警備隊のメンバーはこの胡散臭い占い師の言うことが信じられません 念のためマルサン倉庫へ調査に向かうのですが特に異常は見当たりませんでした ヤスイのたわごとだと片付けようとする警備隊ですがヤスイは 「絶対にマルサン倉庫は襲撃される!今日でなければ明日・・・・・明日を捜せばいいんだ!」 と食い下がります この「明日を捜せ」という言葉になにか心をひきつけられたキリヤマ隊長はいったんヤスイを家に帰らせるものの、休日に1人でマルサン倉庫周辺を調査しに行きます 一方ウルトラ警備隊に追い返されたヤスイはシャドー星人に誘拐され円盤の中に幽閉されます 自分たちの計画を予知するヤスイを危険視するシャドー星人 彼らは(シャドー星人は少なくとも男性と女性の2人がいました)ヤスイに 「デタラメの予言をしてウルトラ警備隊を撹乱させろ」 と迫ります そもそも予言を信じてもらえなかったヤスイにデタラメの予言をさせても意味無いと思うのですが、なにしろシャドー星人は「宇宙ゲリラ」なのですから情報操作とか撹乱作戦が好きなのでしょう ヤスイはそんなことは出来ないと抵抗しますがシャドー星人の電気ショック・・・・のように見える拷問にかけられ心が折れそうになります で、ヤスイの予言どおりにマルサン基地はシャドー星人に襲撃され、キリヤマ隊長はウルトラ警備隊に出動を要請 かけつけたウルトラ警備隊とシャドー星人の円盤との戦闘が開始されます ダンもセブンに変身、円盤を攻撃すると円盤は墜落しますが爆発した煙の中から怪獣ガブラが登場! セブンと戦い始めますがセブンはアイスラッガーでガブラの首を切断します セブンの勝利かと思われましたが、切り落とされたガブラの首が宙を舞いセブンに噛み付きます 脱出したヤスイが叫びます 「気をつけろ!その怪獣の牙には猛毒があるぞ!」 ガブラが猛毒怪獣であることを知っているのも予知能力のためなのでしょうか? というか噛み付かれた後でそんなことを言われても・・・・ しかし毒に参るようなセブンではありません ガブラの首を振り払い、ガブラを操っているシャドー星人の円盤に指先から発射するビームを命中させて爆破! ガブラは体が溶けて死んでしまいました 無事助けられたヤスイですが、なぜか予知能力はすっかりなくなってしまいました しかし「もう宇宙人に命を狙われることは無いんだ」と嬉しそうに笑います さわやかなハッピーエンドを迎えて本編は終了 セブンのエピソードの中ではとりたてて傑作というわけではありませんが、わかりやすく、ユニークな演出も見られる明るいタッチの1編です ヤスイがタクシーの運転手やOLに変装したシャドー星人に追い掛け回されるといったコミカルな場面も楽しかったですね ただガブラの登場シーンがほんのわずかしかないというのがちょっとばかり不満です ウルトラセブンは宇宙人と戦うエピソードがほとんどで怪獣が登場することは稀でセブン怪獣というのは貴重です しかもその数少ないセブン怪獣は傑作と呼べるものばかりで見逃せません カプセル怪獣ミクラス、アギラ、ウィンダムはもちろん エレキング、ガンダー、ダンカン、アロン、リッガー、ギラドラスなどなど、通な怪獣ファンをうならせる傑作ぞろいです ガブラもそんな傑作怪獣の中の1つで、ライオンをモチーフにしたと言われていながら、ライオンとは大きくかけ離れた、見たことの無いような、まさに宇宙怪獣としか言いようの無い非常にユニークな姿をしています シルエットだけを見ればなるほどライオンにそっくりです しかしその鬣はライオンのそれとは違ってどちらかというと人間のロン毛のように見えます 金髪に染めていることからなおさらそう思えるのかも知れませんが、現代の若者の金髪に染めたロン毛というファッションは、このガブラが30年ほど前から先取りしていたんですね~ そしてその体はライオンというよりいくつもの生物のハイブリットであるように見えます まず前足と後ろ足ですがこれは鰭状になっていて、アザラシなどの海洋生物を連想させますね そして長い尻尾にはトゲのようなもの、目玉のように見える模様があり、自分はこのガブラの尻尾はアゲハ蝶の幼虫のように見えてしまいます これら地球上の様々な生物の混成体のように見えるガブラですが、その姿は銀色に輝いており、どこか金属的 まるで機械、ロボットであるかのようにも見えます 生物とも機械ともいえない不思議な生き物、まさに宇宙からやってきた生物といった感じです そしてなによりガブラの顔が実に不思議です これはもうなんと表現していいのか判りません 獅子舞に似ているともいえなくもありませんが、目に当たる部分は複雑な形状のくぼみになっていて本当にそこが目であるのかどうかちょっと判断が出来ません 普通盛り上がってるはずの鼻の部分はぺしゃんこに潰れていて、その鼻の下、上唇のすぐ上の部分に2つの鼻の穴のようなものが見られます ただこの2つの鼻の穴、光を放っていて、さらに中に小さな黒目のようなものがうかがえることから、これは鼻の穴のように見えて実は目なのではないかと思えてしまいますね 目鼻がいったいどれなのかさっぱりわからない、まったく不思議な顔をしています ガブラはウルトラ怪獣の中でも屈指のユニークな形状をしていると思いますね その姿かたちだけでなく、首を切り落とされても生きていて、その首が宙を舞って襲ってくるというところも地上の常識をはるかに超えた、謎に満ちた宇宙生物であるところを印象付けています ガブラはあまりに懲りすぎたデザインのせいか、少々わかりづらく、ついていけないという怪獣ファンも多いかと思いますがじっくりと見ると非常に面白く、飽きの来ない怪獣です ウルトラ怪獣の中ではマイナーな部類に属するのかもしれませんが、もっと評価されるべき良い怪獣であると自分は思います それだけに本編での活躍が少なかったのが惜しまれますね もっとガブラに見せ場を与えて欲しかったです ところでガブラといえば東映石森ヒーロー「アクマイザー3」のガブラがいますね ガブラというとセブンのガブラよりもこっちを真っ先に思い浮かべる人のほうが多いかもしれません アクマイザーのガブラはザビタン、イビルとともに悪い悪魔と戦う正義のヒーローですが、その姿はまるでつぶれた鏡餅のようで、不恰好といえば不恰好なんですがとてもユーモラスで愛嬌があり、なんとも可愛く見えてきます ヒーローらしからぬ姿のガブラですがその愛くるしさで人気がありましたね アクマイザーのガブラもよかったですよね #
by pulog1
| 2008-05-14 20:26
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